あと62日
NTR進捗状況
ヒロインの家に上がり込んだ晄に光をぶつける。
田中 正 :主人公、強敵との協力。
橘 鈴 :幼馴染、寝取られる。
黒田 晄 :汚っさん、女子生徒をいやらしい目で見ることに定評のある男性教員。教育熱心。
黒井 光 :小学生、頭の回るクソガキ。成敗済み。
鈴の家に賑やかな声が響く。
「そんなことないよ、僕ちゃんと反省したんだから。」
「もう、光くんったら。おばさんを騙そうとしてもそうはいかないんだから。」
その言葉とは裏腹に鈴の母親の声はすっかり懐柔され上機嫌に響いていた。流石のちょろさに正は少し不安になるが今はそれがありがたい。イヤホンからは鈴の家で何が起きているのか詳細な情報が届いている。
「それでね、それでね。僕、鈴お姉ちゃんに勉強を見て欲しいんだ。」
「でもね、鈴ちゃんはちょっと成績が悪いから、そうだ、今先生がいらしてるの。その先生に教えていただくっていうのはどうかしら。」
「わーい。」
恐らく、色気もへったくれもないおっさんに勉強を教わることにまったく何の喜びも感じていないであろう光だが演技でちゃんと嬉しさを表現している。順調だ。怖いくらい順調だ。流石は僕をあれだけ苦しめただのことはある。流れるような手際で晄の個人授業に割り込む算段をつけた。
「な、なんだ。貴様は。私の愛の個人授業に、ここは私と鈴ちゃんの愛の巣だぞ。」
脳みそに蛆が湧いたかのような言葉に正は一瞬で怒りが湧く。
「ひゅー、いーじゃん。やったー鈴お姉ちゃんの部屋だ。」
晄の言葉に耳を貸さずに光はそのまま突入する。いいぞ、もっとやれ。若干ささくれた心がすっとして思わず光を応援してしまった。このクソガキに好き勝手にやられる気分をお前も味わうがいい。
「すいませんね、先生。この子も勉強を見てくださいませんか。」
「いや、しかしですね。鈴ちゃんの成績は本当にまずくてですね。こんなクソガキ、もとい小学生を相手にしている余裕は。」
「先生、私は大丈夫ですから。光くんも遠慮しなくていいのよ。」
晄の反論に横から鈴が口出しして光をサポートする。きっと鈴はこれが僕からの援護射撃だと気づいて光を迎え入れるように言っているのだろう。
「光くん。大丈夫だよ、私と一緒に勉強すればきっと成績もよくなるから。」
いや、違うか。鈴は本気で光が勉強したいだけだと思っているのか。何というかお人好しが過ぎるのではないか。
「えっ、あ、うん。僕も.エロ本のためだから。」
おい、何を取引のことをばらしている。僕の秘蔵の本の話を鈴に漏らしたら容赦はしないぞ。光の身に着けた防犯ブザー型の盗聴器にはこちらの音を拾う機能はないから、僕の声が聞こえたはずはないが、光は途中で言葉を止め気まずい沈黙が漂う。
「おい、貴様。さっさと知りたいところを言え。全くせっかくの個人授業が台無しだ。」
晄はぷりぷりしながらも早く用事を済ませて光を追い出すのが得策だと思いなおしたのか光をせっつく。
「うん。これなんだけど。」
「いや、これは理科だろう。私は国語の、いやまあいい。所詮は小学校の問題だ、一瞬で済ませてやる。」
「うん。あのね中和熱を説明しなさいって。」
「いや、これは本当に小学校の問題か?まあいい、いいか中和熱というのは酸とアルカリが混ざってだな。」
「ええ、もっとわかり約説明してよー。」
いいぞ、ムカつく小学生ムーブをよくできている。明らかに晄が苛立っているのが分かる。
「ああ、くそ。いいか男とな女がいるだろう。男だけだとなんかもじもじするんだが、女と一緒になるとなんか落ち着くんだ。このもじもじから落ち着くに変わるときのエネルギーを外に出すんんだ。これが中和熱だ。」
完全に下ネタで説明しだす晄。それを手を叩いて喜ぶ光。小学生はとにかく下ネタが大好きだから面倒な時はこうして下ネタにしてしまうのが一番いい。晄もそれをわかっているのか喜ぶ光相手に延々と下ネタを披露し続ける。だが気付いているだろうか、確実に鈴はドン引きしてる。ふふ、こうやって空気を悪くしていけば晄の企みが上手くいくことはあるまい。事態がうまく推移して正はほくそ笑んだ。




