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出会った美少女は秘密結社の姫巫女様  作者: 健野屋文乃
1章 憲兵隊本部長の娘

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10/25

10話 ちょっとだけの勝利♪

水牛党の皆さんの協力で、

盗聴とか発信機も含めて、安全が確認されたワゴン車は、

至って普通の白のワゴン車だった。


由良穂香が違和感を感じたのは、

後部座席に座った後だった。


家臣くんが、隣に座ってきたのだ。

太ももが触れ合うほどの近さだ。


そんなに馴れ馴れしいとは思えなかったのに・・・


もう一つの違和感は家臣くんが、

白夜のタルタルソースをアイスクリームを食べるみたいに、

総菜屋さんで貰ったスプーンで食べ始めた事だ。


「あなた・・・誰?」


「ほう、さすが鋭いね。」


タルタルソースを食べながら、家臣くんは答えた。

その声は、声のトーンが違った。

何よりさっきまで大量に放出していたパシリ感が、

完全に消え、重く冷たい感触が車内に広がった。


その感触に、穂香の身体に、寒気が走った。

全身の細胞が、危険を叫んでいた。

誘拐された時も感じなかった程の危険な感触だ。

穂香は、家臣くんの身体と距離を取った。

太ももの細胞が、ほっとしているのが解った。


「二重人格?ジキルさんとハイドさんの様な?」


「現象としては同じだね。ただ現象が同じだからと言って、

内容が同じとは限らないけど・・・」


「・・・」


「あんたも食べるかい?タルタルソース」


「遠慮します」


「そんなに警戒するなよ。俺たち知らない仲じゃないんだぜ」


「私と知り合い?」


「まあ」


「・・・」


「あんたは知っている。

そのヒントをあんたはすでにどこかで見ている」


「・・・」


そいつは白夜のタルタルソースを1瓶食べ終えると、


「あんたは俺の事、全力で怖がってるけど、

あんたが俺へのアクセス権を手に入れたってことは、

あんたに取って、かなりお得な事だと思うぜ。

じゃあまた来るよ」


と言うと冷たく重たい表情は消えた。


そして、家臣くんは再びパシリ感を全開にした。

穂香は安堵の溜息をついた。


「ねぇ家臣くん、私たち前どこかで会ったことある?」


「僕ね、昨日以前の記憶がないんだ」


「記憶喪失?」


「うん。」


「ベタな設定・・・」


穂香の言葉に、パシリ感が消え、表情が重く冷たくなった。


「ベタって言われるのは、心外なんだね。タルタルソースくん♪」


「・・・・」


表情は軽薄になり、パシリ感が回復した。


「ちょっとだけの勝利♪」


穂香は微笑んだ。




つづく  

     


今話で1章、終了です。

いつも読んで頂き、ありがとうございます。\(^▽^)/

今後ともよろしくお願いします。


:*.;".*・;・^;・:\(o^▽^o)/:・;^・;・*.";.*:サンキュー!

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