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第27話 土葬屋 9

27話投稿しました!!  


 まずはブックマークありがとうございます!!

 とても励みになります!


 今後とも頑張っていくのでよろしくお願いします!!


 次も明日か明後日になるかと思います!

 身体が暑い。


 下腹部を襲うどこか切なく、何かが湧き上がってくるような感じた事の無い感覚。


 デルシオンさんを見た時からだ。


 彼の視線を浴びるだけでその感覚が強くなる。


 彼の声が耳に響くだけで心の奥底が沸き立つ。

 

 彼の匂いが鼻に突くだけで息が荒くなり鼓動が早くなる。


 何が起こっているんだ? 


 彼は私の肩を掴み揺さぶってくる。


 彼の体温を感じる。


 触られている肩を中心にどんどん彼の体温が私の身体の中を巡り、血液の流れが早くなるのがわかる。


 視界がぼやける、まともに何か考える事が出来無い。


 心臓の音が周りの音より大きく聴こえる。


 明らかに身体に異常をきたしている。


 何かの病気? あの紅茶? お腹に指を刺されたとき?


 分からない、分からないが今私を襲っているこの感覚がけして不快なものではなく、その逆でとても心地の良い物だと私の脳は伝達してくる。


 彼は私の肩から手を離す。


 とても寒い、彼に触れられたい、もっと強く触れられたい。


 私は彼の体温を求め、おぼつかない足で彼に近付く。


 彼は訝しげな表情を浮かべて私を呼ぶ。


「ゆ、ゆうしゃ?」


 その声を聞いた時──いつの間にか彼を押し倒していた。


「……ごめんなさい……デルシオンさん」

   

 私は彼の身体に自分の身体を密着させる。


 あったかい。芯からあたたまる。私の求めていた温もり。しかし、それと同時に物足りなさが下腹部に命令する。


 股を開き、彼の脚を自分の脚で挟み、押し付ける。


 なんとも言えない、刺激が身体を支配しようとしてくる。


 もしこの支配の波に流されてしまえばどれほど満たされるのか。考えるだけでおかしくなりそうだ。


 私は彼の胸に顔を埋める。


 安心する匂いだ、この匂いに誘われて心の言葉を発してしまう。


「デルシオンさん……頭を撫でて下さい……」


 何故こんなお願いをしたのか分からない。


 理由を考えていると私の頭にゴツゴツした大きな手が乗せられる。


 あの大きな剣をいとも容易く振り回し、私の頭なんか直ぐにでも握りつぶす事が出来るような力強い手。

  

 そんな手が頭を優しく撫でる。


 今は彼の胸に顔が隠れていて表情は見えていないと思うが、今とてもだらし無い表情をしているのだろう。こんな時間が永遠に続けばいいのに……


「風の魔精よ 心地良い風と共に眠りを運べ」


 私の意識はその声が聞こえると共に失った。






「助かった、すまない」


「アンタ、そういう趣味があるなんて……キモっ」


「違う!! 不可抗力だ!!」


 空になったポーションの瓶を片手に辛辣な言葉を吐くユリィ。

  

 彼女の魔法が無ければ今頃どうなっていたのやら。


 幾ら声をかけても反応せず、俺に身体を預けてきたアセビ。


 退けようにもとんでもない力で押さえつけられて、全く動けなかった。どんな力をしてんだこの子は。


「……? アセビからとんでもない魔力を感じるわ。もしかしたら呪いの類かも」


 ユリィはアセビに近付き額に手を当てる。


「決まりね、呪いよこれは。それもそんじょそこらの聖職者じゃ解くことの出来無い強力な呪い」


「まずいな、放っておいたらどうなる?」

  

「どうもならないけど、四天王のあいつが言った通り出産かその類の事でアイツがまた産まれるのなら早めに解除した方がいいわ」  


 誰か解除出来る知り合いはいるか?


 いた、一人だけ、


「多分アイツなら解除出来るかも」


 何年も前、一緒に旅をした奴等の一人だ。


 何処にいるのか、皆目検討もつかないがアイツならなんとか出来る筈だ。


 もし居るとしたらサウスターか? 結構遠い、大丈夫か?

 

 俺はアセビを抱きかかえ、どうやって出ようかと考えていた時、


「おい! 無事か!?」


 ギルドランク3パーティーのシロイエが冒険者達を引き連れて現れた。


「あぁ、なんとかな。それとうちのこいつが魔王軍四天王に呪いをかけられちまった。なんとか倒せたんだがな」


「魔王軍四天王だって? それは本当か? てか呪いだと? 丁度良かった! ついさっきイルレオーネ法国のギルド本部からの援軍が到着したんだ!」


 イルレオーネ法国から? 来るにしても相当時間がかかるのでは?


 あらゆる疑問が巻き起こる中、


「あら、お久しぶりですね、我が盟友」


 聞き覚えのある声、俺は声のする方を見る。


「なんですかその顔は? 私の事を忘れてしまいましたか? 薄情な御人」


 16年前、共に戦った仲間。この呪いを唯一とける神官。


 こんなにも都合が良い事があるか?


「……シャウスト? どうしてここに?」


「覚えているのならそんな顔をしないで下さいな。その子が貴方が言っていた子ですね。私に任せてください」


 あの時から少しも変わらぬ姿で俺を見つめていた。


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