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氷の令嬢の転職計画〜私を追放した祖国が破産寸前ですが、今は皇帝兄弟からの過剰な愛情表現の処理で手一杯です〜  作者: ぱすた屋さん


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第46話『夜の福利厚生は激しさを増して(子作り合戦)』

R15くらいの表現があります

苦手な方ははご注意ください


 ゼムリア商業連法国の裏社会を支配する『大商会連合』を合法的に破滅へと追い込むため、本国の財務省本局へと「経済的兵糧攻め」の指示を飛ばした私は、そのまま流れるようにレオンハルト様の手によってベッドへと運ばれてしまった。


 ヴィラの寝室に鎮座する、南国特有の最高級シルクを用いた特大の天蓋付きベッド。

 昼間のリゾート仕様の眩しい光はどこへやら、間接照明の淡い琥珀色の灯りだけが、部屋の中にひどく淫らで濃密な影を落としている。


「レ、レオン様……ルカ様。先ほども申し上げた通り、私はまだ本国からの『第一報』の進捗状況を、データとして確認する必要が……」


 私はベッドのふかふかなシーツの上に押し倒された状態で、必死に視線を泳がせながら論理的な抗議(言い訳)を試みた。

 しかし、私の右側に滑り込んできたレオンハルト様の大きな手が、私の細い手首をベッドに優しく縫い付けるように固定する。彼の漆黒の正礼装の上着はすでに床へ脱ぎ捨てられており、薄いシャツ越しに見える鍛え抜かれた胸筋の熱が、私の肌に直接伝わってきて頭の芯がカッと熱くなった。


「エルゼ。君との『契約』において、定時後の業務の延長は認めない。今の君の唯一のタスクは、夫である私たちからの投資(愛)を余すことなく受け取ることだけだ」


 レオンハルト様が私の耳たぶを薄い唇で甘く噛み、そのまま首筋へと熱い口づけを這わせていく。

 大人の男の低く掠れた声が鼓膜を震わせるたびに、私の背筋にゾクゾクとした甘い電流が走り、指先から力が抜けていくのが分かった。


「んっ……ぁ、レオン、様……っ」


「ほら、兄上ばっかりずるい。エルゼ、僕のこともちゃんと見てよ」


 今度は私の左側から、ルカ様が這い上がってきた。

 白と銀の皇子服を乱れさせた彼は、私の左手を自らの両手で包み込み、その熱い掌を自身の引き締まった胸板へと押し当ててくる。彼の黄金の瞳は、昼間の無邪気な少年のものではなく、完全に獲物を捕らえた肉食獣の鋭さと、ドロドロとした独占欲に満ちていた。


「昼間、あの裏ギルドの男たちに『無給で監禁する』なんて言われてるのを聞いた時、僕、本当に頭の中が真っ白になって、あの街ごと全員塵にしようと思ったんだ。……それくらい、お前を誰にも渡したくない。お前の体も、心も、声も、全部僕たちのものなんだから」


「ルカ、様……ひゃうっ!?」


 ルカ様が私のパレオの結び目に手をかけ、ゆっくりとそれを解き明かしていく。

 純白のセパレート水着だけになった私の体は、南国の夜の空気の中でも、二人の男たちの凄まじい熱量によって一瞬で汗ばんでいく。


 右からは、皇帝としての絶対的な包容力と、逃げ場のない熟練した愛撫。

 左からは、天才皇子としての若々しくも強引な、私のすべてを貪り尽くそうとする情熱。


 二人の最高権力者(夫たち)による、一切の手加減を排除した『夜の福利厚生(子作り合戦)』が、ついに本格的にキックオフされてしまった。


「あ、ああ……お二人とも、お待ち、ください……っ。これは、我が社(帝国)の将来の持続可能性を担保するための『後継者育成プロジェクト』、なのですよね……っ? ならば、より計画的、かつ段階的なスケジュール管理(カレンダー調整)を……」


 私は熱さで麻痺しかけている脳をフル回転させ、必死にビジネス用語の鎧で自分を守ろうとした。

 しかし、そんな私の涙ぐましい防衛策ファイアウォールは、レオンハルト様の低く愉しげな笑い声によって粉砕される。


「くふっ……本当に、こんな状況でもそんな可愛い言い訳をするのだな。だが、スケジュールの決定権は経営トップである私たちにある。エルゼ、今夜は『過剰生産(朝まで何度も)』の予定だ。君のその完璧な身体に、私たちの愛の証をこれでもかと刻み込んであげるよ」


「そんな……っ、過剰生産だなんて、在庫管理のコストが……んんっ!?」


 私の唇は、レオンハルト様の深く、息を吸う隙間すら与えない濃厚な口づけによって完全に塞がれた。

 口内に侵入してくる彼の熱い舌が、私の思考能力を物理的に蹂躙し、溶かしていく。


「ん、ふ……ぁ……んむ……っ」


 息が苦しくなって胸を小さく上下させると、今度はルカ様が私の細い太ももにその大きな手を滑らせ、内側の柔らかい肌を指先で愛おしむように愛撫し始めた。


「あっ、は……っ、ルカ様、そこ、は……敏感、すぎて……バグが……っ!」


「バグじゃないよ、お前が僕たちの愛をちゃんと感じて、気持ちよくなってる『正常な仕様』でしょ? ほら、もっと声聞かせて、エルゼ。お前の可愛い声を聞くのが、僕の魔力の最大の回復ボーナスなんだから」


 ルカ様は私の水着のブラトップを不器用ながらも熱い手つきで押し上げ、露わになった私の胸の膨らみに、溢れんばかりの独占欲を込めて交互に吸い付いてきた。


「ああっ……! んんっ、はぁっ……! レオン様、ルカ様……身体が、熱くて……壊れちゃい、ます……っ!」


 私は弓なりに背中を反らし、シーツを涙目でギュッと握りしめた。

 昼間は他国のカルテルや裏組織を冷徹なロジックで詰めていた帝国財務卿の姿は、ここには一ミクロンも存在しない。あるのは、二人の愛する男たちのあまりにも深い愛の洪水に溺れ、真っ赤になって鳴くことしかできない、一人の不器用な女性の姿だけだった。


「壊したりはしないさ。君は私たちの、世界で唯一の『最高資産(最愛の妻)』だからね。……ルカ、少し彼女を支えていてくれ。次は、より直接的な投資(結合)のフェーズへ移行する」


「了解、兄上。エルゼ、僕をしっかりお前の手で捕まえててね。……いこう、僕たちの最高の未来(子供)を作るために」


 レオンハルト様が私の細い腰を持ち上げ、ゆっくりと、しかし確実に、私の身体の最奥へと彼自身の熱い存在を融け合わせていく。

 同時に、ルカ様が私の背中を抱き起こし、私の唇を自身の口づけで塞ぎながら、私の身体を後ろから力強く支えてくれた。


「ひゃあぁぁぁああっ……!! んんっ、む、ぅ……っ!!」


 脳内が真っ白な光で満たされ、あらゆる思考回路ビジネスロジックが完全に消滅する。

 二人の心臓の力強い鼓動が、左右から私の身体を挟み込むように響き、私自身の拍動と完全にシンクロしていく。

 それは、言葉や契約を遥かに超越した、魂の底からの結びつき(完全なM&A)だった。


 一度始まった「過剰生産」の波は、レオンハルト様の言葉通り、一回や二回では決して終わらなかった。

 レオンハルト様が私を極上の快感で満たした後は、ルカ様が待ってましたとばかりに私の身体を反転させ、年下とは思えない狂おしいほどの熱量で私を何度も、何度も突き上げてくる。

 私が気絶しそうになるたびに、二人は優しく髪を撫で、甘い言葉を囁き、上質な魔法薬を口移しで飲ませて私を無理やり覚醒させ、再び愛の地獄(天国)へと引きずり戻すのだ。


「レオン、様……ルカ、様……もう、容量キャパシティが、いっぱいで……っ」

「まだまだ足りないよ、エルゼ。君の全てを、私たちの愛で満たすまではね」

「そうだぞ、エルゼ。これほどの長期プロジェクトだ、毎日、朝まで徹底的に付き合ってもらう」


 南国の夜風が、ヴィラのジャスミンの香りを寝室へと運んでくる。

 しかし、天蓋の内側の世界は、彼らの放つ圧倒的な所有欲と、それに甘く溶かされる私の蜜の匂いで、どこまでも濃密に支配され続けていた。


 ゼムリア商業連法国の裏社会が、帝国の放った見えざる経済の刃によって、血の涙を流しながらパニックに陥っているであろうその夜。

 世界で最も過保護で激重な夫たちに挟まれたエルゼは、翌朝、完全に腰が抜けてベッドから一歩も立ち上がれなくなることなど、もはや考える余裕すらなく、ただただ彼らの愛の猛攻に身を委ねて鳴き続けるのだった。

 

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