表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

 結局、お父様もお兄様もその日は帰ってこなかった。


 翌朝、朝食の時間に食堂に行ったがお母様は来なくて私一人で朝食を食べていた。


「あの、お嬢様、パーティーに付いて行った者に聞いたんですけど……」


 メイドが言いづらそうな表情をしている、つまり昨夜のパーティーで何かあった、という事だ。


「何があったの?」


「実は……、昨夜のパーティーで王太子様が婚約破棄を宣言したそうです」


「えぇっ!? どういう事!?」


「どうやら他に好きな人ができたそうで……、なんでも平民上がりの男爵令嬢にベタ惚れになったみたいで」


 私は唖然とした。


 よく恋愛小説の中ではあるけど実際にやる人がいるなんて思わなかった。


「あれ? 確か王太子様の婚約者って公爵令嬢よね? しかも、王命で婚約したんでしょ? いくら王太子でも勝手に婚約破棄するのはマズいんじゃないかしら?」


「えぇ、冷静に考えたらそうですよね……」


 まだ学園に通っていない私でもわかることだ、それが王太子にわからない筈がない。


「その処理でお父様が遅いのね、でもお兄様は?」


「その……、王太子と一緒に公爵令嬢を断罪されたみたいで」


 ガンッ!


 私はテーブルに頭をぶつけた。


「なんでお兄様が一緒に断罪してるのよっ!? 相手は公爵令嬢よっ!? 格上よっ!?」


「えぇ、ですから現在事情聴取の為牢屋にいるそうです……」


「何やってるのよ……」


 あぁ、お母様があんなにショックを受けていた理由がよくわかった。


 ていうか我が家はどうなるんだろうか?



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ