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異世界で収納魔法しか使えないけど頑張る‼︎  作者: トキ
第三章 武闘大会

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第三十六話 リオン

 


  <女冒険者視点>


 昨日ダンジョンボスを倒した私は、あの後25階まで登りそこのセーフエリアで夜を明かした。


  今日の朝、目を覚まして簡単に朝食を済ませた後、一気に15階まで上がった私は今日はここで夜営する事にした。

  ん?何かあったのかな?私は人が集まっている場所を見つけて近づいた。



  「何かあったのかい?」


  「ん?うあっ‼︎もしかしてSランク冒険者のリオンさん?」


  わたしが声をかけた男の人は私の顔をみて驚きの声をあげた。

 


  「そうだよ、それで何かあったのかい?」


  「あっ、はい、あの5人組が女の子のいるパーティーに絡んだらしくて言い争いになってるみたいです」



  その視線の先を見ると5人の冒険者の男達が挑発した。見ていると若い冒険者達は1人の少女が前に出て他のメンバーは野営の準備を始めてしまった。


  「何で協力しないんだ?」


 

  すると男達が武器を抜き始めた。私はそれを見て助けに入ろうとしたが、少女の浮かべた笑みを見て動きを止めた。

  あの少女はなぜ笑っているんだ?

 すると少女が跳躍して相手の顔の高さまで跳ねた、そのまま拳を引きしぼり相手の顔面を殴った、素早い動きに男の方は反応できていない。


  ドカン‼︎



  男はそのまま壁まで飛んでいき激突した、あの衝撃では生きてはいないだろう。



  「油断しすぎだぞ、小僧」


  少女はそう言いながら地面に着地すると、近くにいたもう1人の男の足を掴むとそのまま再び跳躍して別の男に叩きつけた。一瞬のうちに5人の内3人が死亡した。


  「えっ…」


  残った2人の男は状況が理解できずに固まっている。


  「戦闘中にぼうっとするな」


  少女は1人を殴り飛ばし最後の1人は跳躍した落下の勢いをそのままに頭を掴んで地面に叩きつけた。

  周りで見ていた他の冒険者達は予想外の出来事に反応出来ずにいるようだ。

  しかし私は違った、自分の顔が笑みを浮かべるのを止めることが出来ない。

 

  「あいつ、強いな」



  駄目だ、抑えられない、あいつと戦いたい、全力でぶつかってみたい、私は自分の欲求を抑えきれず、その少女の元に向かい声をかけた。



  「なあ、私と戦わないか?」


 

  少女は私の方を向いた






  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


  <レン視点>



  フレアが男達を倒し終わると今度は別の奴がフレアに近づいてきた。


  「なあ、私と戦わないか?」



  突然そんな事を言ってきた、黄金の髪に動物の耳が生えており、後ろには尻尾があるため獣人だろう、顔は整った綺麗な顔をしていて美人だ。


  「なぜ、お前と戦わなければならない?」


  「理由なんてない、ただ戦ってみたいだけだ」


 

  フレアの問いにそいつは答えた。すると周りで見ていた冒険者達がざわついており気になる事が聞こえてきた。



  「なあ、あれってSランク冒険者のリオンじゃないか?」


  「ああ、恐らくそうだな」



  他のところからも話し声が聞こえてきた。



  「なんでリオンが、しかもあいつ、はいりかけてないか?」


  「ああ、多分さっきの戦闘を見て抑えられなくなったんだろうな、あの人普段は、人当たりも良くて良い人なんだけどな〜」



  どうやらあいつはSランク冒険者のリオンと言うらしい。



  「ねえレン、どうするの?」


  横からリアナが声をかけてきた。



  「とりあえず、フレアに任せよう」



  フレアの方に視線を戻すとそっちでは話しが進んでいた。



  「だから、戦わないと言っているだろう」


  「なぜだ、私では力不足だとでも?」


 

  するとフレアはなかなか諦めないリオンが面倒臭くなったのか、投げやりに言った。



  「誰もそんな事は言ってないだろう、分かった、私は武闘大会の格闘に参加する予定だ、そこでなら戦ってやる」


  「武闘大会か…分かった、楽しみはとっておくことにする、それでは欲求が収まりそうにないから私は少し魔物を狩ってくる、お前には必ず武闘大会で戦ってもらうぞ」


  「分かった、分かった」



  リオンはそう言って何処かへ行ってしまった。







  「お疲れフレア、それにしてもあいつはなんだったんだ?」


  「ただの戦闘狂だろう」


  「戦闘狂?」



  フレアの言葉にリアナが疑問の声をあげた。


  「ああ、あやついくら戦うつもりはないと言っても引かなくてな、理由を聞いてもただ戦いたいだけ、ああ言う奴は一定数いるものだ、昔赤の森でも笑いながら向かってきた奴がいた事があるしな」


  「なるほどね」


  俺は気になった事をフレアに聞いた。



  「でもなんであいつとは戦わなかったんだ?」


  「別に我は向かってくる奴全員と戦うわけではないぞ、まあムカついた時は倒すが、それにもう腹が減っているのだ、あいつと戦ってたら飯が遅くなるだろう」


  「そんな理由かよ」


  「ふふっ、すぐに準備しますね」



  俺達は飯の準備を始めた。



 


 

 



  「ところで寝る時の見張りはどの順番でする?」



  リアナがスープを飲みながら聞いてきた。


  「そうか、決めてなかったな」



  ここには魔物は入ってこないと言っても周りには他の冒険者達がいて、どんな奴がいるのかわからないから、念の為見張りを立てる必要があるのだ。



  「それなら寝てても誰か近づいてくれば、我が分かるから大丈夫だぞ」


  「そうなのか、それじゃあなにかあったら起こしてくれ」


  「よろしくお願いしますフレアさん」



  これならゆっくり寝られそうだな。

  俺達は飯を食べ終わった後は雑談をした後テントの中に入った。





  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



<リアナ視点>

 


  私達はテントの中で座りながら話していた、大きめのテントなのでかなり余裕がある。

 

  「なあ、お前達はレンの事をどうおもっているのだ?」


  「どうって?」


  「異性として好きかと聞いている」



  フレアが突然そんな事を聞いてきた。


  「う〜ん、私はこないだ初めて友達が出来たばかりで好きとかがよくわからないんですよね、でもレンさんといると楽しいしとても安心できるんです、誘拐犯から助けてくれた時とか物凄く格好良かったですし、多分私はレンさんの事が好きなんだと思います」



  そんな気はしてたけど、やっぱりレーナはレンの事が好きなのね。



  「そう言う、フレアさんはどうなんですか?」


  「我は好きだぞ、レンとは番になりたいと思っている」


  「レーナは分かるけど、なんでフレアまで?」



  フレアがレンを気に入ってるのは知ってたけどまさかそこまでなんて思ってなかったわ。



  「私の魔法を正面から受け止められる男など他にいないだろう、それに私はレンの内面にも惚れた、あやつの様な者は今まで見た事がない」



  まあ、レンはなんの関係もない私の為に命をかけちゃう様なお人好しだしね。



  「それでリアナはどうなのだ?」



  「私も今まで友人なんて出来る環境じゃ無かったし、恋愛なんてしたこないからよく分からないの、でもレンの事は嫌いじゃない、いやむしろ好き、だけどそれが異性に向けるものかと言われると分からないの、レンには凄く感謝してるから、その延長線上の感情かもしれないし」



  私の答えにレーナが答えてくれた。



  「リアナさんは難しく考え過ぎなんですよ、一回整理してみたら自分の気持ちが分かるんじゃないですか?」


  「整理?」


  「今からする私の質問に一個ずつ答えて下さい」





  レーナは私の方を真っ直ぐ見て質問してきた。


 

  「まず、レンさんといて楽しいですか?」」


  「ええ、楽しいわよ」


  「次に、レンさんとこれからもずっと一緒に冒険者をやりたいですか?」


  「ええ、レン以外の男とは組みたくないわね」




  私はレーナの質問に即答していく。


  「レンさんが他の女性と楽しそうに話していたらどう思いますか?」




  私はその光景を想像した。



  「なんだか、よく分からないけどイラっとするわね」


  「じゃあ私やフレアさんと話していた場合は?」


  「別になんとも思わないわよ?」





  すると横からフレアが呆れた様子で言ってきた。


  「充分異性として好きだろう」


  「私もそう思います」


  「そうなの?」




  レーナは私に説明してくれた。


  「まず、レンさんが他の女性と話していてイラっとするのは嫉妬ですね、でも私達が大丈夫なのは同じパーティーでレンさんが離れる心配がないから、それに一緒にいて楽しいやレンさん以外の男とパーティーを組むのは嫌だ、などから考えると充分異性として好きだと思います」




  それを聞いた私はなんだかレンの事を急に意識し出してしまった。


  「私はレンが好きだったの?」


  「逆になんで気づかないのだ」


 

  私はなんだか恥ずかしくなって寝袋の中に入ってしまった。なんだか顔が凄く熱い気がする。


  「リアナさん?」


  「まだ、よく分からないけど自分でよく考えてみる、今日は疲れたから寝るわ、おやすみ」



  私は顔を隠しながら言った。


  「ふふっ、分かりました、おやすみなさい」


  「くくっ、ああ、おやすみ」

 


  楽しげに言うその声を聞いて私は眠りについた。


 

 

 

 


 

 

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