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赤みがさしていた頬は段々と青白くなり、やがて土気色へと変化していく。
美しかった刻は過ぎ去り、終わりを迎えてしまうことに一抹の寂しさと不安を覚える。その感情はまるで、寄せては返す波のように決して止めることはできず、消すこともできないでいる。この思いが拭えないことはもう知っている。これまで幾度となく味わってきた感情だ。
十代の頃は、死ぬことばかり考えていた。その頃の自分にとって、死とは恐ろしいものではなく、安住の地を手に入れるための手段でしかないように思えた。
これまで、自分は愛されない人間ではないのかという思いに捕らわれ生き続けてきた。
人とはただ、生まれてきただけで愛されるのだろうか。
人とはただ、在るだけで愛されるのだろうか。
その疑問を、自分自身に問いかけるというより、疑問自体が自分を追いかけてくる。ある時期からそう思うようになり、その時からずっとそれを繰り返している。答えは未だ見つからない。誰からも、それに対しての答えを与えられないからか、それとも自分で見つけようとしていないだけなのか。
ただ、今、自分の中にあるのは――彼の方から愛されるのか、それとも愛されないのか……その二つだけだ。けれど、遠くから見ているだけで幸せだとも思う。それは自分が強く優しいからではない。声を掛けるのが怖いからだ。この世界が壊れることよりも、彼の方の表情が歪むことの方が自分は怖い。表情をあまり変えないけれど、穏やかに微笑む彼の方を見ているだけで自分は幸せだ。
しかし、人から「愛される」ということは、どのようなことなのだろうか……。
警察は目撃者を求め聴き込みに奔走、街には自警団まで出だしたが……犯人へと繋がる手がかりは一向に見つからないらしい。
誰も犯人を見ていないし、物証もないのだから、当然と言えば当然だ。ヘンゼルとグレーテルだって、道に石を落としていたから家に帰れたのだ。
こうして、街中に犯人の呼び名は広まっていった。正体不明という意味を込めた〝アンノウン〟と。
初動捜査で犯人への手がかりが見つけられないとなると、次に立ち上げられるのが、特別捜査本部だ。さて、どうなることやら。僕は、マーサおばさんのところで買って来たカボチャを無事にランタン状に仕上げた。中から掻き出した実や種はベスが料理に使う。今日はパンプキン・スープだ。




