090●本人の了解
「つまり、ナニか?この刀は俺たちの物理学を超えた技術で、鍛造されてるってことか?」
「そうです、アキラさん。何百年も前に作られるはずがない、‘オーパーツ’ですね。」
「待ってよ、ジン。アキラの家に、なんでそんなものが伝わってるのよ。」
「わかりません。まあ、アキラさんの母方は‘月の巫女’の血統ですから、その体質はそれが鍵でしょうけど。父方の家系まで何かある、というのは今のところわかりませんね。」
「アキラの実家ってどこなのよ?」
「山奥だけどな。雰囲気はイヨの‘日ノ御子神社’みたいだけどよ。」
「オオガミさん、位置の特定をしたいので、詳しくおしえてください。」
ココアに住所を告げる。
小首をかしげて情報収集する仕草は、いつもかわいいぞ。
「ご実家の近くに神社仏閣がありますね。でも、‘日ノ御子神社’ではないです。‘九龍山高宮寺’が正式名称です。」
コウグウジ?なんじゃ、それ?
聞いたことないぞ。
父親は大学のオーバードクターで、大神島に生物相の研究に行った。
そこで母と出会ったということは知っているが、詳しいことはわからん。
「これは‘大神島’だけじゃなくて、アキラの実家周辺も調べてみなきゃいけないんじゃないの?どうジン?」
「あんまり気が進みませんね。わたしは刀の分析の方が性にあっています。」
「じれったいわね!じゃあ、わたしとアキラ、それからココアちゃんで行ってくるから。」
「えっ、わたしも行くんですか?」
「あなたがいかなくちゃ、だれがアキラの暴走をとめるのよ?いいでしょ、ジン!」
「いや、まあ、いいですけど。ココアの気持ちが優先ですよ。」
「決まった!じゃあ、明日、出発ね!わたし、準備するから、定時に局の駐車場に集合!おやつは十分用意しておくからね!」
おい、エイミー、
ココアはまだOKしてないんだけどな。




