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詩集  大好き  作者: 篝火
24/29

「傷み」「晴れた日」

     ー傷みー


苦しい時 自らの体を

傷つける子は

人を 傷つけない

子を孕む 母のように

痛みを 身のうちに

孕んで 育てる

絶望という名の忌み子


体の傷が 和らげてくれる

流れる血が 教えてくれる

痛いのは ここだと

見えない心の 奥底なんかじゃ

ないと


苦しい時 自らの体を

傷つける子は

人を 傷つけない

やがて 痛みは消えても

増えた傷が 痺れる指が

教えてくれる

なかったことには できないと

海が 深いのと同じくらい

傷つく 意味を 知っている




       ー晴れた日ー


過酷な環境から

保護された少女は 予め

決められていた日数を 過ごすと

去っていった


ここにいたいと 呟いた

願いは 叶わない

取り巻く様々な しがらみが

許さない


願いは 力になる いつか

自分の意思で 自分の歩く道を

選べるほどに 


ハグしてきた 細い手に似合わぬ

強さは けれど 簡単に離れる

自分から 突き放すように

迎えの車の窓から 手を振る

笑顔は 振り返らない 涙が

零れないように


人より多く 繰り返す 別れと出会いは

あなたから 何も奪いはしない


少女の乗る車が 角を曲がって 見えなくなった

晴れた日の この国の日常



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