出会い
「サリー見て。あそこに子犬が居るわ。捨てられたのかしら?」
「ルーお嬢様危ないですよ!うかつに近づいてはダメです。騎士に任せましょう。」
お家の近くの森を散歩している時に子犬を見つけた。侍女のサリーは私を引き留め護衛騎士に保護するようにお願いをする。騎士様は子犬に近づいき抱える。少しぐったりしている様子に心配になる。
「可哀想に。お医者様に見てもらいましょう。サリー手配をお願い。」
お家に戻りお医者様に連れて行く。森で見つけたと説明をし、騎士様がベッドにそっと置く。栄養失調ですねと。お医者様はすぐに診てくれ命の危険は無さそうで安心をする。貴方様が飼われますか?と聞かれ、もちろん飼います!と思わず言ってしまった。
子犬の飼い方を軽く説明してもらい、お家に連れて帰る。サリーには怒られたけれど、可哀想な子をほってはおけない。
「お父様お願いします。森で拾って可哀想なのです…元気になるまででも面倒を見たいです。」
「もちろん良いよ!こんなに弱って可哀想に。ルーがよく見てあげるんだよ。」
ありがとうございます!私は喜び子犬を連れ部屋に向かう。良かった。早速ミルクパン粥を用意してもらい食べさせてあげる。少しずつだけど食べている。なんて可愛いのかしら。
お腹が満たされたらしい子犬をお風呂に入れてあげると真っ白で綺麗な毛並みをしていた。名前をつけた方がいいかしら?
「サリー名前なんだけどネージュってどうかしら?」
「良いんじゃないですか。可愛らしいですね。」
早く元気になってねと撫でる。ふわふわで可愛い。撫でながらネージュってどうかしらって子犬にも聞くとピカッと光った。
「ねぇ子犬が光ったのだけど…子犬って光るの?」
ルーお嬢様…子犬が光るわけないじゃないですかとサリーが呆れている。私の気の所為?子犬も喜んでいる気がするからネージュに決定する。
カゴを用意してもらいクッションを入れて寝床を作る。あっという間におおきくなっちゃうかしら?この子の家族はどこに行ってしまったのかな…私が面倒を見てあげるからねと思い、ネージュが寝付くまで撫でてあげる。
あれから数日経つとネージュはとても元気に走り回るようになった。ご飯もよく食べすくすく成長している。少量のご飯では足りないみたいで沢山食べるようになった。
「子犬ってこんなに成長早いのかしら?」
「早すぎる気がします…」
ネージュはあっという間に大きくなり手の平サイズだったのに膝上では収まらないサイズになっている。拾ってまだ2週間くらいなのに。
「ネージュはなんていう種類なのかしら?膝上に居るのに全然重くないし不思議だわ。」
のんびり笑う私に、犬じゃないのではないですか?とサリーは問う。犬以外何に見えるのだろう。犬でしょて反論する。
「犬はそんなすぐに成長しないかと。」
「沢山食べるから大きくなったのよ。ね?ネージュ。沢山食べてもっと元気になりましようね。」
膝上に寝転がるネージュを撫でる。さらに毛並みが良くなりツヤツヤしている。光を通すと銀色にも見えとても可愛い。
ある日訪問者が来た。我が家の門を突如叩いたのは聖獣騎士団の団長であるユリアス·オルブライト公爵閣下だった。黒髪に青い瞳で美貌の公爵と呼ばれる閣下はとても見目麗しく、社交界1の人気を誇る雲の上の存在だ。前触れもなく現れたお客様に我が家は慌てる。
「公爵閣下!我が家にどういったご要件で?!」
突如現れた閣下にお父様は大慌てで招き入れ話を聞いている。こちらへと案内し部屋に入って行った。しばらくすると侍女がお父様が私を呼んでいると言いに部屋へ来た。
「お父様失礼します。」
「閣下こちらが娘のルイーズです。」
ルイーズと申しますと挨拶をする。ルーこちらへとお父様に招かれソファーに座る。
「ユリアス·オルブライトと申します。聖獣騎士団に所属しています。早速ですが本題に入ります。ルイーズ嬢銀色の聖獣を拾いましたか?」
「?白い子犬なら拾いましたけど…。」
「子犬…拾った子を見せていただけますか?」
少々お待ちくださいとネージュを迎えに行く。部屋に入ると走って飛びつきに来る。いつだって可愛い。おいでって抱っこして連れて行く。お待たせしましたと入ると閣下は慌てて近づいてくる。
「居た…良かった!この前森でこの子を見失ってしまいずっと探していたのです。保護していただきありがとうございました。」
閣下に頭を下げられる。え?じゃあネージュは聖獣なの?こんなに犬なのに。まさかの種類に驚く。
「本当に犬じゃないのですか?」
「はい。聖獣になります。この時期聖獣が生まれやすく我々が保護しているのです。この子も保護対象だったのに逃げてしまい…見失いました。」
そうだったのですね…ではお別れですね。とネージュを撫で閣下に渡す。暴れて私のところに戻ってきてしまう。どうしよう。
「…懐いてますね。珍しい。なかなか人には懐かないのですが。」
閣下は近くでネージュを観察している。近い…近過ぎる。間近に立つ閣下からとても良い匂いがする。香水だろうか?離れて欲しい。ネージュお別れなんだよって閣下に渡そうとするがダメだ。
「ネージュ?名前つけれたのですか?」
はいっと返事をするが、え?駄目だったのかしら?初日につけましたと説明する。素直に従ってますか?と聞かれ頷く。
「いつも駆け寄ってきてくれ可愛いです。あ、名前つけた時にピカッと光りました。」
「あぁでは貴方と契約してますね…どうしましょう。聖獣騎士団以外とは初めてのことで…。」
閣下は口元に手を当て悩んでいる。そんな悩む姿もとても素敵で見惚れてしまう。あの噂の閣下を近くで見たと友達の皆に自慢しよう。
「えーっと今日はこのまま帰ります。相談の上また訪問させていただきます。しばらく預かっていただいても大丈夫でしょうか?」
はい!もちろんです!まだ一緒に入れるねってネージュに抱きつく。ふわふわだー。閣下は私が抱っこしているネージュを撫でる。近いってば!さっきから距離感がおかしい…それほど聖獣が大切なのだろう。
では、またねって微笑みネージュの頭を撫でお父様に挨拶をして立ち去る。男前過ぎるよ…今まで見た誰よりも格好良かった。良い匂いめっちゃするし危なかった。
「サリー…ネージュは聖獣だったわ。犬じゃないって。」
「やっぱり。成長がおかしいと思いましたよ。公爵閣下噂に違えず男前でしたね。」
「しかもめっちゃ良い匂いするの。もう本当色気凄いしあんなに格好良かったら社交界1は嘘じゃないよね。」
本当ですねー良い目の保養になりましたって私達は笑っていた。後日あんな事になるなんてこの時は思ってもいなかった…。




