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出会った美少女は秘密結社の姫巫女様  作者: 健野屋文乃
3章 我が忠実なる家臣団

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4話 彼は最上階展望台に向かってる・・・

エレベーターのドアが閉まると、由良穂香は地下街の女医から貰った、

メッセージカードを見つめた。


『彼は最上階展望台に向かってる・・・』


メッセージカードには、地下街の女医の花押と、【驀】の印章が押されていた。


【驀】は、それが『武者倶楽部』の、正式文書である事を示していた。


由良穂香は、にやけた。

エレベーターの密室で、これでもかとにやけた。


そして誘拐された時、初めて家臣くんを見た時の事を思い出した。


小さな組織であれ、大きな組織であれ、運を持っている人間が居るか居ないかで、

その動向が変わる。


もし調略によって、運のある人間をこちら側に引き込めば、その組織は、凋落を始める。


その現象を信じるか信じないかは、それぞれだが、教育係のその説を、由良穂香は信じていた。


家臣くんは、その運を持っている人間の特徴を、幾つか持っていた。所謂、【上珍】だ。


パシリオーラ満開な、家臣くんだが、誘拐犯グループにとっては、最重要人物なのだ。


「私に幸運を!」とせつに願う、幸薄少女の由良穂香の調略は成功し、誘拐犯グループは凋落した。



ただ、【上珍】の特徴を表面上持っていたとしても、冴えない場合があるのも事実だ。

それどころか【下珍】の場合すらある。


しかし、詳しく正確に調べれば、確実に【上珍】だと解明する事が出来る。



話を、地下街の女医から貰ったメッセージカードに話を戻そう。


『彼は最上階展望台に向かってる・・・』


彼・・・とは、家臣くん。


最上階展望台・・・とは、

最上級の【上珍】である事を暗示している。


向かっている・・・とは、

現時点ではまだ最上級ではない事を暗示している。


しかし、いずれ・・・・・


エレベーター内の幸薄少女由良穂香は、満面の笑顔のままだ。

しかし、エレベーターはもうすぐ1階に着き、ドアが開く。


「私に幸運を!」


由良穂香は呟いた。


その直後に、エレベーターのドアが静かに開いた。



つづく



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