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第35話 魔法学園⑪

今日は(いつもだけど)内容めっちゃ少ないです、明日沢山書くので気長にお待ちださい

リリスはコップを見たまま、小さく息を吐く


「妖気が漏れてる」


葵がわずかに視線を上げる


「……妖気?」


「無意識に反応してるのよ」


リリスは水面を見る


「感情に引っ張られて、勝手に言霊になって動いてる」


葵は黙る


「普通なら制御できないわ、こんなの」


リリスがちらっと葵を見る


「そこまで出るってことは、その子、大切な相手だったとか?」


葵は少しだけ間を置く


「……いえ」


視線を落としたまま続ける


「ただの知り合いというか、友達というか」


リリスが少しだけ眉を上げる


「恋愛的なのは?それとも親族?」


葵はすぐに首を振る


「いや、そんなんじゃないですよ。全く」


リリスは数秒だけ葵を見る


それから小さく笑う


「ふうん」


リリスはコップに触れたまま、わずかに笑う


「そのわりには随分必死だったけど」


葵は少しだけ眉を寄せる


「……少しずれてたら死にそうだったので」


「それだけ?」


「それだけです」


間を置かず返る


リリスがまた小さく笑う


「まあいいわ」


その瞬間、机の上のスプーンが小さく音を立てる


勝手に転がる


葵は気づいていない


リリスだけが視線を向ける


「……ほんと、厄介ね」


ぼそっと言う



「あの、相談なんですけど」


葵が少しだけ視線を上げる


「いいですか」


リリスはコップを置く


「いいわよ」


少しの間


葵が口を開く


「もっと、人のために使えるような言——」


「ないわよ、そんなの」


被せるようにリリスが言う


葵が止まる


「……え?」


リリスはそのまま続ける


「言霊はそういうものじゃない」


「人助けのためにある力じゃないのよ」


葵は少し黙る


「……でも、さっき出血を」


「それは別」


即座に返る


リリスが視線を向ける


「私がやってるのは抑えてるだけ」


「治してるわけじゃない」


静かな声のまま続ける


「勘違いしないことね」


「そう、ですか」

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