第十三話「ぶんめい」
「そんな……」
私たちは自分たちの世界を眺めて唖然としていた
「エリナさん、すいません、僕が宗教を立ち上げたばかりに……」
「いえ、それを言うなら私も同じです」
「気にする必要はない」
創造神様の声がする
「創造神様?」
「あれは人間が愚かなだけであって君たちに責任はない」
「……」
「君たちは君たちの役目を果たして欲しい」
「……分かりました」
本当なら生まれ変わって私の世界の悲劇を止めたいところだけど
神は生まれ変わることが出来ない
その役目は高級霊たちに任せてただ見守ることしか出来ないのだ
私たちは今日も世界の平和と幸福を祈りつつその行く末を見守るのだった
人間の文明は進化していった
商業や工業
移動手段の構築など
その発展には創造神である私でも驚きが隠せなかった
だがその発展はマイナスの要素も持っている
動物を当たり前の様に食用に使ったり
人間を殺すためにより殺傷能力の高い武器を開発したり
また神聖なる子供を産むための儀式を娯楽へと変えていった
人間はなんて愚かなのだろう
だがその中にも希望はある
エリナやグリフみたいに動物を食するのに反対したり
平和を高々に主張したり
周りへ思いやりを持って行動する人々
彼らのおかげで少しづつ人類は真の幸福への道へと歩みつつある
だがそれはまだまだ先のこととなりそうだ
エリナ教とグリフ教との戦争も相変わらず続いており
終わりを見せない
彼らがいづれ自分の愚かさに気づくことを切に願う




