#1 こいの季節
5. 恋の季節にぬくもりを
恋の季節。
昭和ノスタルジーなモノクロ映像の中で「わっすれられないの♪」と力強く女性が唄ってから、しもべの男たちが「わっすれられないの♪」と繰り返すところが印象的ですね(この部分しか知りませんが)。
あの女性の豪快さとしもべの男たちの従順さからいえば、いわゆるモダンガールもて囃されしころの曲でしょうか。そうであれば大正ノスタルジーと訂正しなければなりません。〝ピンキーとキラーズ〟というグループだそうです。きっと女性が〝キラー〟で、しもべたちが全員引っくるめて〝ピンキー〟なんでしょうね。
恋といえば、霞ケ浦も恋で有名です。辞書を引いてみましょう。
かすみがうら【霞ケ浦】
広義には西浦・北浦とこれらを接続する水系を含む総称、狭義には西浦だけをもって霞ケ浦と呼ぶが、西浦だけでも琵琶湖に次いで二番目に大きい。しかし平野にあるものだから、その広さを実感することは難しい。水深は最大でも七メートルしかない海跡湖である。現在は淡水湖、ワカサギやシラウオの漁獲のほか、いけすを利用したコイの養殖もさかん。
こい【鯉】
コイ目コイ科コイ属コイ。全長およそ六〇センチメートルの大型淡水魚、二対の口ひげがある。野生では平野部の河川・湖沼に広く生息する。観賞用・食用に広く飼育もされ、このうち観賞用は色鮮やかなものが多く、ニシキゴイ(錦鯉)は宝石にもたとえられる。食用にされるものは暗灰色だが、光沢ある鱗の編み目模様はやはり美しい。
鯉の季節。
古くから生活に身近な鯉は郷土料理も多く、それぞれの地域でそれぞれの様式で食されてきましたね。川魚(淡水魚)なので好みはわかれるところですが、養殖されたコイは癖がなくおしいしいですよ。
味噌仕立ての「鯉こく」のほか、砂糖醤油で甘辛く煮付けた「うま煮」、氷で締めたものを酢味噌やわさび醤油でいただく「洗い」もよいですね。
でも鯉の季節といったらやっぱり五月でしょうか。そう、こいのぼり(鯉幟)が空を泳ぐ季節です。もともとは子供の健やかな成長を願って各家庭で飾ったものですが、現在はさまざまな事情で難しくなってしまいました。その一方で川の両岸に張ったロープにたくさんのこいのぼりを飾ったり、超巨大なこいのぼりをクレーンで持ち上げて雄大に泳がせるといったイベントはすっかり定着しました。
どんな形であれ、春の澄んだ爽やかな青空に泳ぐこいのぼりはよいものです。
スポーツ観戦が好きな方でプロ野球推しなら、コイといえば「広島東洋カープ」をまっさきに思い起こすかもしれませんね。広島県を流れる太田川がコイの名産地だったことや、コイは滝を登って龍になるといった伝説から、英語でコイを意味する「カープ」に決まったそうです。ところでこの「鯉の滝登り」はこいのぼりにも共通するものですが、実際のコイはどちらかといえば滝を登るような行動は不得意みたいですよ。
かつての広島東洋カープは、シーズン開幕直後はスタートダッシュで連勝に連勝を重ねるものの、五月に入ると息切れして失速するものだから「カープの季節はコイの季節が来たらおしまい」なんて揶揄されたとか、されなかったとか。
いずれにせよ過ごしやすい五月、鯉の季節はよいものですね。
……。何の話しでしたっけ?




