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混沌9
ガイアが10歳のとき、空と彼女の足元に、男の赤ん坊たち――ウラノスとタルタロスが静かに現れた。何の前触れもなく現れたその光景に、ガイアはしばらく言葉を失ったが、やがて自分が初めて姉になったのだと気づき、胸の奥に温かい感情が広がった。
そのとき、混沌とダクリアがどこからともなく現れ、赤ん坊たちを抱えて彼女のもとへ連れてきた。ガイアは戸惑いながらも、そっと手を伸ばし、小さな体に触れた。柔らかな感触に思わず微笑みがこぼれる。「いたっ!」次の瞬間、赤ん坊たちは彼女の手にかみついた。予想外の痛みに驚きつつも、ガイアは手を引っ込めながら、不思議そうに彼らを見つめた。その瞳には、痛みと同時に、どこか嬉しさのような光も宿っていた。
参考文献
Hesiod(紀元前約700年)Theogony(=『神統記』).
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