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せっかく転生したのに日本でスキルが通販スキルなのはさすがにひどくないですか?  作者: 色蓮
1章

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第34話 謝罪

 久しぶりにこの状況に驚く人がきて少し新鮮である。

アヤネも驚いてはいたが、向こうの世界では一般的なものばかりなので、そこまで驚いていなかった。



「ナニココ??」

カタコトのような話し方になってしまったメイ。

「ええっと俺のスキル?能力で向こうの品物を呼び出せるんですよ」



「ふぇええ!?あんなに苦労する召喚魔法を使えるって事ですか!?」

「召喚魔法って訳じゃないんですけどね、人は呼べませんし」

まぁ生き物は実は呼べるのだが呼ぶ気はない。

いや、今更かもしれないけど向こうの世界の虫とかこっちに来て進化したら怖いし。



という訳で能力のあらましを説明した。

「関心するより前にあなたは言うことがあるでしょうが」

興味津々と言った具合に、向こうの世界の品々を見ていたメイをエルナが叱った。



「はっ…すみません…こういう性分でして…まず改めて召喚してしまった事を謝罪します、そして私の力ではあなたを元の世界に戻す事は不可能です…本当に申し訳ございません」



「まぁそれは予想してました。もしかしたらという気持ちも無くはなかったですが…。謝罪についても受け入れます」

正式な謝罪を受け入れた。

正直結果だけ見れば金も稼げて自分スキルを有効活用出来て、案外悪くないなとすら思っている。



実は稼ぐだけならこっちの品物をあっちで売買するだけで、数千円が数百万に化けるのでこの調子で稼げば数ヶ月で億もそれ以上も夢ではない。

それを踏まえれば非常にコスパの良い稼ぎ先を提供して貰ったことになる。



「正直そこまでひどい目にあったとは思ってないんですよね。まぁ妹を巻き込もうとしたことに関しては、怒りは覚えてますが」

「はい…」

「まぁ状況を考えれば仕方なかったと思う事にしますよ、ただ、責任はとってもらいますからね」



「とりあえず干からびられても困るのでお風呂にどうぞ」

「えっお風呂!?えっ!?」

実は来た時にはすでに溜めていたのですぐに入る事が出来る。



風呂場に案内して

「後の使い方はエルナさんに聞いてください。必死で俺の事を助ける為に向かってきてくれたことには素直に感謝してますよ」

とだけ言伝して後はエルナに任せた。



少ししてエルナが戻ってきた。

「大分限界だったみたいね、少し干からび始めてたし」

「涙も流して水分使ってましたしね」

「違いないわね」



実際こんな状況にした元凶に対しての怒りとか、そういうのはあんまり感じていなかった。

少し楽しんでしまっている自分がいたからだ。



「それでどうするの?」

「これで魔法陣の事がわかるので、それを向こうの世界でアヤネに使ってもらえれば帰れますけど」

「そっか…」



「なんでそんな悲しそうな顔するんです?一緒に来るんですよね?」

「えっ?」

「こんな危ない世界に恩人を置いておける訳ないじゃないですか」

「ハヤトォおおおおっありがとう!!」

といって抱きつかれる。



やめてやめて当たってるから!

すっごい当たってるから!

最近は露出の低い服を来てるし、こういうスキンシップはなかったから平気だったけど接触は全然慣れてないから!

童貞舐めんな!



「ちょっ離れて…」

「ああ、ごめんごめん、つい」

そういってエルナが離れる。



「まぁどちらにしてもメイさんに聞いてからですけどね」

「そうね、正直どう改良したら召喚出来るようになるのか興味あるわ」



「でも帰る事になったらいいの?こっちの事は?」

エルナが聞いてきているのは四英雄の事だろう…。



「ああ、別に直接潰さなくても勝手に自壊するように仕向けてますから」

「そう、全然教えてくれないけど一体どうしたらあいつらがそんな事になるのよ」

詳しい事はエルナには伝えていない。



ただ、実際は些細な事で国が滅ぶ事は歴史が証明している。

特に独裁国家にはよくあることだ。



「サウスローズで取引した物覚えてます?」

「トイレと塩でしょ?」

「いえ、他にも取引しましたよ…」

「えっそれ以外に何かあったかしら?」



「技術書も渡しましたよね?」

「ああ、渡したわね…あれで?」

「ええ、あの不完全な技術書です」

そうあの時商人に渡した技術書は、あらゆる点で未完成の技術書を渡してある。



つまりあれだけでは、トイレは作れない。

「もしあの技術書だけで作れない事がわかったらどうします?」

「そりゃ…色々考えるでしょう。完成品もあるのだから」

「完成品は、すでに国王に納品してしまっているでしょうから手元には無いでしょう」



あの感じは見本として欲しがったのではなく、恐らく国王へ納品する為に俺達から買い上げた。

あの国の御用商人は、国王の望む品を納品出来なければ御用商人としての立場を失う。



商人同士で競争させられている。

それがあの国の実態。

あのトイレは、商人としての価値を証明するには決定的だろう。

盤石になるといっても良い。



納品しないという選択はない。

となると手元にトイレはない。

でも技術書だけでは作れない…そしてもう一つの仕込みが発動する訳だ。



「まさかあの技術書に書いたあれ?」

「書いてから消してさも無かったことにした、イーステッド王国の紋章がありましたよね」

「書いたのに消してっていわれて塗りつぶしたけど、あれのことよね?」

「目ざとい商人ならすぐに気付きますよ。数カ所にやりましたからね」



残念ながら羊皮紙は、塗りつぶしたとしても裏に残ったりと痕跡が残る。

目ざとい商人なら出処に気付く。

そして勝手に邪推し企む。



なぜ俺達がお金を全部貰わなかったのか…あらゆる行動が疑いに変わる。

疑心暗鬼は、最終的に一番上の帝王…いや四英雄に届く。

「それでどうなるの?」



「サウスローズの四英雄様が俺の思った通りの人物ならやらかすと思いますよ」

2ヶ月後の使者の交流会の時にやらかすと思っている。

まぁ何もなければそれだけ…疑念を植えただけでも充分。



また時を置いて他の国に仕込むだけ。

仕込んだ種が開花するまで続けるだけである。

民に犠牲が出る方法ならもっと速攻性が高くて楽な方法もあるのだが…そうはいかないのが厄介である。



「まぁ仕込みが上手くいった時に説明しますよ。どうせすぐにどうにかなるもんでもないですから」

「でも帰るのでしょう?」

「ちゃんとこっちの問題を片付けてからですよ、やりかけは嫌いなんです」



前世を途中で退場した俺としてはやりかけはしたくなかった。

それにアヤネが命を賭して守った世界をこんな状態のまま放置する気はさらさらなかった。



「それに、こっちの品で商売したほうがお金稼げるんで」

こちらの世界にも大きな利点を見い出した今、帰ってそれでさよならにはする気はなかった。



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