16/16
終末:あとがき
私は奇妙な街に住んでいた。
いまはもう住んでいない。
◇
このエッセイは、私が見た「奇妙なもの」を題材にしたエッセイだった。心霊やUFOの話は書かないようにして手触りのある微ホラーを目指した。
楽しんでもらえただろうか?
私が住んでいた奇妙な街は、今も日本に存在している。
針金で作られた人形に、灰の女王。
1mの怪魚に、コインの蟲。
そいつらは、きっと今もその街にいると思う。
本当は人間の狂気も書きたかった。けど、人の話を勝手に話すのもなんだかなぁ…と思ってボツにしてしまった。
・亡くなった娘として育てられる男の子
・父親が自殺して医者の息子にイジメられる子
・イジメないでと手紙を書いた知的障害者
・いつも上を向いて表情がない女の子
・蜂の巣のような棚にぎっしりの汚いタオル
・知らない大人が親しげにしてくる
こんな話があったけど、微ホラーではない気がして執筆できなかった。
――いや、どうだろう。
もしかすると、『続:奇妙な街に住んでいた』という連載を作って、そっちで「奇妙なもの」「心霊」「人の狂気」を書くかもしれない。
――もう、終わるのか。
……そうか。寂しい気持ちがある。
結構、真剣に書いていたからね。
なんて書けばいいかわかんない。
だから――、いつか『奇妙な街』でまた会おう。
今まで読んでくれてありがとう。




