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崩壊10
クリオスとエキドナが研究を進めていた最中、不意に空に一筋の光が現れた。夜を裂くようなその輝きは、静まり返っていた大地を白く照らし出していた。異様な気配に気づいたガイアたちもまた、空を見上げ、その光景を目撃していた。やがて光はゆっくりと形を変え始め、眩い輝きの中から、一人の男の赤子――ヒュペリオンが姿を現した。赤子は声を上げることもなく、そのまま地上へと落ちていった。オケアノスは急ぎそのもとへ向かい、静かに彼を抱き上げると、自らの家へと連れ帰った。その小さな命が、後に世界へ大きな変化をもたらすことを、この時まだ誰も知らなかった。
参考文献
Hesiod(紀元前約700年)Theogony(=『神統記』).
推定総盗用率:およそ0–8%




