新しい命と初任務
「見て、この人が貴方のお父さんの霧雨大樹だよぉ」
「初めまして赤ちゃん、いや我が息子よ!」
私は子供を出産したばかりで病棟から出れそうにない。ただしその代わりに、ドドローンの入った段ボールを無人機が運んできて、それが看護師さんから手渡されて、個室のべッドの上の机に置いてくれた。いやおかしいでしょ。普通は退院してから渡さない?。けど、何か切羽詰まった状況なんだろう。
「ドローン?入院してる奴に渡すのか?」
「ちょっと連絡入れてくる、貴方には来てないの?」
「とある研究所を調査する事になってな、そのドローン借してくれないか?」
「おもちゃじゃないんだよ」
「いや、それくらい分かるって!」
「いや、やっぱり駄目、私が使う!」
「身重なんだろ?」
「私を甘く見ないで、前の職場ではドローンの訓練もやってたら」
「ああ、そうか、じゃあ行ってくるよ」
「いってらっしゃーい!」
そして、夫の大樹が病室から出て行ったあと、すぐに『超人協会』にスマートフォンで電話を入れた。私が身重だとは知らずに支給品のドローンを送ってきてしまったらしい。一応違う種類のを持ってるけど急ぎの出産で持ってこれなかった。最高の監視道具を送ってくれたことに感謝している。けどよく見たらライフル銃も付属していた。それに小型の爆弾も......。ここ病院なんだけど。
「何で武器までついてんの?まぁ退院するまでこれで遊べってことね......指定された座標はここか...」
確か、個々の研究所だな。前々から生物兵器をつくてるって噂があったけど。どこからは居ればいいんだろう。と思っていたら都合よく窓ガラスが無い部分の場所を見つけたので侵入させてもらった。このドローン内部に永久機関が入っているので残量の表示が無い。壊したら、回収しに行くのが面倒くさい。だってあいつスマートフォンそもそも持ってないんだもん。あれこの機械、陸上歩行も出来るんだ。私が持っている方はキャタピラついていない。感覚的にはラジコンカーと同じだ。
「ライフルの銃身が戦車の砲塔に見えてきた......敵影無し」
病室に居ながら、訓練時代の感覚が蘇ってきた。しばらく探索を続けていると、モササウルス似の約三〇メートルの巨大生物の死体が地上に打ち上げれれて死んでいた。自然死と言うより外傷で仏になっている。そして周囲にを見ると返り血を浴びたであろう夫の大樹だ丸い目でドローンを見ていた。あれ?壁とか天井綺麗に円を描いて破壊されてるんだけど。
「何だ美咲も来てたのか?」
「任務終わったの?」
「ここから病院までどれくらいの距離があると思ってんの?ヘリコプターを使わにといけないくらい遠かったんじゃない?」
「そうだっけ?何か軽くマラソンしてたらもう着いてた」
「......それよりい壁抉れてない?」
「さっきの水生生物と戦った時に壁に天井と、そして貯水路とか壊しちゃったよ」
「......」
「不味かったかな......後で訴えられたりしないかな?」
「いや、大丈夫でしょ」
「これからどうすんの?」
「監視カメラ動いてたんで、多分研究員俺達の事見えてるな」
「あ、ちょっと!もう、全く!」
その日の家に私達を監視していた研究所の所長は警察に引き渡された。敵影が無かったのは侵入経路が違ったからだった。後で違う道を探索すると鬼正しい数の怪物の死体が転がっていた。後で清掃員を派遣しよう。




