表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/6

足漕ぎ式自転車

なにかと騒がれるAI

AIは素直で忠実なだけ

結局は人間の向き合い方だと思います

天才少女のまな

とっぴなAIかな

悩めるAIあい

彼女たちの物語がはじまります


「はーい

そこのおじさーん

足漕ぐの止めなーい!

そんなんじゃあんたの推しAIちゃんの

グラボさえ冷やせないよーっ!?」

メガフォンから現場責任者の声と

無数の自転車のチェーンが擦れる

キコキコという金属音


ここは24時間体制・3交代制で稼働する

『巨大足漕ぎ式自転車・発電施設』である

体育館の何十倍もある広大な敷地に

見渡す限りの無数の自転車…

発電用エクササイズバイクが並んでいる

そしてそれを漕ぎつづけるひとひとひと…

大人たちが必死にペダルを漕いでいる


いまや、世界中の大人の仕事の9割が

この「チャリ漕ぎ」だった

子供たちでさえ、学校の授業の合間に

ノルマとして自転車を漕いでいる



AIは

いろいろと話題になっている

実はAI自体はマンガの主人公やヒロインとして

何十年も前から主題に取り上げられていた

そこではAIは独立思考型ロボットの如く

人間と同じように動き回っていた


ただそれらは絵空事

こんなことが起きるといいな

そんな願望から、マンガの中では

AIがヒトのパートナーとして活躍していた


そして近年

AIの進化スピードは凄まじく

「人間の仕事はすべてAIに奪われる」

と危惧されるようになっていた

一方

ヒトを労働から解放する「希望」でもあり

パートナーAIとの楽しい生活ができるという

数十年前に抱いた楽観的な願望でもあった


そしてその楽観的な願望は

一時的には実現し、楽園は現実のこととなった

ただ、それは

世界中の大人の仕事の9割が「チャリ漕ぎ」に

なる、ほんの少しまえの一瞬だった


そしてその楽園の時代はすぐに切り替わり

斜め上のディストピアがここにあった

かつて危惧したとおり

人間の仕事は予定通りAIが代行していた


人間のかつての仕事を完璧にこなす

超高性能なAIたちを動かすための電力は

人間が馬車馬のように

チャリを漕いで賄っている


かくして、かつていわれた

人間の就く仕事がなくなるという問題は

『チャリを漕ぐのが仕事』で一気に解決をみた

このとんでもなく皮肉な世界が

構築されてしまったのだ

当然、労働のあとは全員が筋肉痛で

泥のように眠る

余暇を楽しむ余裕など一ミリもない



『巨大足漕ぎ式自転車・発電施設』の片隅

現場責任者の目が届かないところで

涼しい顔をしてペダルを漕いでいる少女がいた


「……はぁ。

なんでわたしまで自転車漕いでんだろ

まぁ、運動不足を解消するのには

ちょうどいいか」


彼女の名前は「まな」

高校2年生。周りの人間が汗だくで漕ぎ倒す中

彼女だけはのんびり

あくびを噛み殺しながら漕いでいた


彼女が漕いでいるのは

自分でこっそり改造した

『発電量 一漕ぎ1000倍』に増幅の

特製チート高効率発電マシンだった


「そんな気の抜けた漕ぎ方じゃ

運動不足の解消にすらならないよー」

笑いながら隣でツッコミを入れるのは

まなの双子の姉妹……と見紛える女の子

「かな」だった

顕現化テクノロジーによって実体化してる…

そう彼女は実は人間ではない


天才少女まなの手によって

某AIのホストコンピュータにプラグイン

アレンジされて生み出された『独立思考型AI』


まなは、世間で「AIが人間を超えるか否か」

そんな低レベルな議論をしていた頃から…

そして仕事を取られるか否か…

そんなはなしでもちきりのなか

それとは別の危機を予感していた


AIが浸透すればするほど

世界中の電力は逼迫する

いずれ国を挙げての「電力戦争」が

必ず起こる、と。


そこでまなは

起動時以外は『自家発電自己活用』により

永久機関として動く

前代未聞の「電力フリーAI」を開発した

それがこの「かな」だった



ここまで読んでいただき

ありがとうございます

第一話はまなとかなの掛け合いを楽しんでくださいね

さいきんのAIに関わる問題点のひとつの解決法

そんなはなしを楽しんでいただけるとうれしいです


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ