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プロローグ

カラン、カランコロン、カラン。

仕事を片付けようと思って入ったファミレス。氷の音にふと手を止めた。

隣のテーブルで小さな男の子がコップの中の氷をストローゆらして遊んでいる。やめなさい、と若い母親が叱る。

コップの中の氷をゆらすのが坂井さんの癖だった。あたしが大事な話をしていてもストローで氷をいじるのをやめなかった彼にあたしは何度となく怒った。

あのときは不快だった氷の音が今では心地よく感じた。氷の音がするたび、彼との思い出が1つずつ蘇ってくるような不思議な感覚。



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