くっ、俺の左眼が疼く
試験的に改稿して見やすくしてみました。
サイちゃんが遊びに来てから数ヶ月が経った、いつもと変わらず朝食を食べていつもと変わらず母さんから勉強を教わっていつもと変わらずに昼食を食べた、その後はいつもと違った。
アリアちゃんとクレイちゃんの部屋で会話を楽しんでいる時に左目と頭に走った猛烈な痛みに俺は思わず床に蹲った。
「「トキ!?」」
アリアちゃんとクレイちゃんの声が聞こえるが痛みのあまりに顔を上げることも声を出すこともできたない。
「クレイ、ママを呼んできて。トキは私は見ているから」
アリアちゃんの指示が聞こえる、目の痛みも頭の痛みを増していく一方だ。
「わかった、すぐに呼んでくる」
クレイちゃんが遠くに行く音が聞こえる。
痛みの走らない右目で床を見ているが赤い染みが広がって行くのが見える、そして鼻腔には血の匂いが広がっているが何処から血が出ているのかを理解するのに時間がかかった、血が出ているのは左目からのようだ。
「トキ君!?」
母さんの驚いた声が聞こえる。
「トキ君、少し顔を上げるわね」
母さんの声が聞こえると同時に顔を上げさせられ母さんの膝の上に後頭部を乗せられている状態にさせられた。
「トキ君、手をどけて」
母さんから言われて手をどけるが片方から見えるのは真っ赤に染まった天井だけだ。
「かの者の傷を癒せ<ヒーリング>」
母さんが回復魔法を使うが痛みは増していく一方だ。
「治癒魔法が効かない‥?アーちゃん、クーちゃん。私は司祭様を呼んでくるからトキ君を見ておいて」
母さんから司祭様と単語が聞こえた、…司祭様って悪魔祓いや上級の治癒魔法を使える人だったかな…頭痛の酷い頭でぼんやり思い出す。
「「わかった」」
アリアちゃんとクレイちゃんの重なった声が聞こえた。
「クレイはトキに膝枕をして、私は目から出ている血を拭く布を持ってくるから」
アリアちゃんの指示を聞いてクレイちゃんは俺に膝枕をしてくれた。
「トキ…大丈夫?」
クレイちゃんの心配そうな声が聞こえるが視界が真っ赤で表情があまり見えない。
「目と頭が痛いけど大丈夫だよ」
クレイちゃんには大丈夫と言いたかったけど痛みのあまり痛い場所を言ってから大丈夫と言ってしまった。
「それ、大丈夫って言わないよ」
クレイちゃんから少し呆れた声が聞こえる。
「トキ、これで目を押さえておきなさい」
布を取りに行ったアリアちゃんから大きめの布を渡されたのでそれを左目に押さえつけるようにしておく。
痛みは増していく一方だ、血の勢いも心なしか早くなっているようにも感じる。
「血が止まらないわね。クレイ、見ておいてね。私は布をもう少し持ってくるから」
アリアちゃんの焦った声が聞こえるがもう視界も霞んで意識が朦朧としてきた、血を流しすぎたのだろう。
「トキ?トキ!?」
クレイちゃんの声が聞こえるが意識が沈んで行くの感じる。
「ーーーーー」
「ーーーーーーーー」
「ーーーーーー」
そこから先は意識は無かった。
☆ ☆ ☆
周りから声が聞こえる…父さんと母さんとアリアちゃんとクレイちゃんと…誰だろう、しわがれた声が聞こえる。
ゆっくり目を開けるとそこには父さん達が居た。
「トキ、目が覚めたか、それで…大丈夫なのか?」
心配そうな顔をした父さんの顔が見えた。
「うん、目と頭の痛みは無くなったよ」
目と頭の痛みが無くなった事を父さんに伝える。
周りを見るがどうやらアリアちゃん達の部屋のようだ。
「ふむ、魔眼の発現も終わったようじゃの」
しわがれた声がした方に頭を向けると短い白髪で顔はシワが刻まれていて白衣に身を包んだ…医者のイメージに近い男性が立っていた。
「…魔眼…?」
俺は疑問を白衣の老人に向けた。
「魔眼というのは普通の人が見えない物を見える目のことを言うんだよ?」
老人は分かりやすく教えてくれた。
前世風に言うと写○眼や直○の魔眼のことだろう。
「司祭様、ありがとうございました」
母さんの声が聞こえるが姿は見えないが声をした方を見ると父さんが居るので父さんの後ろに居るのだろう。
「魔眼の発現は終わったので後は息子さんにゆっくり魔力操作を教えてあげなさい」
司祭さんの言葉を聞いているが、引っかかる単語があった。…魔力操作…赤ちゃんの時にやったアレだろうか。
「はい、分かりました」
母さんの声が聞こえる中、俺は天井を見ながら目に魔力を込めた。
「…遠くが見える」
俺はそう呟いた、あまりにいつもと見える風景の違いに少し吐き気を覚えつつ魔力を込めるのを止めた。
「ほう!遠くが見える、どうやら千里眼のようじゃの」
司祭さんの声がするが、俺は内面で起こっている変化に戸惑っていた、昔から有った魔力が凄く増えていた、さっきも魔眼に魔力を込めようとしたがその時は魔力が多すぎて上手く制御できなかった。
「わしは帰るが、魔眼発現後は魔力上昇に身体が馴染めないことが多いから気をつけるようにの」
司祭さんが出て行くのを母さんと父さんがついていく。
「トキ?大丈夫?」
さっきまで静かにしていたアリアちゃんに話しかけられる。
「うん、大丈夫だよ、魔眼に開眼したのはびっくりしたけど」
体を起こしながらアリアちゃんに答える。
「私たちの方がビックリしたんだからね!」
クレイちゃんに抱きつかれる、ふわりと女の子特有の柔らかい匂いがする。
「アーねぇ、俺の目が変になってない?」
クレイちゃんに抱きつかれながらアリアちゃんに目が変わってないか聞いてみる、俺の目は元は母さんと同じ青色をしていた。
「ん~」
アリアちゃんが俺の目を見るために顔を近づけてくる、アリアちゃんも10歳になったので女の子っぽさが増したし母さんに似て美人の片鱗を見せてきた。
「赤くなって中に陣みたいなものが見える」
アリアちゃんは近づけた顔を離しつつ目の変化を教えてくれた。
アリアちゃんが見た事を考えると俺の左目は赤くなって陣みたいなものが刻まれた、そういうことなんだろう。
「左目は赤色で右目は青色ってこと?」
アリアちゃんに質問してみる。
「うん、そうなってる」
アリアちゃんは頷きながら答えてくれた。
「私にも見せて」
抱きついていたクレイちゃんも興味深そうに俺の目を覗いてきた。
「ホントだ、左目だけ赤いね」
クレイちゃんも一緒の感想を言った、俺も見てみたいが鏡なんて物はないので確認のしようがない。
「司祭様は帰られたけど、トキ君大丈夫?」
司祭さんを送ったあとに母さんが帰ってきた。
「うん、大丈夫だよ。目が赤い色になったのは驚いたけどね」
母さんに率直な感想を伝える。
「まさか自分の子供が魔眼に覚醒するなんて」
母さんは頬に手を当ててゆったりとした風に呟く。
「そんなに魔眼の人って少ないの?」
俺は母さんに質問してみる。
「そうね、聞いた話だと少ないわね、片目だけって人も居れば両目って人も居るわね。」
母さんの話を聞くと少ないようだ、母さんは「ただ」と続けて・
「両目とも違う魔眼が発現した人は居ないそうよ?」
母さんの話では魔眼を持っている人は少ないらしい、それと両目とも違う魔眼に覚醒する人は居ないそうだ。
「夜遅くなったし皆寝るか」
母さんの後ろから父さんが姿を現した。
「そうね、もう遅いようだし寝ましょうか」
母さんも賛同の声を出す。
「「はーい」」
アリアちゃん達も眠いようだ。
「それじゃ、俺も自分の部屋に行くね」
そう言ってベッドから出ようとしたところアリアちゃんに止められた。
「トキは、今日はお姉ちゃん達と寝ましょうね?」
アリアちゃん達は俺と寝たいようだ。
「レイシアと寝ればいいんじゃないかな」
身内とは言えもう少しで10歳になる、女の子と寝るなんて昔とはいざ知らず今は恥ずかしい。
「レイはまだダメなんだって~」
「そうなの?」
アリアちゃんに抑えられながら母さんに聞いてみる。
「そうなの、まだレイちゃんはアーちゃんと眠れないの」
説明になってないがダメらしい。
「だから、トキと一緒に寝るの」
どうやら俺に逃げ道はないらしい。
「でも、アーねぇとクーねぇって一緒に寝ているんでしょ?3人じゃ狭いんじゃないかな?」
10歳になってもアリアちゃんとクレイちゃんは一緒に寝ているのだ。
「大丈夫よ、トキが真ん中になって私が抱くように眠れば」
アリアちゃんとクレイちゃんに抱かれながら寝るのか、天使(姉)に抱かれながら永眠るのか。2度目の転生フラグか。
「それじゃ、ママとパパは眠るわね。おやすみなさい」
父さんと母さんが部屋から出ていく、それに着いていこうとベッドから立ち上がったがアリアちゃんに肩を掴まれた。
「私たちと寝るのが嫌なの?」
アリアちゃんの寂しそうな声が聞こえる。
「違うよ、パジャマを取りに行くだけだよ」
取りに行ったあとにそのままベッドで眠るけどね。
「アリア、トキのパジャマを取ってきたよ」
クレイちゃんが俺のパジャマを持ってきた、どうりでさっきからクレイちゃんが見えないと思ったよ。
「これで一緒に眠れるわね?」
アリアちゃんのさっきとは一転して嬉しそうな声が聞こえる。
「アーねぇ達が着替えるんだし、俺は外で待っておくよ」
どうにか逃げ道を探そうとしてみるがダメだった。
「大丈夫よ、私たちが着替える間、外に出る必要はないわ」
そう言いながらアリアちゃん達は服を脱ぎ始めた。
「☆△□#$%><」
声にならない声が喉から出た。
目の前で二人の姉が服を脱いで生まれたままの姿になるのを顔を赤くするのを感じながら眺めてしまった。
「トキの顔が真っ赤か~」
全裸のクレイちゃんが寄ってきてホッペを突っつく。
「早く服を着てよ!クーねぇ!!」
思わず叫んでしまう。
「トキの熱い視線が気になって着替えられないなぁ~」
クレイちゃんはニヤニヤしながら俺の前に立つ。
「変態みたいな事をしないで早く着替えなさい」
アリアちゃんがクレイちゃんの頭にチョップを加えて着替えさせるようにしてくれた。
着替え終わったアリアちゃんとクレイちゃんに寝巻きを奪い取られた。
「アーねぇ、クーねぇ。着替えられないんだけど、パジャマ返して」
アリアちゃんとクレイちゃんに手を伸ばしてパジャマの返還を求めるが
「「だ~め」」
返してもらえないようだ。
「「トキ?お服を脱ぎましょうね~♫」」
アリアちゃんとクレイちゃんに衣服を剥ぎ取られた。
「はい、片足あげて~♪」
ズボンを履かせようとアリアちゃんはノリノリだ、クレイちゃんと言うと。
「はい、トキ。ばんざ~い♪」
上着を持ってノリノリだ。
「もう、お婿にいけない」
服を脱がされ、服を着させられ…辱められた。
「それじゃ、寝ましょうか」
アリアちゃんはそう言ってベッドの中に入った。
「トキは真ん中ね」
クレイちゃんは傷心(笑)の俺を中に押し込んでベッドに入った。
「「「おやすみなさい」」」
三人揃ってお休みの挨拶をして眠りに就いた。
女の子に挟まれて眠るのは俺にはハードルが高く、眠るのに少し時間がかかったが疲れからくる眠気に勝てずに眠った。
お約束の用語解説
司祭:上級治癒魔法や悪魔祓いができる専門職のスゴイ人であって宗教の偉い人ではない。
魔眼:後天性と先天性の2種あってトキは後天性の魔眼発現者。魔眼に覚醒すると魔力の量が上昇する。片目だけ開眼したり両目開眼したりするが両目で違う魔眼に覚醒することは未だに確認されていない。




