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原石の軌跡――新しき力と古の知恵  作者: 永火
第3章 魔法大戦
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師匠たちの模擬戦

ちょっと息抜きの純粋な戦闘場面

白衣を着て自然体で立っている幻理と、体を動かしながら準備をしている時雨。


500メートルも離れてない場所で対峙している。

互いに無手で在り、開始の合図もない。


空間が揺れるように歪む。遅れて耳鳴りのような物が発生する。

互いに直立。気負うことも無く、ただ圧だけが場を支配した。


宙へ魔法陣が瞬きの間にいくつも出ては消え、雹のように魔力の欠片が降り注ぐ。

飛行術式を断続的に噴かした時雨が、幻理へと一直線に吶喊する。


激突。肉の破けるような音と共に拳は振り抜かれ、幻理の両腕が消し飛ぶように掻

き消える。しかし、欠損が幻のように、陽炎のように元へと戻る。


「相変わらず、人外じみた回復方法だな。」


攻撃の頻度は変わらず、軽口が飛ぶ。

双方、細かく傷はついているが、付いたそばから修復されていく。


時折、飛行術式の音が聞こえるが、目立った移動は無く、拳のみ加速される。

降り注ぐ意味を失った魔力片の中で、互いの障壁が行動先に表れては消えていく。


砂埃が少し舞うが、目立った破壊は無い。


――破裂音が響く。


瞬きの間に距離を取った二人は、息を切らすことなく平然としている。


「じゃぁ、そろそろ本気で行こうか。」


幻理がそう宣言した後、激しい激突が始まる。


格闘は逸らされるか、障壁で受け流され。宙に展開される術式は出る前に

――意味を消される。


徐々に格闘の速度が上がっていき、宙を蹴って跳ねるように加速する。

時々純粋な魔力の熱線が煌くが、当たるより前に解けて消えてしまう。


格闘戦の距離でほぼ密着しているのに当たらない。


魔法術式が意味をなさない戦場。

現実の模擬戦なのに互いに命を取り合う。


――手加減は無い。


足払いが時雨に的確に入り、姿勢が崩される。


幻理が隠し持ったスティレットを逆手に持ち、眼球目掛け振り下ろす。

障壁により眼球より逸らされるが、側頭部を大きく抉る。


時雨が小型の拳銃を2発発砲するが当たる前に掻き消える。

互いに距離を取るが、その間に傷はすでに無くなっている。


「時雨もだいぶ人外じみた回復だと思うがねぇ。」


「この程度の傷、死ななければないも同然だろう?」


「あぁ、違いないね。」





――この光景を少し距離を取り眺めている凝子と詩織。


「……で?見たところで参考になる?詩織ちゃん。」


「あー、理解が出来ないということだけは、分かりました。」


そう言って、がっくりと肩を下す。

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