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第八話「はばつ」


 私は霊界に来る魂に区分付けをした

 神

 高級霊

 中級霊

 低級霊

 悪魔

 上級悪魔


 六段階だ

 低級霊から下に行けば行くほど生まれ変わる時は苦しい生活を強いられるようになる

 逆に高級霊から上はよっぽどの使命がない限り生まれ変わる必要がない


 さて、私はそのシステムを作り終えた後再びいろんな世界に目を向けた

 世界の中には新たな生命の誕生を迎える瞬間がありその赤ん坊に私は魂を入れた

 自害や殺し合いなどで死んだ魂には私は低級霊として霊界で低い位置に当たるところに送った


 それだけではない

 私は世界にもこの仕組みを作った

 善良な人間が多い世界はエデンの園に近づけるように作り

 悪人が多い世界は地獄に近い仕組みになるように近づけた


 もっと詳しく説明すると

 善良な人が多い世界では美しい動物たちに囲まれそれらと触れ合うことが出来るが

 悪人が多い世界では蚊やゴキブリなどの害虫に悩まされる仕組みになるよう作ったのだ


 まだ世界が出来て日が浅いので何とも言えないが

 そうなる仕組みを事前に作っておいた


 さて、私は様々な世界を見渡す

 繁栄している世界

 滅ぶ世界

 様々である


 そして私は初めの世界に目を移す


「なんと……」


 そこでは父親と母親が喧嘩をしていた

 最初に作られた男女二人だ

 彼らは初めは仲が良かったのに

 些細なことで喧嘩をし始めた

 そしてついには……


 父親が家を出ることになった

 それについていく子供たちも何名かいる


 派閥が出来上がってしまったのだ


 人間とは何と身勝手なものだろう

 私ももっと人間のことをよく知っておくべきだと後悔した

 今からこの世界を消そうと思えば出来る

 しかし、魂のシステムを作った以上

 この世界を消そうとすれば私も人間と同じ身勝手な存在となってしまう


 私はじっと耐えてこの世界を見守ることにした

 この世界がいつか初めのエデンになることを夢見て

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