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おかん転生 食堂から異世界の胃袋、鷲掴みます!  作者: 千魚
2 光の洞穴亭 in 王都
43/136

フィーリ、一国一城の主になる

ここから二章とさせていただきます


ご指摘いただきました通り、章の切り替わり等急な部分があります

後々閑話で加えていく部分、後々本編に関わる部分がある関係で、わたしが急ぎ過ぎたせいです……申し訳ありません

 まさか、本気だとは思わなかった。


 そして、あんちゃんとそのお友達がこんなにもチートだとも思わなかった。


 ……いや、あんちゃんに関してはある程度理解してたよ? かなりのモンだって。


 そして、アタシは次男のおかげで「チート」って単語をかなり的確に理解できてるとも思う。

 ただ…………なんだこの全能の無双っぷりは! チートを超えてるだろ!

 …………え、これで一介の魔族なのかい!? 神だろ、これ! 龍人族……ってもしや龍神!?


「フィーリ、かまどはここでどうでしょう?」


「あ、あぁ……ありがとう……」


「空間の接続は終えたが、この扉の装飾が問題だな。おまえ、どう思う?」


「あの……ジークマグナスさん……? いいよ、だいたいで……」


 王都に詳しくないアタシには、ここがどの辺りなのかまったくわからない。けど、こぢんまりとした飲食スペースと広大なバックヤードを備えたレストランらしい、ということはわかっている。


 昼食中に「王都で食堂を!」とか唐突なことを言い出した2人は、その場で側近達にあれこれ指示を出し始めた。呆気にとられたアタシが我に帰った時には、彼らはデザートを堪能していて、


「え……あの、さ……本気かい?」


 未だに呆然としながら尋ねれば、


「この後すぐに出ますよ。フィーリはお昼ご飯は? まだなら急いで食べてくださいね」


 と、謎の返答が返ってきた。


 そして……今に至る。が、アタシは次々と目まぐるしく変わる状況にパンク寸前。聞かれたことになんとか答えるだけのポンコツと化していた。


「さてと、ボクはフィーリの部屋を作って来ます。ジークマグナス、下はあと、任せますよ? フィーリ、一緒に来てください」


「え? あ、あぁ……」


 優雅に差し出された手を反射で掴み、アタシはあんちゃんと一緒に階段を上る。


 二階の生活スペースはどこもかしこも花柄の壁紙で可愛らしい。厨房は淡い青、飲食スペースは淡い緑とシンプルだけど、外観はモザイクタイルの壁に真っ赤な屋根で、なんともいえずラブリーだった。

 王都の中心部にほど近いところにあるというこの場所は、庭付きの戸建てが並ぶ、魔族にとっての高級住宅区画なのだそうだ。


 人間も魔族も身体構造は大差ないし……こういう造りの街並みや戸建てはすごく懐かしい。「光の洞穴亭」は快適だけど洞窟宿だから、こういう一般的な家屋を見るのは久しぶりだ。


「急だったので多少手狭ですが、フィーリが管理するにはちょうどイイかもしれませんね」


 いやいやいやいや。手狭って言葉の使い方、間違ってるだろ。

 前世でアタシが住んでた家の、一つ上の区画にこんな感じの家が並んでいたことを思い出す。

 ウチの団地の奥まった一角は緑豊かな分譲地で、日本のくせに庭にプールがあるような家が隣家と十分な距離を空けて建っていた。街路樹もそこだけ優雅で、一件あたり最低でも100坪はある高級区画。俳優さんの別荘や著名人の自宅もあるという、地元じゃ有名なセレブ街だ。

 小学校の学区が一緒だから、息子らは普通に出入りしてたけどね。親としてはさ、あそこら辺のお宅に遊びに行く時の手土産おやつ、どうしたもんか困ったよね。ジャンクなおやつを嫌う家も多かったしさ。あの区画の子がウチに遊びに来る時には「古代米せんべい」とか「有機野菜チップス」とか「グルテンフリークッキー」とか、どこで売ってるのか謎なヘルシーおやつを持って来てくれたものだった。……ははは、懐かしいね。


 きっと、ここもそういった感じのセレブ魔族の街なのだろう。

 とはいえ、あんちゃんのお屋敷とは当然比べ物にならないけどさ……。



とりあえず、人間の国いろいろはいずれ関わってきます、とお伝えしておきたいと思います

疫病云々もです

まだ人間の国と関われる段階にないので、まずは足場を固めます

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