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第七章 ある、限りは(6)
白い竜を追う者、島に残る者。
それぞれの決定がなされた。
けれど、まずは最も重要な件がある。
ビットにトーコを呼んで来てもらい、そもそもの確認をした。おれたちの中から四人がこの島に残り、いろいろ手伝おうと思っている、と。でも、そのまえに、トーコたちはこれからどうするつもりなのかが最も重要だった。彼女たちが、このまま島に残るのか、それとも、島を出てゆくのか。
そう、島を出て別の土地で暮らす選択肢だってある。この島でひどい目にあった、惨いもの見たはずだ。しかも、竜によって、この島に囚われていた。もうこの島にいたくないかもしれない。そう思うことは充分に考えられた。
聞くと、トーコは、まず顏を左右に振った。それから「わからない」と答えた。
いまのトーコに答えを求めること、それ自体が酷なことなんじゃないか。罪悪感を感じたとき、ビットがトーコの手を握り、彼女を見上げた。
「姉さん、父さんと母さんが建てた家を直したいよ」
ビットが願いを口にすると、トーコは彼をぼんやりと見下ろし、それから、おれたちを、ぼんやりと見返した。
すると、リスが軽々と「じゃ、まずはそれで」と決めてしまった。




