第三話「うちゅう」
私は星を黒い世界に貼り付けた
一
十
百
千
万
どれだけ貼り付けたか分からない
しかし、私は星を貼るのに夢中になっていた
適度に感覚を空け星を貼り付ける
時間が経つのを忘れた
星を貼るのは面白かった
自分の好きな形だし
何より初めての創作活動だからだ
「ふう」
黒い世界に無数の星たちが輝く
うん、いい、実にいい
「さて、次はどうしようか」
見栄えは良かった
黒い世界よりはだいぶましだ
だが何かが足りない
「もっといろいろ試してみよう!」
私は他の形や色を研究し続けた
三角形、四角形、五角形
青、紫、ピンクなど様々だ
最初は色や形を作るのに苦戦していたものの
次第に慣れていろんな色や形を作ることが出来た
そして丸という形を開発することが出来た
私は丸い形に色を塗り
それらを黒い世界に貼り付ける
これらは後に”わくせい”と呼ばれる
さて、私は黒い世界全体を見渡す
「あと一息だな」
とりあえず私はいろんな色を黒い世界に塗りつけた
青、紫、ピンク、緑など
それらの色を流れるように
だけど位置も考えて塗り続けた
「これだ! これが私が見たかった世界だ!!」
私は全体を見渡して喜びを覚えた
黄色に輝く星たち
そして個性をもつ惑星たち
流れるように塗られた綺麗な色たち
私は満足していた
これらは後に”うちゅう”と呼ばれるようになる




