とある人の不運
まだちょっと誰かは明言しないでおきます(笑)
何で俺がこんな目にあってんの!
今までの人生いつもこんなことばっかりだ!
間違いなく俺の隣で眠っているのは皇太子妃のアデルだ…
俺は数刻前ちょっと眠たいからそこの木陰で休んでしまおうとした自分を責めていた。
そんな俺に気が付くこともなくアデルは俺の肩に頭を乗せ夢の中だ。
おいおいマジかよ…
焦りながらもとても近くにある顔をまじまじと見てしまった。
いつもならガードが固くてそうそう近くで見られない皇太子妃だ。
これはジークが溺愛するのもわかる。
可愛いな…っとおいおい危ない人になってしまうとこだったぜ!
そんなことより俺は今、命の危険を感じ取っている。
まず第一のこの姿を見られた場合確実にジークに俺は殺されるだろう。
他にもアデルを大切にしている者たちから攻撃も考えられる…
今すぐここから逃げたいのだが、皇太子妃をここに置いていくわけにもいかない。
「どうすればいいんだよ…」
途方に暮れる俺だが、いい答えが出てこない。
冷静に周囲を見渡してみてもここには誰もいないことがわかる。
それにアデルがいなくなったことも知られていないのだろう。
ひとまずは安心だ。
だが安心したのは束の間、ぱちっとアデルの目が開いた。
「た、助かった。アデル嬢、こんなとこで寝てしまってはいけないぞ」
これ幸いに紳士のようにやさしくアデルにそう注意したが、なにやらアデルの様子がおかしい。
「アデル嬢?」
寝起きからかぼぅっと周囲を見渡していたが、ふと手をおなかに添えたかと思うと…
「う、うまれる」
その言葉に慌てふためいたのは俺だ!
「ちょっと待てなんだよ!!えっ何生まれるって何がぁぁぁ」
あまりな発言に俺は混乱の淵へと叩き落されたのだ。




