あの子のおうちで~
すっごくおそくなりました。
すみません。
(キィィーバタン!!)
校長室を後にして部屋に戻っていると
「おーい、シリウス」
スタスタと走ってくる人影が見える。
「どうしたんだ?ジェラルド」
「ああ、お前の机になんか手紙が置いてあったぞ、先生が『届けてやりなさい』って俺に押し付けてきやがった」
面倒だったと思われるジェラルドは毒ずきながら手紙を渡してきた。
「そうか、ありがとう」
手紙は封筒に入れられており中の文章は見えなくなっている。普通は折り目など付かないはずだが何故か手紙に織り目が付いていた。
手紙の差出人は大体わかった。
(ハイツか…)
「中見てないか?」
「見てないに決まってるだろう。」
ジェラルドはそっけなく答えた。
「その痕、多分紙飛行機じゃないか?」
「そうだよ俺の友達だけどまたおかしな奴でな…」
かなたは苦笑した。
友達って、
まあ、一応師匠の様な人だが言うなと言われているから仕方ないな。
「え、俺のほかにもお前友達がいるのか?」
「お前のほかに、俺に友達がいないとでも思ってんのか?」
実際問題そうなんだが…
「いや、予想を裏切る結果で・・・」
「シばき殺そうか?」
「いや嘘だよ。スマンって」
その後ジェラルドにありがとうと言ってわかれた。
「ただいま」
「(コクン)」
この前は『お帰り』と言ってくれたスイラだったが恥ずかしいからかあれからはうなずくだけになっていた。
急いで自分のベットに行き封筒を開封した。
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シリウスヘ
この前の襲撃大丈夫だったか?
お前に言うの忘れていた
実は…私にはもう一人弟子がいたのだ。だ~~~~~~~~~~はっは!!!
と言う事でお前が会いに行け。
そいつはリサル・ジブリール、tm Ⅹ EAだ、ぬかるなよ。
byハイツ
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最初の方の文は・・・まあ、どうでもいいや。
ハイツには、俺の他にまだいたようだ、文面にもその名前がある。大事なのはこの次だ、”tm Ⅹ EA”だ。これは作戦を始める前に教えられた暗号だ。”tm”この部分は日時だ。これは今週の日曜日と月曜の間、つまり夜中の十二時と読む。
”Ⅹ”だがこれは今の標的、護衛人の事を指す。つまりスイラのことだ。
”EA”これは普通に読んでもらって構わない・・・家だ。
つまり、訳すと今週日曜日の正午スイラの家で、となる。
しかし一つ問題があった。
「スイラの家ってどこだ?」
これは…ガチである。
ウキウキが止められない。
スイラは急いでどこか座れる場所を探した外を歩いていたのでベンチが目に入った。
スイラはベンチに浅く座りウキウキの種を今開けようとしていた。
その種は、母からの手紙であった。
年に数回しか来ない手紙はスイラのひそやかな楽しみだった。
手紙は、几帳面に薄く絵が書いてあるふうとうに入れられ母の手紙だと再認識してしまう。
手紙には、この頃あった出来事やした事が綺麗な字で書かれている。
「…があったの。とっても楽しかったわ。
今度の日曜日帰ってきなさい、久しぶりにあなたと会いたいわ。それと聞いたわよルームメイトが出来たんだってね。一緒に来てほしいの。どんなルームメートが気になって仕方ないわ。ちゃんと呼ぶのよ。相手が無理って言うなら仕方ないけど…ちゃんと声をかけるのよ。次の日は休日だから丁度いいんじゃない?」
これで敬具とおさめられていた。スイラには母がどこで情報を聞いたか知らないけど何故?と思った。
多分彼は私のうちなんかに興味は無く断ってくれると思っていた。とくに興味もなさそうな彼だ、きっと断ってくれるはず。夜聞いてみようかな。
「わかった行こう。」
とすんなり言われ取り返しのつかない事になった。
これからどうしよう、と考えていると
「じゃあおやすみ。」
と彼はそそくさと寝てしまった。
俺はいつも彼女が寝た頃に帰る。彼女も異性とはあまり寝たくないだろうし俺もそわそわして寝れないから時間をずらしている。
かちゃ
キィイイとなる扉をいつものように静かに開けようとしていると隙間から光が見えた。
その光でまた扉を閉めようとした時隙間に細く白い手が扉を止めていた。臆病でもAクラスか。
「は、話があるの。」
「あ、あの!今度のニチヨウ!!私の家に・・・来てくれない・・かな?おっ、お母さんがクラスメイトと合わせてって。」
日曜と言えば丁度落ち合う事になっていた日か・・・。
「わかった、行こう。」
「うん、・・・え?来るの?」
「ああ」
「・・・」
「じゃあ、おやすみ。」
「うん…」
彼女も俺と同じ時間にはねたくないだろうし先に寝ることにした。
~日曜日~~~
ガサガサガサ
青く茂った草むらは、虫たちのすみかだ、その中を歩くにつれ何らかの虫が飛び跳ねる。
今日は日曜日だ。当然、スイラの家に向かっている。
今、彼女のあとを後ろから付行って言っている。ばれないようにするためかとても森の深い所に彼女の家はあるようだ。
「もうすぐ」の声を聞いてから一体、何分たっただろうか?軽く三十分は立ったんじゃないか。
「あった、あそこだよ!!」
”あった”という言葉に少々頭を抱えたが、見つかったから目をつむろう。
彼女がいつもの口調と違うのは興奮しているからだろうか?
森の中にポツンとある家、不思議なオーラをまとっている。小さな殺気と柔らかな風が合わさったような・・・
”カランカラン”
「ただいま」
その言葉で、カナタは我に戻った。考えているうちに玄関まで着いてしまっていたようだ。
スイラが開けた扉の中には女性とその前に守りたっている同年代と思われる少年だった。
「かあさん、リサルただいま」
その声を聞いた少年は殺気を戻していた。
「あら、早かったわね。もう少しかかると思ったわ。」
「かあさん!ここは私の家だよ!このくらい朝飯前だよ!」
”ついた”じゃなく”あった”と言ったのはどうなるんだろう?
「スイラ、お前運が良かっただけじゃねえのか?」
少年が、からかうようにスイラの頭をポンポンと叩いた。
「ち、違うもんそうなんじゃないもん!」
動揺・・・やはりか・・・
「スイラ、そちらは?」
スイラのお母さんは俺の方を見ながら言った。
「シリウス・ナーゼルです。」
彼女は、ポンと手を叩いた。
「あなたがクラスメイトのシリウスくんね、手紙でスイラから聞いてるわ。私は、フィネル・ルーサーよ、よろしくね。」
「俺は、この家に厄介になっているリサル・ジブリールだ。よろしく。」
「さあ、話は中でしましょう。二人とも入って入って。」
フィネルさんから声をかけられ部屋の中に入った、食事は用意されていたらしくテーブルの上にもう用意してあった。それを四人で囲み話をした。泊っていきなさいと言われリサルと一緒の部屋で寝なさいと言われた。
まあ、こっちにとっては都合がよかった。
「・・・」
「・・・」
ただ・・・気まずい・・・
まあ、しゃべりにくいだけかもしれないから。
「あの、」
「ウィッス・・・」
「ハイツさんの事で・・・」
「ウィッス・・・」
「話せって言われてんだけど・・・」
「明日の天気は、晴れだといいですね~」
何なんだろう、この不快感
カナタは、この顔面に一発入れたい衝動に駆られていた。
ハイツに、言われてきたはいいが、何をせればいいかわからない。
「そうですね、ついでにあなたの頭も晴れればいいですね。いい反射鏡になるように。」
あはは、衝動と言うものは抑えきれない。
遠回りに「禿げろくそやろう」と言っているようなものだ。
少し眉をひそめいい返してきた。
「あなたの頭の上だけ雨が降るような気がします。」
相手は天気での攻撃・・・
しかし俺は華麗にかわし、再度攻撃
「大丈夫ですよ。明日の朝、この床に髪が散乱してると思うんで、それを編んで雨をしのぎますよ。あなたは朝から輝きますよ。」
嘲笑
目が少し鋭くなってきた・・・もう少しだ
「あなたは、馬鹿ですか?」
「私が?、うけますね、私が、馬鹿だとしたら、あなたは大がつきますね。」
ついに顔がゆがみ始めた。
最初はごくごく小さかったが、今じゃ人を打殺せるくらいの殺気になっていた。
「ちょっと近くに川があるのでついてきてもらえますか?」
「いや、厠ですか?一人で行ってくださいあなたの汚物なんて見たくありませんから。」
顔面に、右フック!!
KO・・・
プツリ
静かに血管が切れる音が聞こえた。
「オイちょっとツラかせっていってんだよ。俺が今からあんたをぶん殴るからやられに来いって言ってんだよ。」
声は、小さいが殺気は強くなる一方である。
さすがに、スイラに迷惑かけるのだけは避けたい。
「そうですかいいでしょう。」
「ふんっ、そうしてるのも今のうちだ。」
まさしく悪一色といった言葉を吐いた彼はスタスタと玄関から出ていった。
食事中に、場所は教えてもらっているため、行き方はわかっている。玄関を出て右だと聞いた。
カナタも、静かに部屋を後にした。
ラウンド2の始まりだw
こっからは本当の殴り合い。
目を開けると、朝日とともに鳥さえずりが聞こえてくる。
コトコトとお母さんのご飯を作っている音が聞こえる。
ああ”なんていい朝”などとスイラがドアを開けると朝は絶対に見ない光景が広がっていた。
「ど、どうしたの?」
机は、四角い長方形になっており両サイドに二人ずつ座れる様になってる。
問題はそこじゃない。
両サイド一人ずつ座っているのだが一人は、朝だと言うようにお茶を何事もなくすすっている。
もう一人は体全身ぼろぼろになっており息をするのもきつそうな体だった。
最初に言葉を発したのは何事もなくお茶をすすっているシリウスだった。
「いや、昨日寝ていたらこいつの寝相が悪くって壁やドアにいろんな所に体打ちつけてこんなありさまになったみたいだ。」
すると虫の息のリサルがかすれた声で少ししゃべった
「テメェのせいだよこのクソやr」
そこまでいいかけたリサルがシリウスに一撃をくらわされ完全に撃沈した。
「少し眠たそうだったから寝せてあげた。」
「・・・」
目をそらすことしかできないスイラだった。
それから、淡々と時間は過ぎっていった。ウザさや力量は関係なくリサルは信頼できると思った。これが一番の収穫だろう。
まあまあ強かったし。
「じゃあ、今回はありがとうございます。」
「じゃあねお母さん。」
「道中、気をつけなさいよ。」
「じゃあな、スイラ、悪魔。」
「じゃあな、ボロボロなくそガキ」
「二人ともそんな言い方しないでよ。」
こうして俺とリサルの間に仲裁でスイラが入る格好になった。
ゆっくりと日が沈んでゆく太陽の中、森をやっと抜け出した二人は整備されてるかされてないかわからない道をたどりやっと学園まで帰ってきた。
帰っている途中カナタはこんな普通のひと時がこのまま続けと心の中で思っていた。
この平穏は、すぐ終わると目に見えているから思っているためかもしれないが。
頭の中で、”危惧”の一言がちらついていた。
二人が、部屋に到着した時はもう日がすっかり落ちていた。
「スイラ」
「な、何?」
今回の一件で、少し打ち明けたのか動揺はあまり見られなかった。
「今日から、俺はスイラの近くにいる。そしてスイラも俺から離れないでくれ。」
カナタは、真剣そのものだった。
しかし、反対にスイラは赤面していた。
「え…え?ど、どういう事?」
「言葉の通りだ。」
スイラの頭から湯気のようなものが見えた気がした
(バタン)
が、答え聞く前に扉を開けて外に出てしまった。
告白に聴こえた事はつゆほども知らないカナタは現状を把握できないまであった。
月曜日の夜の事だった。




