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ニューワールド・クリエーション  作者: ミカズキ
第一章 『見知らぬ世界』
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プロローグ 『忘れない』

肌寒い風が、傷を負った左頬に傷を舐めるように流れていく。

言葉に表せないほどの不気味さを持って流れている風は、否、《風とは違う何か》は、決して自然のものではない。


今、俺の目の前にいる《奴》が、俺の愛する人を殺した《奴》が出しているものだ。

《奴》が放つ《風とは違う何か》が、微かに俺の黒髪を揺らす。

目の前にいる《奴》に対し、警戒しながら少しずつ、ゆっくりと、距離を詰めていく。

距離を詰めるたびに、体の奥底から何かが、俺に対し、何かを伝えようとしている。微かに体が震え出し、俺は右手に握っている剣を力強く握った。


俺は《奴》の、何を考えているのかわからない顔に、感情を一切出さない顔に、

そして、ーーー

微かに見える、《奴》の心の悲しみに、ーーー



俺は恐怖した。



ーーー途端、どこからか声が、懐かしい声が、聞こえてきた。



(アキト、君はこんなところで終わる人間じゃない……成し遂げてくれ……成し遂げられなかった、俺の代わりに……)



その声に、俺に全てを託し、死んでいたその声に、戸惑いや、迷いなどは一切感じられなかった。



「……分かってるさ、エイル」



小さく、呟く。

俺の体を支配していた恐怖はその声を聞いた途端、全て消えていった。

そして、目の前にいる《奴》に、剣先を向ける。



「……いくぜ、ベリアル!ここで、終わらせてやる!」



魔力を全て解放し、剣に向かって魔力を集めていく。戦う気力を失っていた剣は瞬く間に、輝きを取り戻していった。





俺は倒さなければならない……この《無価値なもの》を、この《悪》を。


《アキト》として、そして、《エイル・メティス》として、ーーー

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