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第3話

 広報に載せたかいあって子供達が集まってきた。施設に何人かは住んでくれるらしい。


「皆の名前頑張って覚えなきゃ!」


「頑張りましょう!」


 レオも一緒に頑張ってくれるらしい。

「新しい子はメアリー、ナナ、あと、ルーシーと、あなたは?お名前なんて言うの?」


 何も言わなかった少女に問う。彼女は少しうつむいてから口を開いた。

「ない。」


「へ?」


「なまえ、ない。」


「ないのね?うーん、じゃあ、綺麗な赤毛をしているからスカーレットにしましょう!」


「すかーれっと?」


「うん!ぴったりだと思うの!どうかしら!」


「ありがとう、すかーれっとうれしい!」


「うん。」


 よしよしと頭をなでる。彼女は嬉しそうに微笑んだ。その笑顔をみてセレーナも嬉しくなった。


「セレーナ様の広報活動のおかげで何人かは救われましたね。」


「そんなことはないわよ。さて、今日は畑を作らないと!」


「畑ですか?」


「ある程度は援助して貰えるけど、自給自足していかないと!」


「なるほど、」


「後はパトロンを探すのもありね。」


「ぱとろん?」


「支援者のことです。」


「へー。覚えておきます。」


 セレーナの畑作りを見ていたメアリーとルーシー、カインも畑シゴトを手伝ってくれた。おかげで予定より早く畑を作れた。


「よしっ!後は芽が出るまで水をあげながら待つだけね。」


 ☆☆☆☆


 一方、レオは炊き出しの準備をしていた。もちろん、使用人達も手伝う。


「レオ、畑ができたから様子を見に来ましたわ!」



「畑、もう出来たんですか?」


「皆が手伝ってくれたのよ!」


 セレーナは笑顔で手伝うわと言う。


「シチューを作ってるんです。」



「私に出来る事ってあるかしら?」

 この野菜を切ってくださいと、レオに言われて切ってみる事に。


 使用人達はヒヤヒヤしていた。なんせ、レオもセレーナも包丁を持つのは初めてだからだ。だからレオは野菜を洗う係だった。


「っ!」


 包丁で人参を切る。上手く切れなくてへんな形になった。もう一度挑戦する。しかし、


「いたっ!」


「大丈夫ですか?!」


 その場の全員が氷ついた。、

「ええ、これぐらい平気です。」

 レオも心配してくれているらしい。

「大丈夫ですか?」


 そう言って手をひょいと掴むと切れた傷口を舐める。


「?!」


「舐めてれば治りますよね?」


「お、お嬢様になんてことを!」

 使用人達は青ざめた。

「み、皆落ち着きましょう!舐めてれば治るものです!」


「いえ、手当しましょう。」


 そう言われて手に包帯をグルグル巻にされた。


「おおげさね。」


 その後無事にシチューはできたのでした。


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