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趣味

仙術のスキルを手に入れた次の日、俺は新しく作る趣味について考えていた。転生してから今まで訓練か冒険者の依頼、貴族の礼儀作法や勉学くらいしかやって来なかったので、いざ趣味を作ろうと思っても何も思い付かない。

取り敢えず何か適当に案を出してみてそこから良いものを趣味にしよう。

読書、絵描き、木工、鍛冶、料理。だいたいこんな感じだ。しかし読書は経験100倍と最適化のスキルのおかげで一度で覚えることが出来るし、絵描きはそこまでセンスがない、木工は不器用ではないが器用でもないので無理、鍛冶は何年も修行がいるから却下なので消去法で料理か。少し女の子っぽい気もするが仕方ないだろう。でもこれを期にこの世界で日本食を再現するのもいいかもしれない。


そう考え俺は早速料理に使う食材を買いに向かう事にした。この世界にどんな食材があるか分からないのでグランハルト領よりも食材が多い王都に向かった。


王都に来て俺は色々な露店を回った結果、思ったやりも日本の食材に似た物がたくさんあった。まぁ、米は流石になかったが。米は日本食に欠かせないので地道に探していくことにしよう。


屋敷に帰った俺は早速使用人に厨房を借り、料理を始めた。作る料理はハンバーグだ。


「アルク様、料理とは珍しいですね」


ハンバーグを作っていると料理人のジャンさんが声を掛けてきた。


「はい、実は父親に訓練ばかりではなく他に何か趣味でも見つけろと言われたので」


「なるほど、それで今は何を作って居られるのですか?そん風に肉を潰して作る料理は聞いたことがありませんが」


「これはハンバーグと言う料理です。もう少しで出来るので良かったら味見していって下さい」


そう言って俺はこねた肉から空気を抜き終わったので焼いていく。いい感じの焼き加減に出来たのでハンバーグを作っている時と並行して作っていたソースを掛けてジャンさんに出した。


「どうぞ、これがハンバーグです」

 

「ありがとうございます。では···」


そう言ってジャンさんはハンバーグを口にいれた。


「これは!?」


「不味かったですか?」


「いえ、逆です。とても美味しいです」


「そうですか。それは良かったです」


{スキル料理レベル1を覚えました}


おっ、スキルを覚える事も出来た。どうやら戦闘系以外にもスキルはあるようだ。それから俺はジャンさんと料理のついて話し合い、俺はこの世界の料理を教えて貰ったりした。


「そうだ、今日の夕飯はアルク様のハンバーグを出して見てはいかがでしょうか?」


するとジャンさんがそんな事を言ってきた。


「ハンバーグをですか?」


ハンバーグは確かに美味しいがこんな物で大丈夫なのだろうか?


「はい、このハンバーグ?と言う料理はとても美味しいので旦那様達もきっと気に入ります」


「そうですか?」


「そうです」


俺はそれからジャンさんの勢いに負けてしまい今日の夕飯はハンバーグを出す事になった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

夕飯に俺が作ったハンバーグが出てきた。


「ん?この料理は始めて見るな」


机に置かれた料理を見たアルベルトがそう声を出した。


「はい、それはハンバーグと言う料理だそうです」


疑問に答える様にジャンが料理の名前を言う。


「ん?だそうと言う事はジャンが作ったのではないのか?」


「はい、このハンバーグと言う料理はアルク様がご自分お作りに成りました」


「お兄様がですか!」


ジャンが俺が作ったと言うとすかさずティアが食いついた。


「はい、アルク様が一生懸命作っていましたのでしっかりと味わって下さい」


「アルクは料理も出来るのね」


シェリアが声を掛けてきた。


「はい、余り美味しくはないかも知れませんが」


「美味しいか美味しくないの問題じゃわ。誰が作ったかどうかよ」


「味については私も味見をしておりますので問題ございません」


「では、早速いただくとしよう」


アルベルトのその声とともに夕飯が始まった。

夕飯が始まりみんながハンバーグを口に入れた。


「「「美味い」」」


「とても美味しいです。お兄様!」


「ええ、そうね」


「お前は料理も出来るんだな」


「そうですか?ありがとうございます」


思ったよりも評判が良かったので助かった。これで不味いとか言われたら心が折れてしまいそうだ。因みに俺は今日の料理だけで料理のスキルレベルは2に上がっている。どうやら料理のスキルでは味にも少し補正が掛かる様だ。


それから夕飯は料理の話題で盛り上がり夕飯を終えた。


こうして俺の新しい趣味は料理に決まったのだった。





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