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ログアウト  作者: 狐野柄
第二章:絶望の四日間
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第4話 『怪しい者たち』

真っ暗な空間。

その空間に点々と何かの明かりが目に留まる。

その場所に向かって歩く者が1人、その場所で待っていた者が1人居た。


―――――コツ…コツ…コツ…


???「おやおや。あまり接触はしない約束のはずですよ~。」


???「あぁ。これからについて話そうかと…。」


その暗闇に聞こえる二人の会話。

一方は、このゲームのマスターの声…クイーンのものだった。


クイーン「私は話すことなんてないよ~。」


???「これはこちらの無事のためでもある。」


クイーン「大丈夫大丈夫。まさか君が『内通』してるなんて思わんでしょ?」


???「…。」


クイーン「私は約束を破るような女じゃないよ。」


???「わかった。」


クイーン「あぁ、それと。私のことは絶対にあの方に報告するな。したら…わかるよね?」


威圧。

その殺気がもう一人の『内通』しているという人間に向けられた。


???「はい…。もちろん何も言いません。」


クイーン「おっけ。いっていいよ。長居は無用だ。」


そう言われると、もう一人の人間は歩き暗闇へと消えていった。


クイーン「私は私のやり方で…。楽しむから…。フフ…。最後にどうなるか楽しみね。」


目を輝かせるかのように、楽し気な感じでそう呟いていた。


―――――タッ…。


体育館ステージ前。

あのクイーンというマスターのいた場所。

最初に説明を受けた場所。

そこに、快兎と洸は立っていた。


快兎「正直ダメもとだが…。」


洸「まあ、手掛かりがあればラッキー程度だ。」


快兎「だな。」


二ヤツきながら二人はステージへと上がった。

その普通のステージには何もない。

何の変哲もないステージだった。


洸「何かある感じはしないな…。」


快兎「表向きは…だがな。」


洸「なんかあったのか?」


洸が快兎のほうへと顔を向けた。


快兎「いや、洸が言ってた『秘密の入り口』みたいなのはない。が。」


二人はこの場所で姿を消したクイーンには、

ここから姿を消せるような細工があると睨んでいた。

秘密の隠し部屋とか通路や入口がないかを。

そんなものは案の定なさそうだった。

だが、快兎は何かを見つけた。


洸「それって…。」


快兎「さあ。誰のものなのかは、知らないけど。俺たちと同じ考えの奴がいたのか…。」


洸「…。」


洸は、息を吞む。


快兎「何か別の目的でここにきていたのか…。調べないとな。」


快兎の手には、制服のボタンが握られていた。

袖についているようなボタンが握られていた。


焦吉「蒼。どうする。」


一方で、焦吉の部屋では椅子に座って考え込む蒼と、

ベットに足を延ばして座る焦吉が話していた。


蒼「そうだな。正直、俺だけじゃダメだ。」


焦吉「俺もいるぞ!!忘れんなよ?!」


蒼「怪我人は休んでろよ…。」


やれやれと言わんばかりに、呆れた顔した。


焦吉「たくっ…。」


そんな顔をされ少し悲しい声が漏れた。


焦吉「まあいい、その同じ反応した奴…俺たちと似たような思考回路で、あの言葉を怪しんでるのは誰なんだ?」


蒼たちは、少し前に行われた説明の時の『とある人』の発言に違和感を覚えていた。

ただ、自分たち以外にも聞いていた人間がいなかったか、その人を探し聞きまわっていた。


蒼「あぁ。佐々木白。あの女だ。」


佐々木白。

学年トップスラスの学力を持ち合わせる女子。

いつもは、姫野茜と行動している。

頭がよく、信頼もある、そして人気もある少女。


焦吉「あぁ。アイツ頭いいしな…。さっけないけど…。」


蒼「彼女を協力者にしたい。」


焦吉「けどよ、もし白が奴隷または殺される側だったら…。」


蒼「そうだな。これは俺の意見になるが彼女は少なくても奴隷ではないと思う。」


焦吉「言い切れるのか?!」


蒼「あぁ。もしそうなら大した演者さ。怖いくらいだ。曇った眼をしてない。これから人殺しをしなければならない人とは思えなかったよ。」


そう確証を得たかのように、

笑顔で焦吉に言って見せた。

蒼は目がいい、そして洞察力もあった。

そんな優れた才能で、人の気持ちはある程度読めていた。


焦吉「殺される側なら…。」


蒼「あぁ。そこなんだ。いくら怖くても表情には出さないだろうよ。俺が奴隷の場合彼女が危なくなるかもしれないからな。だからこその協力。」


焦吉「ほほー?」


蒼「彼女が殺される側なら守る。そして、どちらにしろ『内通者』を突き止める仲間として迎え入れる。」


情熱的な眼差しで焦吉に誓った。

そんな表情をされ断る理由も見当たらない焦吉は承諾。

佐々木白をこちらの仲間に引き入れることにした。


修太「フフ…。」


一方で、ただ一人薄暗い部屋で笑う者がいた。


修太「いいねぇ。この緊張感…。感じるよ。」


なにかぶつぶつとつぶやいている。

聞き取れるかわからないかぐらいの声で何か呟き続ける。


修太「おれが、支配者になる…。使えるものは使い…ぜってぇ生き残ってやるよ…。」


そう、なにかに囚われているかのように…。

彼は、生きることに執着のある人間の姿へとなっていた。


そして、そんなことをそれぞれで、色んなことを考えている同じころ。

謎の部屋。薄暗いその部屋。

クイーンのいる監視ルームでも一つの計画が進もうとしていた。


クイーン「へー。頭の回転が速くてめんどくさいのが多いねぇ~。」


画面を見ながらつぶやいている。


クイーン「最初はただのガキどもかと思えばこれかぁ…。まったく…この先めんどくさいねぁ~。けど、面白い遊びも思いつくよこれぇ…。へへ…。」


その手に持つ写真付きの名簿に何かを書き始めた。

一人ずつチェックを入れ始める。


クイーン「この場は、私がマスターなんだ…。」


チェックをし続ける。


クイーン「私のやり方で進める…。」


まだ続ける。


クイーン「私が決めたルールだ…。」


まだ書き続ける。


クイーン「私も楽しむために…。」


まだ、その手は止まらない。


クイーン「既定の人数は減らす…。」


まだ動き続けるそのペンのインクは切れそうになる。


クイーン「今後邪魔になるものは始末するだけ…。」


手が止まった。

書き終えたクイーンは、目の前の機械に手をかけ操作を始めた。


クイーン「フフ…。さあ、これからがまた…面白くなってきますよ~…。」




第4話 『怪しい者たち』 (完)

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