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僕が死んだら、不幸を下さい。  作者: 春夫
『透の物語』
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終わり

今回は最終回です。


大人になったら何になりたい?


そう聞かれたことは何度あっただろうか。

その度に私は思う。


特に何かになりたいなんて思ったことはない。


お金を多く持つ大富豪。

苦しむ命を救える医者。

一番と権力者になりたいと政治家。

正義を味方にと警察官。

誰よりも上手な絵をと画家。

子ども達の笑顔を見たいと先生に。

注目を浴びたいと俳優。

自分の思いを伝えたいと音楽家。


どれも私にとってはどうでもいいことで、正直退屈なことだった。


苦労するのはわかってる。

人生全部かけないとそうなれないほど難しいことも理解してる。


でも、人生一つかければなれることが分かっているんだ。


もちろんそれは百%なわけではない。

もしかしたら失敗してなれないこともあるだろう。


予測はできても未来らわからないから人生はわからない。

だからこそ人生は面白い。


そんなこと分かってる。

一つの人生を見た私は分かりきってる。


でもその事実に・・・私の心は動かない。


誰よりもできるとわかるから、誰よりも挑戦心が欠如している。

挑戦したところで、比べ焦る愚かさを知っているから競争心は湧いてこない。

どんな物事も決めた到達点に達するため、ただ自分の決めたルールを守るために周りを見ることなく突っ走る。


自分のペースで、ゆっくりと、ゆっくりと、進んでいく、進めてしまう。


それが安心感をくれるから物事を客観的に見すぎてしまう。


人によっては羨ましいことだと思うだろう。

だってこの性格はストレスを溜めない、焦りで盲目になることも、普通の人ほど失敗することも・・・ないのだから。


誰かと比べることをやめられない学生。

趣味と仕事、どちらを選ぶか悩む成人。

会社で生き残り続けようとする社会人。


誰もがうらやましがるだろう。



だが・・・まだ生まれて数年しか生きていない、私はこれが嫌いで仕方なかった。



私は私の人生を我武者羅に本気に・・・生きたいのだから。


自分の他人より劣っている事に恥じたい。

失敗を恥じて悔いて恨んで、次へ繋げると意気込みたい。

他人と比べて、嫉妬して・・・無理だとわかっていても・・・実力を手に入れようと動きたい。

辞めたい理由を10個も100個も1000個も10000個もあるのに諦めきれない夢を持ちたい。


動じにくい私の心はそれでいっぱいだった。


それなのに・・・それなのに・・・私は変われなかった。


どんなに頭を働かせようと、どんなに努力しようと・・・結局退屈は消えなかった。


将来の夢。


私は・・・子供らしくありたいです。


勝手なことして、阿呆やって、馬鹿して、怒られて、でも満足して・・・無邪気に笑いたい。


とても普通なことです。


「もう一回っ!」


でもそれをやっとそれを見つけれました。


私は今まで無駄とわかることでも沢山努力して覚えて手に入れて来た。


お陰で、友達・・・いや仲間たちに出会えた。


そして、私だけでは、私だけの力では成り立たない物を見つけた。


音楽だ。


今の私の人生の中で一番、私を幸せにしてくれるのはこれだろう。

今だって仲間たちとたくさん練習して、汗をダラダラとかきながら命をすり減らしてる。

それが楽しいって思えてる。


初めは、私は1から自分の作品を作り上げた。


それによりこんな自分が苛つくぐらいの他人からの評価をもらい、自分を騙し、闘争心を植え付けた。

たくさん馬鹿にされて、たくさん怒って、改善してたくさん失敗した。


何度も間違えて・・・ある男の子の助力で私は私の音楽を作り上げた。


作り上げることができた。


『私は音を・・・手に入れた。』


そしてある疑問もその瞬間浮かんだ。

私の音楽ができたのは、私の大好きな男の子のおかげ。


もしかして最高なものは誰かいて成り立つものでは無いのだろうか。


答えはすぐに見つかった。

まるで・・・人生そのものじゃないか。


『私は幸せの意味を・・・見つけれた。』


私は歓喜した。

私の持つ記憶は間違っていなかったからだ。


『一人の自分と多くの他人。』


これらがあるから人は輝く。その幸せは形になる。

だから人の幸福とは素晴らしい。


何時までも私はその気持ちを・・・感じ続けたくなった。


もし、今、無理矢理にでも夢を答えてくださいと言われたらこう答えるだろう。


「私は今を精一杯生きてます。


未来なんて考えられていません。

余裕がなくて、見ることすらできません。

幸せであろうとすることで手一杯なんです。


しかもそれらは・・・


『苦しいです。』

『辛いです。』

『惨めです。』

『吐きそうだ。』

『休みたい。』


こんな感情を私に植え付ける。


『気が済むまで寝ていたい。』


頭がひどく痛むから。


『怒りに任せて暴れたい。』


もう心が騒いで収まらないから。


『何になれてるかわからない。』


自分が見えないから。


『何にもなれないかもしれない。』


これだけやってるのに願ったものになれないから。


『もう比べたくない。』


もう心が辛くて仕方ない。


『こんな気持ちヤダ。』


なんで私はここまで苦しむの?


『・・・もう・・・死にたい。』


疲れた・・・もう・・・疲れたよ。


そう私を苦しめました。

そう私を痛めつけました。


何回もやめようとしました。

諦めようともしました。

望んだ通りに上達しないから。

望んだ瞬間に手に入らないから。



でも・・・


「ここで終わるほど・・・私は弱いのか?」


こう思うだけで私はまた立ち上がってしまいます。


不可能とわかっていることを可能にするために前に進めます。


それのおかげで・・・

私は生きてるって・・・感じます。

この世界で、生きてれてます。

誰よりも私は私でいられてると思います。


おかしいよね、辛いのに・・・楽しいんだよ。


願わくば・・・








この幸せを未来永劫・・・続けていきたいです。」


今まで読んでいただきありがとうございました。

正直内容は書き足りないし、物語の重要シーンが書いていなかったりと、不満はお有りだと思います。

でも完結にするには理由があります。

幼少期の物語は正直過去として物語に取り入れたほうがとても書きやすいんです。


なので別の話でこの続編というか本編の物語を書きます。(高校生時代からの話)


まぁ、その話の方は、他の小説の投稿に時間が取られそうなので遅いとは思いますが、ここまで読んでくださった方。

まず、有難うございます。

そして、本編の方も楽しんでください。


本編名(不幸を望む少女は随分と逞しい(練習用))

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