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第30話:カーマは結構ガチ惚れらしい


「遅いですよー。ネバダ先輩」


 で、エリを送っていって家に帰ると、あっさりと部屋の前にカーマがいた。


「今日も泊る気か」


「ていうか移住しようかなって。広いし部屋余ってますよね?」


「マジで何がしたいのよ。お前」


「ネバダ先輩がアキラ先輩をレイプしないように私が性欲を管理します」


「お相手が務まればいいなー」


「あと……」


 俺のジャージの裾を掴んで、カーマは言う。


「今日の練習試合はちょっとカッコよかったです」


「お前にそう思ってもらって感激だ」


「バスケ上手いんですねー。なんで文芸部にー?」


「静かに本を読む方が好きだからだ」


「アレはアキラ先輩も惚れますよ」


「とか言ってるお前も惚れるだろ?」


「本当に憎たらしいくらい勘がいいんですから」


 視覚情報だけで言えばかなりの精度だからな。


「やっぱり抱かせてあげないと同居は許さないとかそんな話?」


「いや、別に一部屋持て余しているから、移住する分には好きにすればいいんじゃないか? 別に部屋代もいらないし」


「マジっすか。甘えますよ? ガチで」


「構わん。ただし俺の示威行為で変な異臭がしてもツッコむなよ」


「お相手くらいはー。そのー」


「無理しなくていい。俺もパニック障害で吐かれても困るし」


「先輩って本当に童貞なんです?」


「だから魔法使えているんだろうが」


「なるほど……」


 いや、魔法と童貞は関係ないんだが。


「ていうかこうして見ると……」


「だらしない一生徒だろ?」


「いや、格好いいなって」


「お前には俺がイケメンに見えているのか?」


「それはまぁ」


「趣味悪ッッッ」


「ただ学校で見ると何故だか知らないんですけどイライラするんですよね」


 あー。そりゃコスプレしたエリが四六時中傍にいればな。他の女にとっては目障りだろう。言う気はないが。あと勇気もない。


「先輩がバスケするなら、アキラ先輩と一緒にマネージャーしますよ?」


「月影の女神と恋堕の天使がか?」


「高嶺の唯華も結構見惚れていましたけど」


 知ってる。マジで憧れていた。あの視線はちょっと感情が乗っていないとは言えない類のモノ。俺としては普通にプレイしていただけだが。


「メスの顔してましたよね」


「お前が言えるか」


「私はほら……一番はアキラ先輩ですしッ」


「現時点で言えば、それは虚偽だろ」


「何を根拠に」


「言っても意味ないから言うが、既にこの時点で俺と同じ部屋にいてドキドキしてる」


「……………………ズルいです……先輩」


「男は嫌いじゃなかったのか?」


「そうですよ。女と見れば孕ませるしか能がない最低の性別です」


「そーですねー」


「心が読めるわけじゃ無いんですよね?」


「まぁ似たようなもんだが。読まれたくないなら俺の視界に入るな」


「マジで何なんですかー? 先輩って」


「単なる一高校生」


「不死身って時点で単なるじゃないんですけど」


「こっちにだって都合はあるんじゃい」


 別にカーマの男性軽蔑がどうのこうの言うつもりも無いのだが。


「殺しても死なないから排除も出来ないし」


「残念だったな」


「アキラ先輩に手を出したらガチで生き地獄を味わわせますからね」


「拷問の類はそこそこ受けているけどな」


「…………冗談ですよね?」


「もちろん冗談だ」


 ニッコリと俺は笑う。


「で、何か晩飯にリクエストあるか?」


「ハンバーグ」


「わかった。じゃあ今日は野菜炒めだな」


「…………なんでリクエスト聞いたんです?」


「嫌がらせ」


 後既に食材は買ってきているので、メニューに変更は聞かない。


「もしリクエストがあるなら先にイランでメッセージを送ってくれ」


「なんで私が男の人とイランなんて……」


 そもそも言ってしまえば、じゃあ同棲するなよって話で。


「それはそれ」


「恋堕の天使としては男をからかうくらいがちょうどいいだろ」


「アキラ先輩は私のモノになりませんけどねー」


「非モテ男子にモテて嬉しいか?」


「あの憧れの目は快感ですねー」


「それで阿久津ミヒャエルも篭絡したと」


「おかげでもっと厄介な男子が現れましたけど」


「阿久津には注意してろよ。俺も監視はしているが、タイミングが悪いと襲ってくるぞ」


「監視? 魔法ですか?」


「まぁ魔法と言えなくもない。使い魔を付けてる」


「カラスですか? 黒猫? ホムンクルスという線も……」


「ハエだ」


「ハエって…………ハエ?」


「あの腐ったモノに群がってブンブン飛んでるハエ」


「そんなもん使い魔にしないでくださいよー。ロマンが無いじゃないですか」


「しょうがないだろ。一番共感性が高いんだから」


「ここにもいるんですか?」


「部屋には入れてない。だいたいお前らからちょっと離れているところに待機させてる」


「お前……ら?」


「月影の女神と高嶺の唯華もだな」


「ストーカー?」


「ちょっと阿久津ミヒャエルの視線がねっとりしていてな。多分あれは時間を与えると何かやらかすな」


「その前に殺します?」


「俺は非暴力主義だから」


「そうでした。にしては相手チームボッコボコでしたけど」


 それはバスケの試合だろ。ファウルはしたが暴力には抵触しない。


「なんでも相手チーム。強豪だったらしいですよ?」


「聞いてる」


 真盛先輩から。少し俺にたいしてメスの顔をしながらカーマが続ける。


「一試合やって二点差で勝利。先輩が最後まで出ていれば楽勝だったんじゃ?」


 文芸部員を導入して試合に勝っても意味ないだろ?


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