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(第二章を始めました)だれか溺愛見せてください。ちなみに、溺愛を見たいだけで、溺愛してもらいたいわけではありません。   作者: 水無月 あん
第一章

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あなたは誰?

今日、4回目の更新です。

ラルフの手をつかんで歩き出したものの、ダンスをしているホールの前で足が止まった。


恥をかく覚悟はできてたんだけれど…。

いざ、戦場を前に、体に拒否反応が!


それに、ラルフの顔を見ずに、ここまでひっぱってきたんだった!

まだ、怒ってるかな? それとも、更に怒ってるかな?


恐る恐る隣を見上げる。


が、意外にも、野獣化したラルフは、すっかり、もとのラルフに戻っていた。

それどころか、面白そうに私を見つめる、きらきらしたエメラルド色の瞳とかちあった。


「どうした? 足が止まったが? 俺と踊りたいんじゃないのか?」

ラルフが意地悪な笑みを浮かべて言った。


もちろん、私がダンスを下手なことを、ラルフはよーく知っている。


「ええと、やっぱり、踊るのやめようかなあと思って…」

と、私の声が小さくなる。


すると、ラルフは甘さを含んだ笑みを浮かべて言った。

「ダメだ。踊る」


「でも、ほら。よく考えてみたら、私、ずーっとダンスを避けてきたでしょ? もう踊れないと思う。ステップとか、なーんも覚えていないもん。ラルフの足をふみまくる自信があるよ?」

確信をもって私が言うと、ラルフがクッと笑った。


「リリーがステップを覚えていないのは、今に始まったことじゃないだろ」


確かにね…。


ラルフの腕をつかんでいた私の手をはずさせ、その手をラルフがしっかりと握りなおしてきた。


そして、顔を私の顔に近づけてきて、

「全部、俺にまかせろ」

と、いきなり、耳元でささやいた。


「ひゃっ!」

思わず変な声がでた。


びっくりしてラルフを見ると、冷ややかな美貌に、妖し気な笑みを浮かべている。

色気がもれまくりで、ちょっと怖いんだけど…。


ええと、あなたは誰? 本当にラルフ?! 

一気に大人の階段をかけのぼったかのような、すごい変わりっぷりだけど…。


はあー、顔が熱くなってきた。

いつもと違うラルフに、どうしていいかわからない。


が、ラルフは、内心パニック状態の私の顔を見て、

「ドレスと同じ色になったな」

そう言って、私の頬をさらっとなでた。


「え?! ちょっと、ラルフ?!」


一気に、顔が爆発したかと思うほど熱を持つ。

見なくてもわかる。

私の顔、もう、真っ赤よね?!


慣れない状況に、ドキドキがとまらない。

ラルフのせいで、私の寿命が縮まるじゃない!


それにしても、一体、どうしたんだろう、ラルフ?

ラルフの皮を着た別人か、あるいは、だれかに憑依されているのかも!


若干おびえながらも、ラルフにしっかりと手をにぎられ、ダンスをしているところに連れて行かれる。


そして、歩くたびに、突き刺さる視線…。

目立ちまくるラルフに手を握られているので、御令嬢たちの視線が痛い。痛すぎる!


そして、新たに音楽がはじまるタイミングで、皆がすでにダンスをしているホールに入っていく。


久しぶりすぎて、体はガチガチ。緊張しまくりだ。


すると、ラルフが、

「大丈夫だ、リリー。何があっても俺がカバーする」

そう言って、優しく微笑んだ。


「ほんと? じゃあ、ラルフに全部まかせた!」


「ああ、全部まかせろ」


少し気が楽になった。


そう言えば、ラルフは公爵家の御令息。ダンスは幼い頃から叩き込まれている。

さっき、王太子様は、王女様の手前、ラルフはダンスがうまくないって言ったけれど、それはウソ。

普通に上手だ。


私があれだけ踊れれば、踊りまくると思うけれど、私をエスコートしてくれたパーティーで、他の御令嬢と、踊っているところを見たことがない。


つまり、私が、ダンスが苦手でダンスを避けていたので、エスコートしてくれた手前、ラルフも遠慮してたのかな? 私と違って上手いのに、申し訳ないね…。


おっ、隣にいる御令嬢。自分のパートナーではなく、ラルフにくぎ付けになってる!


なーんて考えていたら、ラルフの顔が、すぐ近くに!


「おい、リリー。俺だけに集中しろ。他のことは考えるな」

と、またもや、耳元でささやいた。


あわてて、私は、こくこくとうなずいた。


そして、ついに音楽が始まった。

読みづらいところも多いと思いますが、読んでくださっている方、ありがとうございます!

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