第七十八話 担当
<リオン視点>
私は自分が襲撃する担当のアジトに向かっていた。
「早く終わらせて、もう1つも潰さないとね、レンの所が1番、手強いだろうから、援護しに行かないと」
サーラから貰った地図通りに進むと、入り口に見張りが2人いる洞窟を発見した、恐らくこれが裏ギルドのアジトだろう。
さて、どうするか、取りこぼしが無いようにしないといけないけど、洞窟に入って、普通に戦闘を始めたら逃げられてしまうかも知れないし。
その後、暫く悩んで、正面からバレないように、素早く制圧する事にした。
「よし、やるか」
私は茂みから、勢いよく飛び出して、その勢いのまま、見張りの1人の首を切り落とした。
「なっ」
もう1人の見張りが、驚きの声を上げたが、すぐに口を手で塞ぎそのまま、押し倒して、地面に押さえつけて、喉元に刃を押しあてた。
「おかしな行動をとったら、あいつと同じ様に首を切り落とす、私の質問に答えろ、今から手を離すが私の質問の答え以外に声を出すなよ、そうすれば、命まではとらん、分かったら頷け」
コクンッ
見張りの男が頷いたのを確認して私は手を離した。
「お前は裏ギルドの人間だな?」
「そ、そうだ」
男は言われた通り、私の質問の答え以外は、声を出さなかった。
「ここの中には、何人いる?それとお前の仲間で、今アジトにいない奴はいるか?」
「中には多分50人ぐらいいると思う、外には6人ぐらいが、仕事で出ている」
男は怯えながら、私の質問に答えていく。
「このアジトに、抜け道の様な物はあるか?」
「いや、無いはずだ、俺は知らない」
男の様子からして、本当に無いのだろう、もしくわこの男が知らされていないだけか。
「そうか、約束どおり、殺しはしない」
ガンッ
剣の柄で、頭を殴り、気絶させて、私は洞窟の中に入った。
「中には、50人近い人がいるんだったな、その中に、強敵がいるといいんだが」
私は口角を上げて、そう言いながら、先へ進んだ。
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<フレア視点>
「あれが、アジトか」
我は、見張りのいる、洞窟を見つけて、立ち止まった。
「ちゃっちゃと、潰すか」
我はそのまま歩いて、アジトに近づいていく。我の事を見つけた、見張りの2人は、なにやらコソコソ話すと、我に話しかけてきた。
「どうしたんだいお嬢ちゃん、こんな所に1人で」
「迷子か?それなら俺らが、お母さんの所に連れてってやるよ」
言葉は親切だが、その顔は善人の顔ではなく、欲望がべったりと張り付いていた。
「そうか、それは助かる」
グチャッ
しゃがんで、我所に目線を合わせて、話しかけてきた、男の顔を掴んで、そのまま握り潰した。
「ふっ‼︎」
我はすぐに、もう1人の男も殴り飛ばして、殺した。
「あっ、こいつらを生け捕りにすれば、よかったのか、仕方ない、洞窟の中で捕まえるか。外から炎で洞窟の中を蒸し焼きにしようと、思っていたが、失敗したな」
我は洞窟の中に入り、入り口の壁を殴り壊して、逃げ道を塞いでから、洞窟の奥に向かった。
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<コル爺視点>
「ふう、年寄りの体に、山登りはこたえるのう」
儂は、敵のアジトの洞窟から、ある程度離れた場所で止まった。さて、それじゃあ、準備をはじめるかのう。
「トランゼイション・オブジェクト」
すると、儂の前の地面に、魔法陣が浮かび上がり、そこに、儂の造った、4体の魔導兵が出現した。
魔導兵は、2mを超える体躯に、黒いフルプレートアーマーをつけて、ロングソードを持っている。
「魔導兵起動」
儂がそう言うと、魔導兵の目の部分が緑色に光り、儂の方を向いた。
「目標は、洞窟内部にいる人間じゃ、1体は儂の護衛、もう1体は洞窟の入り口で、敵を逃さない様に封鎖、残りの2体は洞窟の中に入るんじゃ、殺してもいいんじゃが、何人かは、戦闘不能にして、殺さずに捕まえてくれ」
すると、2体の魔導兵は洞窟に向かっていった。
魔導兵の動きは、その体躯からは予想出来ないほど、素早く、すぐに見張りの元に辿り着いた。
「なにっ‼︎、くそッ」
見張りの男は、魔導兵の攻撃を剣で受け止めようとしたが、魔導兵の一撃は凄まじく、男の剣をやすやすと斬り裂き、そのまま剣と防具ごと体を斬られた。
もう1人の見張りも、別の魔導兵にあっさりと殺された。
「魔導兵は儂が作り上げたのじゃぞ?その攻撃をお前の剣なんぞで、防げるはずがなかろう、行け!魔導兵、洞窟を制圧するのじゃ」
儂は、魔導兵を洞窟の中にと進ませた。




