ep003:その決起会、波乱万丈につき
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Scene010【勢揃い】
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ランジェリーショップ「VERDE」のプレオープンイベントはこれで終わった。
お店はしばらくの間、
オーナーの花音さん
店長の美由さん
社員の栞さん、美久さん
で回していくという。
それにアルバイト従業員として、
モデルの仕事がない時には杏奈さん、
放課後と土日に真帆先輩が入る。
俺もボディーガード兼アドバイザーとして、しばらくの間は土日店に出る。
彼女たちとのデートスケジュールに影響が出るが、
その彼女たちは格安下着という恩恵を受けている。
さすがに原価割れは今日のみだが、これからも特別割引になるそうなので、文句は出ないだろう。
花音さん、そこまで考えてのことなのだろうか。
花月さんと梨子お姉ちゃんだけは恩恵がないから、文句も出るだろうな。
ちなみに、俺のアドバイザーとしての仕事は、
霞の者としての給料とは別報酬となった。
俺のアドバイスで売れた下着の粗利の内、2割が支払われることになった。
俺はもらいすぎと言ったのだが、
『優れたサービスには、それに見合った報酬が支払われなければいけないの』
と押し切られた。
その代わりにバーゲンセールなど、粗利が低くなる時期は粗利の1割とすることで決着がついた。
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やがて、千紗と葉月さんが戻ってきた。
この後、決起会をするのだそうだ。
葉月さん
栞さん
美久さん
花音さん
美由さん
杏奈先輩
真帆先輩
キャサリン
そして俺
お店関係者が総勢9名。
洋子先輩
千紗
由美子
遥
結衣
早紀
お客代表? として6名。
特別ゲストとして
美月さん。
以上、合計16人となった。
「あの、私が参加して良かったのですか?」
美月さん(もう、本名で呼んでも良いだろう)が恐縮していた。
しかし花音さんは、
「ホテルの立食パーティーだからね、人数が増える分には問題ないわよ」
そう言って笑った。
しかし、心の中の声では、
(花月も入れての16人だったのだけれども。『どうしても行かない』って言われちゃってたから、ちょうど良かったわ)
そう言っていた。
しかしだな。
女性陣15名。
前世も含めたら、合計12名が俺と体を合わせたことがあるということになる。
波乱の予感しかなかった。
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Scene011【データシート】
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名前:客観的関係性:肉体関係:主観的関係性
葉月さん:花音さんの母親:なし:妄想ではしてしまった。
栞さん:早紀の母親:なし/ハプニングで全てを見てしまっている:妄想ではしてしまった。
美月さん:先輩女優:前世ではあり:前世では彼女の一人
美久さん:晴道のファン:なし:晴道の事を狙ってる?/前世では和也の恋人
花音さん:霞の者/教師:あり:愛人No1
美由さん:霞の者:前世ではあり:晴道の事を狙ってる?/前世では和也の彼女
杏奈先輩:学校の元先輩/鬼の被害者:あり:彼女候補
真帆先輩:学校の先輩/鬼の被害者:あり:彼女候補
洋子先輩:学校の先輩/鬼の被害者:あり:彼女候補
千紗:幼馴染:あり:彼女でなくとも一番大切
由美子:幼馴染:あり:圧倒的彼女No1
遥:同級生/鬼の被害者:あり:彼女候補
結衣:同級生/鬼の被害者:あり:彼女候補
早紀:元転校生/クラスメイト:あり:彼女候補
キャサリン:元愛の女神インターフェイス/クラスメイト:あり:彼女候補?
今回の決起会不参加
梨子:憧れのお姉ちゃん/熊の被害者:あり:彼女候補
花月:霞の者:あり:愛人No2
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Scene012【美月と美久】
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やがて会場に移り、決起会が始まる。
立食パーティーの形式を取っているが、座席もあり、
4人席が4テーブルとなっていた。
花月さんが座るはずだった席に美月さんが入ったのだろう。
俺は花音さん、美久さん、美月さんと同席になった。
美月さんは俺の前世の記憶とは違い、高校に入ってすぐに始めたアイドル活動でもブレイクしていた。
そして役者としても、順調にキャリアを積み重ねている。
「私ね、最近お付き合いを始めた人がいるの」
唐突に、美月さんが小声で話し出した。
(世間には絶対に秘密だけれども、親友の美久には知っていて欲しい)
「和也なの」
俺は一瞬、気の使い手の上嶋和也さんを思い出したが、
そんなわけがない。
和也さんは千晴さん一筋だ、今世ではね。
前世の記憶はおいておこう。
(多分、人気アイドル俳優の和也ね。イケメン・歌も演技も上手い・人柄も良い。三拍子揃ってるわ)
俺は今、耳を澄ませていないので、通常の心の中の声は聞こえない。
そのため、花音さんが強い心の中の声で説明してくれた。
俺は芸能界に興味はないけれども、顔くらいは浮かんだ。
(晴道にどこか似てるかもね。それなのに浮いた噂一つなくて、誠実で、業界の良心なんて呼ばれているわ)
そうなんだ。
確かに世間に知られたら、凄い話題になりそうだ。
その時、一瞬、美久さんの強い心の中の声が響いた。
(私は”捨てられた”ばかり)
えっ……。 ”振られた”じゃなくて?
確か前世の美久さんは、結婚を考えていた彼氏に振られた直後に和也さんに会って、恋に落ちていったと聞いていた。
それにしても、1年ほど早いんだけれども。
その後、美久さんの様子がおかしかった。
美月さんが話しかけても、どこか上の空だった。
お酒ばかり進む。
美月さんは久々に美久さんに会えたのが嬉しいのか、楽しげに自分の近況を話すばかりで、美久さんの様子に気づかなかった。
それは見ようによっては、美月さんが自分が今どれだけ仕事が上手くいって、恋人もできて、いかに幸せかを自慢しているようにも見えた。
(まずい傾向ね)
花音さんから心の中の声が届く。
その時、
「なんで、なんで、いつも美月ばっかり上手くいくの!
私はいつもいつも、負けてばかり!!」
美久さんの叫び声が響いた。
そして、美久さんの強い心の中の声が届く。
それは美久さんの記憶だった。
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俺は心の中の声が聞こえると表現しているが、正確には違う。
俺は相手が放出した気に乗った想いを”見ている”のだ。
それを頭の中で言語化して、言葉として認識し直しているのを”聞こえる”と表現している。
相手から伝わってくるのは言葉ではないので、
稀に相手の記憶が伝わってくる事がある。
しかし人の記憶など、一瞬で全て理解できるはずもない。
普通なら断片的な記憶を垣間見るだけだ。
それを、
(パパ、フォローするね)
キャサリンが心の中の声でそう言い、
俺は美久さんのこれまでの人生を追体験した。
それはあの、愛の女神のお節介だったのかもしれない。
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Scene013【閑話】
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私はその少女の人生を見て、少し驚いた。
そうか、こういうこともあるのね。
私は晴道に助けを求めることにした。
キャサリンを通じて、その少女の想いと記憶を晴道に伝えた。




