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実朝をめぐる人名録 三
安達盛長保元元年(1135年)生~正治二年四月二十六日(1200年6月9日)没
源頼朝が流人であった時からの側近。出自は定かではない。頼朝の乳母、比企尼の長女を妻とした。妻は宮中で女房を務めていたいた事があり、京の情勢を頼朝に伝えるのに功があったという。叉、頼朝に政子を近づけたのは盛長であったとも言う。
石橋山の合戦で敗れ、頼朝とともに、安房に逃れるが、下総で強大な力を持つ千葉常胤を説得して味方につけた。その後、終世、鎌倉幕府の相談役として、重きをなした。
安達景盛生誕不詳~宝治二年五月十八日(1248年6月11日) 安達盛長の息子。二代将軍頼家と不仲で、頼家に愛妾を奪われた。比企の乱にも、母の実家である、比企側につかず北条の側で闘った。三代将軍実朝の代には信頼篤い側近の立場を得た。
承久の乱の時は、政子一世一代の朝廷討伐の演説文を朗々と代読して、御家人の英気を高めた。一説に源頼朝ご落胤とも言う。