31話 杖の検証
朝になった。
いつもの流れから手早く準備を済ませると―。
出かける前にSPを確認することに。
ふむ。現在は2ポイントか。
昨日の狩りの途中、5匹目で毛牛から1ポイント貰えたことを確認した。
そして―。
30匹狩った昨日の最後から
今確認したところ、更に1ポイント増えている。
ということは、5匹目と30匹目でSPが貰えた耳馬と同じパターンかな。
大蜥蜴は50匹目で獲得したばかりだし違うはずだ。
よしよし。順調だな。
この調子で狩って、SPを獲得していこう。
とりあえず今の所、新たなスキルの取得はいいか―。
さて。
今日はやりたいことがある。
前からやろうと思っていた杖の検証だ。
その後に職業変更もして、魔法職も試してみることにする。
昨日一日で、魔物の強さは大体分かったからな。
俺の感覚では、アーレの村周辺の森と大して差は感じなかった。
若干、草原の方が強いくらいか―。
うん。
これなら剣士から変更しても大丈夫だと判断した。
それじゃ早速、出かけるか―。
この部屋から出たい、と念じて。
しばらくすると周囲は草原のものへと変わった―。
☆ ☆ ☆
よし―。
ここ、第一エリアに戻ってきた俺は魔法関連の検証をするべく。
手ごろな相手を探していく。
まずは今のまま。
杖なしの剣装備のまま魔法を試すことにする。
お。こいつでいいか―。
「ファイアーボール!」
俺の放った火球は大蜥蜴に目掛けて飛んでいく。
すると、一撃でそれを葬った。
ふむ。
魔力を込めない方のファイアーボールだったが―。
まあ、こんなものだろ。
さて。いよいよ杖の検証だ。
俺は次の獲物に狙いを定めると―。
それに杖を向け、火球の魔法を放った。
すると、さっきよりも僅かに大きい火球が大蜥蜴に襲い掛かり。
同じく一撃で倒した。
うーん。
威力は上がっているな。
どちらも一撃だったが、火球の大きさが異なっていた。
杖の威力上昇は確かなようだ。
魔法の発動スピードはというと。
特に変わらない――かな。
その後、もう一度剣に持ち替えて魔法を放つ。
更に杖にして放つ、と繰り返したが結果は変わらなかった。
これで、今日は4回魔法を使ったな。
次に―。
シャープネスをかけて魔法を試してみることに。
その効果は攻撃力+20%だ。
これが魔法にも効果があるかどうか。
だが、今までの感じから言うと――。
――。
うん。
やっぱりだめだな。
杖は赤い光に覆われたのだが、火球の大きさは変わらなかった。
それでも大蜥蜴は一撃だが。
今まで剣にシャープネスをかけて火球を放っても、威力は同じだったので予想できたことだ。
この杖で殴れば、打撃での攻撃力は増してそうだが。
まあ。杖が壊れそうなので、やめておく。
更に、3匹の大蜥蜴を探して。
同じように火球を放っていく―。
だめだな。やはりシャープネスは魔法には効果がない。
そして、これで今日の魔法使用回数は9回だ。
よし。
今までは一日7回しか魔法を使えなかったから――2回増えてるな。
そしてもう1度火球を放とうとしたが、今度は発動しなかった。
2回、剣を持ったまま魔法を使って。
あとの7回は杖を装備した状態だ――。
それで回数が2増えたなら、魔力消費減少の効果も確かにある。
犬耳の店長は火魔法と相性がいいと言っていたが―。
その効果もこの結果に含まれているのかね。
ふむ。
まあとにかく、この赤い宝石の杖の効果は確かなようだ。
しかし。剣を装備できないデメリットを考えると、微妙なんだよな・・・。
遠距離攻撃に専念したいときに、杖を装備すればいいか―。
もっと回数が増えればいいのだが。
☆ ☆ ☆
そして―。
今度は、第二エリアで試してみることに。
俺は緑ポーションを飲むと、魔力を回復してから毛牛にも魔法を試していく。
すると―。
毛牛は魔法に弱いのだろうか。
杖を装備したファイアーボールで、ほぼ瀕死の状態だ。
昨日剣で戦った俺の感覚では―、
毛牛は耳馬よりも少し強いくらいだった。
いくら杖を装備していても、これはダメージを受けすぎだろう。
当然だが、魔力を込めた方では一撃で沈んだ。
うん。
これで杖を装備して魔力を込めた火球も使ったな――。
結果、こっちも威力が上がることが確認できた。
その後もう一度、緑ポーションを飲んだ俺は。
今までの結果が正しいかどうか、更に検証を深めていくのだった。
【異世界の各種アイテム①】
<ギルドカード>
総合ギルドに登録すると貰える。身分証になる。
倒した魔物と数が記録される。
<ギルドの謎の箱>
アーティファクトっぽい何か。
触れると適正職が分かり、職に就くことができる。
<水晶>
盗賊発見器。光らないと盗賊。
村や町の入り口、ギルドに設置されていた。




