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『盗人』と蔑まれた俺、奪ったスキルを磨いて成り上がる  作者: satomi


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第1話 スキルってなんだろう?

よろしくお願いします!


「あの子と遊んじゃいけません!」

「えー、でも双子のフェイはいいんでしょ?」

「そうよぉ!フェイ君とは仲良くしておくといいことあるかもね~」

「うーん、なんか変なの~」

「変でもなんでも!イータはダメよ!絶対に将来ろくなことないんだからっ」


 帰り道に俺はトボトボといつものように馬小屋に入った。

「何でこんなことになったんだろう?」



――――――――――――

 十年前、俺とフェイはほぼ同時に生まれた。男児の双子。生まれる前から一緒だというのに、5才になった時だろうか?神殿で各々のスキルを調べるというこの国、ニエス王国の風習が続いている。

「母ちゃん、俺は『鍛冶師』だって!」

「まぁ、将来は王都の鍛冶師に弟子入りして母ちゃんに楽させてちょうだい!」

「ああ、いーぜ!」

 なんて会話があった。


 そんな中でフェイが調べられる番。

「おお、この子のスキルは『勇者』」

 それからか、フェイがもてはやされるようになったのは。

「おい、イータお前も調べて来いよ。俺の弟なんだから絶対いいスキルのハズ」

「そぉよぉ!フェイもイータも我が子で良かったわ。もう鼻が高いったら」

「おいおい、まだイータのスキルを調べてないだろう?」

「調べなくたって、フェイの双子だもん。絶対にいいスキルよ!」

 確かにいいスキルだよ(笑)

「この子は…『盗人』」

「何かの間違いでしょ?盗人だなんて」

「そうだ。ありえないだろう?」

 なんだ?何が起きてる?

「間違いありません。この子は…『盗人』です」

 神殿の方でそう宣言したから、信じるほかなくなった俺の家族は手のひらを返したように冷たくなった。

――――――――――

それからだ。俺の居場所が馬小屋になったのは。食事も家族4人で温かいものを食べていたのに、余りものを寄越すようになった。

余りものならいい。

あと一歩で腐りそうなものなんかの処理係のように扱われるようになった。

フェイだって、一緒に遊んでいたのに俺のことを見下すような目で見るようになった。

スキルってなんだろう?……


俺が初めて盗んだのは『勇者』のスキルだと思う。無意識だったが、羨ましかったんだろうな。温かいもの全てが。




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