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VSミカちゃんリベンジマッチ!

TS賢者の166話『激突!TS賢者VS絶対防壁『アイギス』!!』の後日談となります



「·····って訳で、もう1戦」

「や」


「·····もう1戦!」

「や」


「このままだと私の主人公としてのメンツが立たないから!!お願いっ!!もー1回だけ!!」

「や」


 ある日私は、ミカちゃんにもう一回だけ戦えないか頼み込んでいた。

 そしてめちゃくちゃ断られてた。


 まぁそれもそうだ、ソファで寝転がってるミカちゃんを動かすのはほぼ不可能だからね。


 ·····でも、今回ばかりは動かさせてもらう。


「よっと!布団は奪わせて貰ったよ!!部屋の気温も下げたし····· これでも寝れるかな!!」


「·····さむい、何かかけて」

「餡掛けと生卵、どっち掛けて欲しい?」


「··········わかった、さっさとおわらせる」



 私は晩御飯にしようと思ってた八宝菜の餡が入った鍋と卵を持って話しかけた。

 するとすんごい嫌そうな顔をしながらミカちゃんが起き上がった。


 ·····作戦通り。



「·····こんどは、ほんきでいくから」

「もちろん!今回は私もマジでやるからね」


「わたし勝ったら、専用のコタツつくって?中でトイレできる機能付きで」


「はいはい····· いやトイレくらい普通に行ってよ」


 どうやら早く寝るのを再開したいのと、新たな寝具を所望したくて渋々やる気を出したらしい。


 ·····まぁ、今回に関しては負けると思うけどね。



 ミカちゃんが。



◇



 という訳で、私とミカちゃんはディメンションルームの庭へ出てきていた。


 周囲には強力な結界を張ってあって、前よりも激しい戦いになっても大丈夫なようにしてある。


「·····ん、じゅんびおっけ、いつやる?」


「んふふ····· いつでもどうぞ!!」


 私は『神拳:キノコの拳』を装着すると、必殺のファイティングポーズを取った。



「··········んぅ?」


「ん?どうしたの?」


「·····なにそれ」

「何って、キノコ神拳奥義『ヌメリイグチの構え』だけど」


 私は頭からローションを被ると、足をガニ股にして両腕をペコペコと上下に動かしてミカちゃんの攻撃を待ち構えていた。


「·····『アイギス』」


 ズッドゴォォォオオオオオオンッ!!!


\ぐべらっ!/

 ぶちっ☆


 そしてミカちゃんが結界を上から叩きつけ、私はローションのヌメり効果も無く一瞬でぺっちゃんこにされてしまったのだった。


「わたしのかち、·····なにしたかっ」


 と、言った所でミカちゃんの動きが止まった。

 地面に、変なポーズの人型の穴が空いてたからだ。


「·····つぶれて、ない?」


「あっぶなー!!死ぬところだった!!」

\ズボッ!!/


 そしてその中から、土まみれになった私が無傷で出てきた。

 前回なら、もっと簡易的な結界弾でさえ肉は潰れ骨は折れる重傷を負っていたはずなのにだ。


「·····ん」


 きゅおぁぁぁあっ

 ドッガァァァアアアアアアァァァアアアンッ!!


「アバーッ!」


 こんどは上からではなく、結界面に叩きつけられて更に挟み込んでブチッと潰された。


﹁

ち

ょ

っ

と

│

!

薄

っ

ぺ

ら

く

な

っ

ち

ゃ

っ

た

じ

ゃ

ん

!

﹂


「·····?????」


 が、私は反対側が透けるくらいまで圧縮して潰されたにもかかわらず、結界の隙間からぬるっと出てくるとペラペラしながらミカちゃんへ文句を言った。


 ちなみに途中で耐えきれなくなってペラっと後ろに倒れてるけど気にしない。


 まるでカートゥーン作品のキャラのような姿に、ミカちゃんも首をものすごく傾げていた。


「んー····· 圧縮」


 がっ

 ガギュンッ!!


「おぼぁばっ!!」


 が、ミカちゃんの攻撃は止まらず今度は結界に閉じ込めるとものすごいパワーで圧縮してきた。

 マジで殺しに来てるなこりゃ。



「██████!!」


「·····んぅ」


「█████████!!!!」


 私は長文で文句を言ってるものの、圧縮されすぎて文字がつぶれて見えなくなっていた。

 仕方ないから息を自分で吹き込んで·····


 \ボンッ☆/


「ふぅ、まったくもー!!私の事変なおもちゃだと思ってない!?」

「·····ふしぎ、これは、どう?」


 スパッ!!


「るれ?あるれれれ」


 私は縦に真っ二つにされた。

 それを無理やりくっつけると、ついに反撃を開始した。


「じゃあそろ

      そろ反撃するよ!」


「·····キモ、ズレてる」


「そう言われると結構

          傷付くんだけどなぁ!!」


 ちょっとズレてくっついてたみたいだ。


「ンン〜〜·····」


\ずごすっ/


「よし」


 顎に手を置いて頭をゴンッと叩くと無事に元通りになった。

 通りで景色がズレてると思ったよ。


「という訳で、反撃だ····· よっ!!」


 タッ!!


「ん、いくらのーだめでも、わたしには効かない、わたしのアイギスは·····」


「んふふ·····!!キノコ神拳奥義『見様見真似!ビオラ先生のゲンコツ』!!」


 ぱりぱりぱりぱりっ☆


「んぅっ!?!?」


 私の拳がミカちゃんの結界に突き刺さると、なんとあれだけ苦戦してたはずの強固な結界がさくさくパリパリっと割れてしまった。


 それもそのはず、私はあの戦いの後に校長先生のゲンコツが通っていた事から気がついたミカちゃんの最大の弱点を使ったからだ。



 それは『ギャグ展開』だ。



 特に私の『キノコ神拳』は自身のリズムに相手を乗せるどころか強制的に押し付ける事で世界の法則(テクスチャ)をもねじ曲げ、第四の壁を超えてしまうことさえ可能なバケモノスキルだ。

 いわば、校長先生のゲンコツの更に上位互換、それにミカちゃんの結界が耐えられるはずも無い。


 ·····が、弱点もある。

 キノコ神拳はノリと勢いのリズムが上手く乗らないと発動ができない。

 前回はミカちゃんのペースに乗せられてたせいでそもそも使えなかったけれど、今回は最初から私のペースに乗せて貰ったから、問題なく発動できてる。



 つまり、最初からミカちゃんは手札の切り方を間違えてしまい、キノコ神拳の発動要件を満たしてしまっていたのだ。


 更にキノコ神拳のノリが最高潮になると、特に究極奥義を皆伝した師範代になると無敵化する。

 ·····いや、普通にダメージは受けるんだけど、まるでカートゥーン作品のように無意味化してしまうのだ。



 どんな力で潰そうとペラペラになるだけ、真っ二つにしても自分でくっつけてしまう、爆破しても燃やしても黒焦げになるだけ。

 それが、キノコ神拳の無敵の防御力だ。


 ギャグのノリを相手に押し付けるこの能力こそが、最強の矛と盾『キノコ神拳』の本質なのだ。


「オラァッ!!」

 さくさくぱりぱりっ☆


「んうぅぅぅううぅぅぅううっ·····!!!」


「ドラァッ!!」

 スカッ☆


「おっと全部割れたかな?さぁて、ミカちゃん?安全地帯を失った気持ちはどう?」


「·····ん、んっ!ぜったいまけない!!神器『絶対防壁(Αιγίς)』!!!」


 キュォォォォオオオオンッ!!!


「これが、最終防壁····· 本物の神器『Αιγίς』か!!」

「·····ん、これ出したくなかった、つかれるし、さいしゅー手段だから」


 ミカちゃんがついに本気中の本気を出し、青白く煌めく神の盾『アイギス』を出現させた。

 ありとあらゆるものを、概念でさえ拒絶してしまう絶対無敵の盾が私とミカちゃんを拒絶し、隔てていた。


 それを展開してるミカちゃんは·····


「·····『CLOS×S O(クローバー)ver Drive』起動」


「うっ、くぅっ·····!!す、すごい魔力量·····!!」


 ミカちゃんの背中からは物凄い魔力が溢れ出て3対6枚の翼を放出し、頭上には可視化するほどの魔力が渦巻いていた。


 それは正に、天使と呼ぶべき姿だった。


「·····まさか、噂に聞いてたけど、それが」

「ん····· 第2種魔導永久機関『CLOS×S O(クローバー)ver Drive』、むげんに魔力はつくれる、よ?」


 ミカちゃんは天使の中でも超特殊な個体、第2種魔導永久機関を搭載された実験用の個体で、入れた魔力を無限に増加させられる未知の魔導機関を搭載した事で、自然と『アイギス』が出現した、ミカエルタイプの天使らしい。


 ·····第2種魔導永久機関は、単独での永久発魔力は不可能なものの、入れた魔力を無限大に増幅可能という特性を持つ永久機関だ。


 それが、私の目の前で最高出力で稼働している。


「·····私の、総魔力量を上回ってる」


 この一瞬で生み出した魔力量は、私が貯蓄してる1000兆という魔力を遥かに上回っていて、私の目では測定不可能な無限大の魔力が発生している。


 それと同時に、その魔力を全て消費している。



 それが、本物の『アイギス』だ。





 ·····まぁ、関係ないんだけどね。



「キノコ神拳究極奥義『お前もキノコ派にならないか?』」


「·····なに、する気?」


 私はミカちゃんのアイギスの前へと立つと、手に持っていたソレを差し出した。


「んふふ、·····これは争うんじゃなくて、分け合うものだったんだね、たけのこ派に」


\すぅっ·····/


 私の手はミカちゃんが展開する神器『絶対防壁(Αιγίς)』を何も無かったかのように通過すると、ミカちゃんの色白で小さな手へとそれを手渡した。


「·····ん、きのこ〇山·····?」

「1つどうぞ、これでミカちゃんもキノコ派だよ」


 カリッ

  ぽりっぽりっ·····


「·····ん」


 渡したのは、キノコ型のチョコ菓子だ。


 ミカちゃんがそれを1つ食べた途端に、戦意喪失したのか渦巻いていた莫大な魔力が落ち着き、神器『絶対防壁(Αιγίς)』も消え、戦闘モードから普段のやる気の無いミカちゃんへと戻った。



「んふふ、じゃあ私の勝ちって事でいい?」


「·····ん、『絶対防壁(Αιγίς)』とっぱされたら、まけ認めなきゃ」


「っっっしゃあ!!勝ったぞぁぁぁぁあああっ!!!いよっしゃぁぁぁあああああっ!!!」



 という訳で、私のミカちゃんとのリベンジマッチは私の勝利で幕を閉じたのだった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「よしよし、この調子でキノコ派を増やしてタケノコに下克上してやるわ、んふふふふふふ·····」


名前:ミカエル

ひと言コメント

「·····わたし、かたいお菓子きらい、噛むのつかれるからどっちもきらい」

\ヱ゛!?!!?!!?!!!?!/

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