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100日後にNTRれる幼馴染  作者: 12月24日午後9時
30/107

あと71日

NTR進捗状況

ヒロインの家で好き勝手やっていた光を追い出すことに成功する。


田中 ただし :主人公、やっぱ神様はみてるんやなって。

橘  すず  :幼馴染、寝取られる。

金谷 駿しゅん :イケメン、クラスでは人気者、幼馴染とフラグ建築中。友達の彼女に手は出さない。

ただしが学習塾の自習室に着くともうすでにすずがそこにいた。なんとなく教室では第一声をかけづらく後で後でと思う間に放課後になってしまい、気付けば鈴は先に帰ってしまっていた。なんとなく昨日の今日で特別な何かを期待していた正は意気消沈して家に帰ってきたわけだが、不意を突かれて用意していた言葉はすっかり抜けてしまった。

「あの、お、おはよう。」

正がようやく絞り出した言葉はもう夕焼けも沈もうと言う時間に朝の挨拶だった。そういえば、今日は朝から鈴とは一言も会話をしていなかった。自分のことながら忘れていた挨拶が最初に口から出るあたり随分と几帳面だと変に感心してしまった。

「ぷっふふ。」

だが感心したのは正だけで鈴の方はつぼに入って一人笑い出した。

「ふふ、そうだね。まだ挨拶もしてなかったね。おはよう、ダダくん。」

いつもの調子で鈴が言う。鈴も自分と同じことを気付いた、それが嬉しくて、つい正は笑ってしまう。しばらく二人で笑い合いなごんだところで鈴が突然居住まいを正した。

「おほん、今までちゃんと言えなかったけど、ありがとうございました。」

鈴が正の正面に座り深々と頭を下げる。なにかの冗談かと正は思ったが鈴の表情は至極真面目だった。

「あのね、わたしダダくんにいっぱいひどいこと言ったでしょ。それに今回はわたしのためだったのにお父さんとお母さんがダダくんのこと怒っちゃったし。それなのにダダくん、いつもわたしのこと助けてくれて、それでね、わたし・・・。」

鈴は話しているうちに感情が高ぶってしまったのか徐々に涙声になっていった。それでも最後までしゃべろうとする鈴を正が慌てて慰める。

「いいんだよ鈴、僕が好きでやってることなんだから。」

そう言って背中をさすろうとするが、恥ずかしさが先に立って結局宙をなでることしか正にはできなかった。

「それにほら、今回は駿しゅんがほとんどやったようなものだし。」

正が一生懸命に慰めたおかげか鈴はやっと落ち着いた様子で返事をする。

「そうだね、駿くんにも、ちゃんとお礼しないと。」

まだ若干顔が赤いが鈴の声の震えが無くなった。

さて、こういう時に男はどういう話を振ればいいんだ。正は困った。なにせそんな場面には生まれてこのかた遭遇したことは無いし、失敗してもいいという度胸は正には無い。こんな日に限っていつもの騒がしい小学生たちはさっさと家に帰ったらしく自習室はいつまでも正と鈴の二人だけだった。

話題に困った正はなんとなく自習室に二人っきりのこの状況が懐かしくなり、ふと昔の疑問が頭に浮かんだ。

「そういえば、なんで、モンスターにただしってつけたの?」

唐突の話題の転換に鈴がついて行けず、一瞬反応に困ったが、同じように自習室を見て思いだした。

「ああ、あの、ゲーム。そっか懐かしいね。いつもここでやってたもんね。」

鈴が得心がいったように手を打つ。そして、少し恥ずかしそうに顔を伏せた。

「あのね、内緒だよ。あのころ、小学校でね、たぶん女子だけの間なんだけど、おまじないが流行ってね。何かにね、ずっと一緒にいたい人の名前を書いて隠すの、それを隠しきれたらその人とは一生離れ離れにならないって。ふふ、子供っぽいでしょ。」

確かに、そんなおまじないが昔あったような気がする。男の間ではたぶん一切流行らなかったから、まったくそんな可能性は想像だにしなかった。というか、ゲームのキャラクターに付ける名前でおまじないになるのだろうか?

「ふふ、わたしそのことをすっかり忘れててね。ダダくんと通信で対決したときにそのモンスター出しちゃったの。」

小学生らしい失敗に思わす正は笑ってしまった。

「もう、だから、恥ずかしかったのに。」

鈴はふざけて正を叩く。そんなスキンシップは随分と久しぶりな気がして二人は小学生に戻った気分になって遅くまでふざけあった。


もう、すっかり外は暗くなっていた。

「送ってくよ、こんな時間に一人は危ないし。」

自然と正は鈴に提案した。いつもなら何か誤魔化さないと言えないことがするりと口から出た。

「うん、そうだね。送ってって。」

鈴もあっさりとうなずく。いつもならお姉さんぶる場面なのに、今日はそんな様子をおくびにも出さない。

なんとなく、小学生の時そうやっていたように自然と手を伸ばした。鈴の手は暖かくて、もう肌寒さが当たり前になったこの季節が今日はなんだか嬉しい。互いに温め合うように手を握り合い。夜の繁華街を抜けていく。正は今、言ってしまおうと思った。なぜか駿に最初に伝えてしまったのが、もったいなくて早く言おうと思っていた。鈴の横顔が近くに感じる。このまま、どんな小さな声で呟いてもきっと通じる。

でも。ふと正は思った。ここで告白して、鈴はもしかしたら恩とか、申し訳なさとか、そういった感情が入ってしまうかもしれない。それはなんだか嫌な気がする。そんな疑いが一ミリも混じらないそんな場面がふさわしい。正は鈴の手の暖かさを感じられる後数分を、どんな場面がいいか考えることに費やすことにした。

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