第七十五話 相談
「さて、どうやってこいつら連れて帰るかな」
俺は穴の下にいる、男達を見ながら言った。ここからじゃよく見えないけど、随分とおとなしいな、さっきは騒いでたのに。
「それなら、一旦メイカーに戻ってから、メイカーの兵士の人とかに、来てもらえばいいんじゃない?」
「普通の盗賊とかならそれでもいいんだけどね、こいつら裏ギルドだから、ここに置いて行ったら仲間が助けに来ちゃうかもしれないし、かと言って相手の戦力が分からないのに、ここに少人数だけ置いていくのもね、まあ大丈夫、私が魔法で拘束するから、メイカーまでは自分達で歩いて貰おう」
リアナの提案に、サーラがそう言った。
「でも、素直に歩いてくれますかね?」
「その時は、我が殴って素直にしてやろう」
「私も手伝うよ」
フレアとリオンが物騒な事を言ってるな。
「それなら大丈夫だと思うよ、それじゃあ下から連れてくるから、ちょっと待っててね、アース・クリエイト」
サーラは魔法を発動させて、穴から下に向けて階段を作った。そして、サーラは下に降りていき、下でも何か魔法を使っている。
「はい、連れてきたよ」
暫くすると、サーラを先頭に手を石で、手錠の様に拘束された、男達が出てきた。何か男達の顔色が悪い気がするな。
「それじゃあ、行こうか。メイカーまで自分で歩けるよね?」
「は、はい、大丈夫です、サーラ、さん」
すると、サーラに聞かれた男が、酷く怯えながら答えた。それを見て、リアナが驚いた表情をしている。まあ、さっきまで怒鳴り散らしてたし、戦ったリアナは、こんな風になってると思わなかったんだろう。
「サーラ、なんでこんなに怯えてるんだ?」
「ん?別に私は何もしてないよ?質問に素直に答えてくれる様に、魔法でちょちょいとしただけだよ」
ここにいる裏ギルドの全員が、サーラの事を怯えた様子で見ていた。なんで裏ギルドの奴が、そんなにすぐに情報を吐いたのかと思ってたけど、一体サーラは何をしたんだ?大の大人がここまでなるなんて。
「まあ、メイカーに戻るか」
俺達は裏ギルドの奴らを引き連れて、移動を開始した。
「なあ、闇龍が昔に、戦争に利用されそうになったって、言ってたけど、確かフレアもそんな事があったって言ってたが、なんで同じ様な事が起きてるんだ?」
移動は、サーラとリアナが先頭を歩いていて、その後ろを裏ギルドの奴らで、俺達は最後尾を歩いている。
「なんでも、この大陸のあちこちで戦争をしていた、時代があったらしくて、その時に考えついた作戦が、最強の龍を戦争に利用する事だったらしい、だけど、それはどこの国も同じ考えに行き着いたみたいで、だから同じ様なケースが多いんだよ、だけどまあ、実現できた国はなかったらしいけどね」
俺の質問にには、リオンが答えた。
「なるほど、そういう事か」
その後も、雑談をしながらメイカーを目指した。
メイカーに着いた俺達は、捕まえた奴らを兵士に預けて、コル爺の開発室に向かっていた。
「ところで、なんでコル爺の所に行くんだ?」
俺は先頭を歩いている、サーラに聞いた。
「前にも言ったけど、コル爺ってメイカーで結構偉い人だからね、国王様とも仲良いし、だから今回の事を話しとこうと思ってさ」
「なるほどな、おっ、ついたな」
俺達は建物の中に入った。
「おーい、コル爺、いるか?」
「ん?おお、レン君達か、よくきたのう」
呼びかけると、奥からコル爺が出てきた。
「やっほ〜、コル爺」
「おお、サーラも一緒じゃったか」
サーラは俺の横で、コル爺にひらひら手を振りながらそう言った。
「コル爺ちょっと大事な、話しがあるんだ」
「何があったのじゃ?」
コル爺は、俺の顔を見て、真面目な顔で聞いてきた。
「実はさっき、裏ギルドの奴らに襲われてな、そいつらを捕まえて、サーラが尋問して、狙いはリアナの誘拐だったと分かったんだが、そいつらのアジトが東の山に複数あるらしくて、サーラから、大勢で行くのは無理だと聞いてな、俺達が捕まえた奴らは、さっき兵士に引き渡した。それで、どうしようか、悩んでたんだ、それでコル爺に話しを聞いて貰おうと思ってな」
俺はコル爺に、今までの経緯を説明した。




