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クローゼットに王子が落ちてきた夜~忘れたはずの匂い~  作者: きの子ちゃん


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第4話 ……やばい、撮影!!



部屋でジェイは、


希良里のベッドで静かに寝息を立てている。




クローゼットの向こうでは、


メンバーが社長を止めるために全力で走り回っている。




ジェイ


「……あの頃と同じ……むにゃ」




希良里


「それ私の布団……」




そう呟いた瞬間──




バッ!!!!




ジェイが突然、上体を跳ね上げるように起きる。




「……やばい、撮影!!」




「起きた!?急に!?今!?」




ジェイが寝ぼけ声で




「……あと5分……間に合わない……」




「いや、もう5分どころじゃないよ!!


ていうかここどこか分かってる!?ジェイさん、あなた今私の部屋!!」




「……メイク……しなきゃ……」




「寝ぼけてる!!完全に寝ぼけてる!!」




ジェイはふらふらと立ち上がり、




希良里の部屋の壁に手をつきながら、


まだ夢と現実の境目にいる。




「……スタッフさん……どこ……?」




「いないよ!!ここ一般家庭!!」




「……あれ……?」




「やっと気づいた……」




「……俺、寝た……?」




前髪をかき上げながら、




「……やば……」




その“やば……”が、




アイドルでも王子でもなく、ただの青年の素の声で。


希良里の胸が少しだけ跳ねる。




「めちゃくちゃ寝てたよ。寝言まで言ってた。」




「寝言……?」




「“ルーミー…ありがとう〜”って。」




「…………」




ジェイの動きが止まる。


耳まで赤くなる。


目をそらす。


完全に“素の照れ”。




そして、


ぽつりと小さく言う。




「寝起きとか……寝言とか……


そういうの……見せたことない……」




「そっか……


ふふっ、夢の中でもアイドルなんだね。」




(さらに赤くなる)




「……やめて……恥ずかしい……」




「かわ──」




「言わないで。」




その“言わないで”が、


怒ってるわけじゃなくて、


ただただ、


照れてる声。




希良里の部屋にだけ、ジェイの“本当の素顔”が落ちていく。





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