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8. 編入試験とその結果

やっと編入試験まで来ました。

ヴェールの一ヶ月の成果果たして如何に?

編入試験の日、私は編入試験を受けに来る人の多さに驚いた。


編入試験を受ける人は正門で受付をするらしい。


私は王立学園の正門で受付の人の質問に答えていた。


「お名前や性別、身分、魔術で得意な属性を教えて下さい。

 嘘をつくことは許されませんよ」


「はい。

 名前はヴェール・ウィスタリア。

 性別は男。 

 身分は平民。

 魔術で得意な属性は全てです。」


私の答えに受付の人の眉がピクリと動いた。


「嘘をつくことはおすすめしませんが...」


「嘘ではないです。

 私はすべての属性の魔術を使えました。

 それにこれと言って得意不得意は感じなかったので全てと答えました」


遠回しに嘘だと言われて少しムッとした私は少し不満げにそう答えた。


苦手だったものは殆どの場合得意にできるのだ。

すべての属性の魔術が得意になるように頑張った私を褒めてほしい。

今の私は正真正銘すべての属性の魔術が得意なのだ。


これも全属性の魔術が載っている本を買ってきてくれたローシェンナのおかげだね。


「あ、もしかして魔術を練習する前の初めて

 その属性の魔術を行使した際に感じた得意ですか?

 それならば風属性と水属性などでしょうか」


一応最初に得意だなと感じた属性も答えてみる。

今はどれも優劣をつけられないほど練習したからすべての属性が得意と言えるだけなのだ。

 

「そ、そうですか。

 わかりました。

 これが受験番号です。

 会場に入ってすぐ席に付きなさい」


私の答えを受け、少しうろたえた受付の人はそう言って私に受験番号を渡した。


私は会場―王立学園のホールみたいなところ―に入ってすぐに席についた。


いやぁ〜流石に緊張してきたわ。



_________________________



試験問題ははっきり言って簡単だった。


むしろあんなのでいいのか疑問に思った。


少し考えればわかる問題ばかりで解いている側としては作業のようでとてもつまらなかった。

だってさぁ?もっと難しい問題ばかり出ると思ってたから期待外れだよ?

それだけでもう、つまんないじゃん。


問題は解いてやったぜ!という気持ちが生まれないといけないのに...


あとはなんのひねりもない暗記問題。


前世の入試はもっと難しかったよ?


前世と同じ方法で暗記したのにこの差は何なのか...


まるで偏差値40の私立の高校と偏差値70の高校の入試問題のようだよ!

勿論前世の入試問題が偏差値70ね。


そして実技。


魔術を使うやつ。


私は全部の属性の魔術を使ってやたぜ。

もちろん魔力が無駄にならないように調整したけどね。


その後は魔法が使えるのかの確認。


私はちゃんと魔法を使ったよ。


どんなのかというと水で馬の形を作って蒼炎でたてがみと尻尾の先っちょを作って少し走らせた。

こんくらいチョチョイのちょいですよ。

スキマ時間の有効活用で簡単にできるようになりました。


試験官は驚いていたけど気にしないもんね♪



_________________




後日、結果が発表された。


なんか上位30人まで名前で張り出されて

他の合格者たちは番号で張り出されるみたいだ。


ちなみにフローライト学園の編入試験の編入者は150人


これで倍率がかなり高い。



私はローシェンナと共に結果を見に行く。


まさか入っているわけ無いだろうと思いつつも上位30人の名前を見に行く。


そこで私は信じられないものを見た。



主席 ヴェール・ウィスタリア


次席 オパール・ジェード・ムーンストーン


︙    ︙

︙    ︙

︙    ︙




うわぉ。よりによって主席だとぉ!


なんか前世の高校入試を思い出すわ...



というかムーンストーンって!

ムーンストーン公爵家だよね?


うっそぉ!


まじか。



で、でもたまたまでしょ!うん。


「素晴らしいです!流石です!」


私と一緒に結果を確認したローシェンナはものすごく褒めてこようとしたので

私は自分の唇に人差し指を近づけて


「静かにね。ここではやめて」


といったらローシェンナは頷いて


「わかりました」


と残念そうに言った。


_____________________



このときの私はまだこの結果が私の人生を大きく変えることに気づいていなかった...


読んでいただきありがとうございます。


次回は入学式とかの話になりそうです。

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