表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(第二章を始めました)だれか溺愛見せてください。ちなみに、溺愛を見たいだけで、溺愛してもらいたいわけではありません。   作者: 水無月 あん
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/101

噂をすれば

今日、4回目の更新です。

「二人がリリアンヌ嬢を隠せば隠すほど、気になるんだが? 敵意まるだしの二人に、立ち向かいたくなるよ」

と、にこやかに言う、王太子様。


いやいや、王太子様、一体、何を言ってるの…。

なんだか、二人を怒らせて、おもしろがっているみたいよね。


おだやかなお顔に、うっかり騙されそうだけれど、見た目どおりではない腹黒さが垣間見える。


と、考えをめぐらせていたら、王太子様が、私に近づいて、

「二人を怒らせるのはおもしろいけど、それだけじゃないからね」

と、小声で言った。


げっ?! こわっ?! 私の考えが読まれてる?!


ぎょっとする私に、王太子様が楽しそうに微笑んだ。


「コンラート。リリーにそれ以上近寄るなら、本気でつぶす」

ラルフの低い声が聞こえた。


ウルフ化しているからなのか、まるで、うなり声のようなんだけど…。

とりあえず、王太子様、これ以上、ラルフを刺激するのはやめてくださいね?


という、願いもむなしく、

「ほんと、ラルフも余裕がないよね?」

フフッと微笑む、王太子様。


こんなラルフを前にして笑えるメンタルがすごい…。


「そうだ、リリアンヌ嬢。今度、私にもおすすめの本を教えてくれないかな。読書が好きなんだ。

リリアンヌ嬢の本仲間に、私も入れてくれたら嬉しいな」

と、王太子様。


「えっ?! いや、それは、いくらなんでも…」

私が、言いかけたところで、


「はあ?! コンラート、恋愛小説なんて、絶対、読まないでしょ? 好きでもないのに、リリーに近づくためだけに、本を利用しようとするなんて、本への冒涜だわ! こういうニセの本好きに気をつけないとダメだからね。わかった、リリー。 あ、そういえば、まるで同じことをしている人が、そこにもいたわね。ねえ、ラルフ」

アイシャが、冷え冷えとした目で、ラルフをにらむ。


「コンラートと一緒にするな。リリーがすすめる本なら、俺は、なんでも読む」

ラルフが言いきった。


また、ラルフはそんなことを言ってる! だから、それは違うんだって。

これは、だまっていられない!


「だから、ラルフ! 私がすすめるからって、好きでもない本を読まなくていいんだよ? 課題じゃないんだから。 なにか、私の本仲間に入ることが、すごーく得みたいに誤解してるけど、ただ、私の好きな本を貸すだけだからね!」

ここまで一気にしゃべって、王太子様の前であることを思い出して、はっとした。


うん、令嬢らしさを、すっかり、忘れてたわ。


「ええと…、申し訳ありません」

と、一応、謝っておく。


「おもしろいね、リリアンヌ嬢って。私も、本気で、その本仲間に入れてもらいたくなったよ。それと、私も、リリーちゃんって呼んでいいかな?」

そう言うと、王太子様が親し気な笑みを浮かべた。


「いいですが…」

私が言ったとたん、


「ダメだ」

「ダメよ」

と、ラルフとアイシャの声が重なった。


「二人は、反対みたいだけど、本人の許可を得たので、これからはリリーちゃんと呼ばせてもらうね」

と、王太子様は嬉しそうに宣言した。そして、不機嫌きわまりないラルフに顔を向けた。


「そうそう、ラルフ。あの王女。エスコートが、ラルフじゃないから不満でいっぱいみたいでね。私のことを見もしないんだよ。ほんと、失礼だよね。女性には優しい私だけど、さすがに、むっとしたよ。王女は、ラルフと踊りたがってたけど、無理強いはできないことをしっかり伝えてあるから。断れば、無理は言わないと思う。まあ、普通は、こんな念押しされてまで、踊ってほしいとは言わないと思うんだよね。でも、あの王女、あきらめが悪そうだから…。

噂をすれば、ほら、こっちへ歩いてきてる。隣にいるのが、王女の兄の第二王子だ。面倒な人なんだよね…」

そう言って、王太子様は、ため息をついた。


不定期な更新ですが、読んでくださった方、ありがとうございます!

ブックマーク、評価、いいねをくださった方、励みになります。ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ