ケルベロスもどきとの戦いと勝利の油断
「グアアアアアアアッッッ」
神殿を振るわせるほどの悲鳴が上がった。
血の代わりに黒い霧のようなものを吹き上がり、ケルベロスもどきの向かって右の頭が吹き飛ぶ。
赤く光る二対の魔性の瞳が、怒りで激しく燃え上がる。
「ウォオオオオオオオオ!!!」
「グウォォォォォォォォ!!!」
残された二つの頭が吠えた。ランチャーを軽く下ろしたグロウに向かって、太い前足を振り下ろしてくる。
グロウはそれを、前転しながらケルベロスもどきの腹の下に潜り込む形でよけると、義手の手首にある留め金を外した。
手首から先がぽっきり折れるように曲がると、その下からまろやかな銀色の筒状の者が現れる。
二十ミリ口径の対物ライフルである。
「アレク特製義手の威力を味わいやがれ!」
二十ミリ口径と言えばかつての大戦では対戦車に使われる程の威力があり、今でも戦闘機に積まれるサイズのものだ。威力としてはジェイに渡した自動小銃を遥かにしのぐ。
それを黒い獣の腹にたたき込みながら、グロウは二人とは逆の左手に向かって駆けた。
その背を、ケルベロスもどきが追う。
かつては対戦車砲だったと言っても、この相手は戦車より巨大な化け物である。大きなダメージにはなっていない。しかし陽動としては十分なようだった。ケルベロスもどきの怒りの矛先は、頭を一つ潰した上に、腹に銃弾をぶち込んできたグロウに完全に集中している。
「今のうちに通路に向かって走れ!」
その様子を横目に見ながら、ジェイが鋭く叫んだ。ラヴェンダーは頷きながら、神殿の隅に向かって走った。
神殿の作りは非常にシンプルで、中央が大きな広間になっており、最奥の祭壇以外はなにもない。その広間の両側は太い柱が一定間隔で立てられていて、その柱と神殿の壁の間が通路のようになっている。ジェイが示し、ラヴェンダーが目指すのは、その”通路”だ。
ケルベロスもどきは非常に強大だが、その分、小回りがきかない。柱の間隔は狭く、ケルベロスもどきの腕が一本やっと入るかは入らないかである。通路に逃げ込めさえすれば、相手の攻撃は単調なものになる。
グロウも同じ考えなのだろう。対物ライフルをお見舞いしながら、二人とは逆側の通路に駆け込んでいた。
「グァウ!」
二つの頭にらんらんと輝く瞳を怒りに目を血走らせながら、ケルベロスもどきが太い腕をグロウに向かって振り下ろす。それを柱を盾にしながらよけつつ、グロウはランチャーにロケットを装着する。
幸か不幸か的はでかい。狙いの精度は必要ない。
ならばとことん派手に攪乱しながら、ひたすらぶち込んでやるだけの、グロウにとっては簡単なお仕事である。
外した手首を戻し、代わりに手にするのはワイヤーガンだ。
「鬼さんこちらってなあ!」
からかうように言いながら、不敬にも祭壇の上にある双顔の神像に向かってワイヤーガンを打ち込むと、グロウは神殿の広場に躍り出た。そして空中から、無防備ともいえる獣の下半身目掛けて第二弾を打ち込む。
移動しながら経験則で瞬時に軌道を計算し、打ち出されたその弾は、狙いから少し外れたものの右後ろ足に着弾し、炸裂した。
ケルベロスが再び咆哮を上げる。後ろ足を一本失って、がくっと姿勢を崩す。
けれど頭と違い、手足の再生は可能なようだった。ちぎれた脚の付け根がぼこぼこと泡立つようにふくれ、脚のような者が生えてくる。
「うわ、キモ……」
それに、思わず呟いてしまったのは、通路をひた走るラヴェンダーだった。
「そうはさせない、ってな」
一方、発射の反動で大きく後ろに飛ばされたグロウは、祭壇の後ろの壁に着地するように両足をつくと、ぐっと脚に力を込めた。そして今度は前に向かって飛ぶ。
「あいつ、正気か!?」
それを向側で見ていたジェイが声を上げた。
自動小銃で攻撃していた手を止め、その動きを追う。
どう見てもその軌道がケルベロスの上に乗るものだと判断すると、すぐにラヴェンダーとは逆の向きに向かって走り出し、そして広間の砲に飛び出した。
「こっちだ犬っころ!」
空中で逃げ場のないグロウが狙われないよう、あえてすぐに視認できる位置から、ケルベロスの真ん中の頭に向かって自動小銃を放つ。
ケルベロスもどきの大きさからすれば、その自動小銃でもさしたダメージにはならない。だが、小蝿が人に煩わしさを感じさせるように、注意を引くには十分である。
ケルベロスもどきは体をひねると苛立たしげにその腕を伸ばし、ジェイにむけて振り下ろしてくる。
その、狼というよりどこか猫じみた動きを巧妙にかわしながら、ジェイは左腰に下げていた銃を引き抜く。
S&W社のM500——リボルバー銃の中でも最強とされるその銃の鈍く光る銃身を向けて、ジェイは唇の端をつり上げた。
「戦闘に関しては到底勝てないけどな。射撃の腕なら俺はあいつより上なんだよ」
そして、引き金を引き絞り、血走ったその赤い目に向けて放つ。銃声は重なるように二回響いた。狙いは真ん中の頭の双眸。
移動しながら、かつ反動の大きい大口径の拳銃でありながら、ジェイのその射撃は正確に狙いを打ち抜く。
「ギャアアアアアアアッ」
ケルベロスがまた咆哮を上げた。
「ナイス!」
一方、ワイヤーガンを巧みに使って空中を移動していたグロウは、その隙を狙ってケルベロスの身体に着地した。
「おっと」
影からできている身体なので着地できるかは賭けだったが、それは杞憂だった。
むしろふっかりとした毛皮に足元を取られ、バランスを崩しそうになる。
「こういう機会でなきゃ、昼寝するには最高そうなベッドなんだがなぁ」
緊張感の感じられないぼやきを漏らしながら、グロウはベルトの背中側に刺しておいた剣を一本抜く。
あの、黒人間から奪ってきたやつだ。
「ケルベロスを捌くのは生まれて初めてだ、な!!」
そしてそれをケルベロスの背中に突き立てると塚を両手で握ったまま、頭に向かって一気に駆け抜ける。
「おおおおおおおおお、らぁ!!」
バッと黒い霧が吹き出し、ケルベロスが大きくのけぞった。バランスが崩れそうになるが追撃の手は緩めない。
最後に残った無傷の頭のその後頭部目掛けて装填したロケットを放つ。
ケルベロスが断末魔を上げた。
同時にずるり、とその身体が崩れる。黒曜狼がそうだったように、身体を構成していた影が液体のようにびしゃり、と床に落ちた。
「おっと」
とっさにワイヤーガンで飛んで空中に避難したグロウの眼下に残されたのは、黒い球体だった。
ガラスでできているような光沢を放ちながら、その中には黒いもやのようなものが渦巻いているーー核だ。
黒曜狼のそれより遥かに大きいが、やることは同じ。
「今だ!」
ジェイが鋭く声を上げ、自動小銃構えた。そして装着しているマガジン、渡された予備のそれの分も全て打ち込む。
一方、一度祭壇の上に——の不遜にも神像の頭部分に——避難したグロウも総攻撃を開始していた。黒人間から奪ったチャクラム、ナイフ、剣を投擲し、それから、最後のロケットをランチャーに装填する。
「おっ疲れ様でしたー!」
そして謎の掛け声とともにそれを発射する。ロケットは巨大な核に炸裂し、爆発した。
巨大になり強度も黒曜狼より高くなっていたはずのケルベロスもどきの核も、流石にこの猛攻には耐えられ無かったようだった。
ギャアアアアアアアッという叫びと共に核全体にヒビが入ると、黒い霧が吹き上がる。次いでどぼどぼと黒い液体のようなものを大量にはき出すと、核はパリン、と硬質な音を立てて砕け散った。その破片はそのまま細かい光の粒子となり、きらきらと輝きながら消えていく。
「——よし!」
「っしゃああっ勝利!」
それを見届けたジェイとグロウ、二人が同時に声を上げた。
床に残った血液のような液体状の黒い何かも、さらさらと灰のようになって薄れていく。その、ケルベロスもどきだったものの残滓に向かって二人、握った拳を掲げる。
「ナイスアシスト」
「お前の馬鹿げた戦闘能力は、さすがだった」
「それ、褒めてんのかよ」
「当たり前だろう」
軽口をたたき合いながら、ジェイとグロウはゴツ、と拳をぶつけ合い、視線を交わす。グロウは八重歯を見せてニっと笑い、ジェイもグロウほどわかりやすくはないものの軽く唇の端を持ち上げてまなじりを緩めおり、表情の温度に差はあれど、共に互いをたたえ合う二人の気持ちは見て取れた。
一方ラヴェンダーはと言うと、そんな青年二人を呆然と眺めていた。
「嘘……本当に勝っちゃった……」
そして半ば信じられないような思いそのままに呟きを漏らす。
もちろん敗北を願っていたはずもない。でも、あんなに巨大な化け物に対してどうして勝てるイメージなんてできるだろうか。大きさだけではない。影から生き物が生まれるなんて、ファンタジー小説やゲームの世界ならまだしも、現実に目にするなんて誰が予想するだろうか。ラヴェンダーは言われるがまま逃げるので精一杯だった。
それなのに、だ。
あの二人はおびえてみせるどころか平然と戦うと言い、そしてあまりに当然のように勝ちを収めたのだ。そう簡単に信じられることではない。
(……もしかして、こういう戦闘が初めてではない……?)
巨人に見つかってから今までのことを思い返してみると、納得がいくことは多々あった。
初めて見る敵、しかも魔道士が生み出したような敵なのに、彼らは平然と銃を使い、戦っていた。あのときは逃げることに必死で気にも留めなかったが、普通銃が効くかよくよく考えてみれば違和感がある。
でももし、こういう、超現実的な相手との戦闘が初めて出ないのであれば、彼らが落ち着いているのも納得がいく。
(帰ったらその辺も聞いてみないと、だわ)
そう思い、やや肩を怒らせつつ腕を組んだものの、ラヴェンダーはすぐにその力を抜いた。
今はなによりも勝利を賞賛するべきだ。文句を言うのも問い詰めるのも後でいい。
そう思い直し、二人にねぎらいの言葉をかけようと、ラヴェンダーは足を踏み出した。
けれど、緊張が解けたせいか、膝がかくんと抜けて転びそうになる。
「もう……」
自分の情けなさに苦笑を禁じ得なかった。軽く膝を叩いて活を入れた後、通路から広場に出る。
「二人とも、お疲れ様ーー」
そうして、なんとか二人に声をかけた——その時である。
シュルルルルッッ——
崩れ、灰になりつつあった影の塊から一つ、抜け出したものがあった。
それがものすごいスピードで床を走り、ラヴェンダーの目の前にヌッと立ち上がる。
半ば崩れかけた、けれど狼だとわかる輪郭のそれが大きく手を振り上げる。
「——っ!」
死に神の鎌に等しい獣の腕に、ラヴェンダーは息を飲む。
勝利の余韻で気が抜けていた男二人がそれに気づいた時には、もはや止める術はなかった。
「「ラヴェンダー!」」
二人が自分の名を絶叫するを聞きながら、鋭い爪が自分の胸に向かって振り下ろされるのを、ラヴェンダーはまるでスローモーションの映画を見ているかのように呆然と見上げていた。
ざくり、と深く何かを引き裂く音がする。
ラヴェンダーの細い身体が大きくはね飛ばされ、床に落ちた。
「くそ!」
ジェイが毒づいて手にしていた銃を放ち、グロウはその銃撃を縫うようにして駆けた。そして、ククリナイフを振り下ろし、とどめを刺す。
すでに残滓でしなかったその影は、たったそれだけで崩れ、細かな粒に帰って消える。
あと一撃——あと一撃で良かったのだ。なのに、油断してとどめを怠った。
その後悔が男達の胸を締める。
けれどそれ以上に、少女を失ったかもしれないという恐れが、男達の身体を震わせた。
「ラヴェンダー……!」
祭壇の前にぐったりと四肢を投げ出した少女を見下ろして、二人、立ち尽くす。
防刃使用のはずのサバイバルベストが大きく裂け、その下のシャツも大きな亀裂が入っていた。そんな恐ろしい斬撃を受けた少女が無事なはずがなく、最悪な想像が二人の脳裏を走る。
それでも、力を振り絞って最初に動いたのはグロウだった。駆け寄ってその身体を抱き上げ、えぐれた胸元の傷を探り、そして首筋で脈を測る。
「血が……」
そうして呆然と呟くグロウの声を聞き、ようやくジェイが動いた。笑う膝を折り、グロウの向かいに座り、ラヴェンダーの頬に触れる。
「手当を……」
震える手を伸ばし、ラヴェンダーの身体の傷を確かめようとして——ジェイは瞠目し、顔を上げてグロウを見た。
「出血が、ない?」
「みたいだな。息は——してる」
ジェイの言葉に頷いたグロウは、ラヴェンダーの上下する胸元を視認した後、念のため、口元に耳を当ててその呼気も確かめる。
「サバイバルベストが斬られたんだぞ? それで血が出ないなんてこと、あるのか?」
グロウの言葉に幾分冷静さを取り戻したジェイは、眉根を潜めながら大きく裂けたサバイバルベストの袂を開いた。
すると、どさり、と重い音とともに、一冊の本がその胸元から落ちてくる。
「——なんだこの本は?」
ジェイはその本を手に取ってみた。厚さ十センチほどのその本は、黒いなめした革の表装に、金糸の刺繍で題名が描かれていた。だが、ジェイの知らない言語の本らしく、題名そのものを読むことはできなかった。
だが今重要なのはその本の中身ではない。その表紙の状態だった。特殊繊維で編まれたサバイバルベストすらも切り裂いた黒曜狼の爪を受けたその本は、本当なら何らかの傷を負っていなければならないはずだった。
なのにジェイの手の中で黒く光るその革の表紙には傷一つない。
「まさか」
振り返り、大きく避けたシャツの下に現れた白い肌を見る——そこに、傷は見つけられなかった。
「……よかった。怪我はないみたいだ」
口元に手を当て、ジェイは大きく息を吐き出す。震えた声で呟かれたその言葉に、グロウが顔を上げた。
「本当か?」
「おそらく、この本が盾の役割を果たしたんだろう。出がけに持ってきていたとは思えないから、あの宝物庫からラヴェンダーが持ち出したのかもしれない。だとしたらこれもアーキファクトだ」
言いながら、ジェイは改めてまじまじとほんの表面を見た後、それをグロウにかざして見せた。
「こっちにも爪の後がない。ということは、何か特殊な加工がされたものなんだろうな。普通の本ならそれごと切り裂かれてたかもしれない……運がいいな」
「……じゃあ、ただ気を失ってるってことか?」
「本が斬撃を防いだとは言え、受けた衝撃と床に投げ出されたときのショックまでは吸収できない。その時に気を失ったんだと思う——頭を打っていたら厄介だから、急いで戻るぞ」
そう言って、ジェイは破れたサバイバルベストを拾い上げ,無事な方の背中側を毛布代わりにラヴェンダーの上にかけてやる。
「ああ」
ジェイの言葉にグロウが頷いて、ラヴェンダーを抱いたまま立ち上がった。
すると、その衝撃が伝わったのか、ラヴェンダーが長い金色のまつげに縁取られたまぶたを振るわせた。
「う、ん……」
そして、ゆっくりとそれを持ち上げ、定まらない焦点で周囲を見回す。
「あれ、私……」
「気がついたか」
ホッとしてグロウが肩の力を抜き、ジェイが、眉尻を下げた。
「私、気を失ってたの?」
「ああ。あの影の化け物に切りつけられてな」
「ジェイが確認してくれたが、血が出るような怪我はないみたいだ」
「どうして? ……私、絶対死んだと思ったのに」
気を失う直前の光景を思い出し、ラヴェンダーは軽く頭を振った。振り下ろされる凶悪な爪を見上げながら、あのとき確かに死を覚悟した。それなのに、生きてるなんて信じられない。
「お前、この本を服の下に入れてただろ」
そう言って、ジェイが持ち上げて、あの宝物庫から持ち出した本を見せてくれる。
「ええ……その一冊くらいなら、≪テュケーの渾天儀≫と一緒に持ち出せるかと思って」
「その判断が功を奏したな。この本のおかげで傷一つないぞ。鋼鉄並みの強度らしい」
「そうなの?」
信じられず、ラヴェンダーは大きく見開いた目でその黒い本を眺めた。何の変哲もない本に見えるが、それでもあの宝物庫に納められていただけはある特別な代物らしい。
「痛いところはないか?」
そう、ジェイに聞かれ、軽く身じろぎしたラヴェンダーは、うっと呻いた。
「胸が、痛いわ……」
背中側から鋭い痛みが襲ってきて、思わず涙目になった。
「無防備に床に投げ出されたからな……良くて打撲か、最悪骨折してるかもしれん」
「ええ……っつ、言葉を話すのも、痛い……」
「とにかく帰って検査だ——グロウ、丁寧に運んでやれよ」
「わかった」
大きく頷いて、グロウはそうっと歩き出す。
「なんか、赤ん坊ラヴェンダー初めて抱かされたときのこと思い出すなー」
そう言ってグロウは八重歯を見せて笑う。どうやらグロウも安心して素を取り戻したようだった。
そんな兄貴分に、すこしイラッときたラヴェンダーではあったが、文句は言わないでおいた。というより、痛すぎて言える気がしなかった。
一方、床に放り出された≪テュケーの渾天儀≫を拾い上げたジェイは、わずかに目をすがめた。
「これも、傷一つ、ない……」
ラヴェンダーは胸から斬られていたから、無意識に≪テュケーの渾天儀≫に傷がつかないよう、それを抱く手を黒曜狼の腕から遠ざけたのかもしれない。だがその後、倒れたラヴェンダーの手から渾天儀は大きく投げ出され、床を転がったはずだ。
だが、渾天儀の外の枠はもとより、その中を覆うガラス状のドームにもヒビ一つ入っていない。軽く振ってみたが、外れた歯車や破片などがこぼれ出てくることもなかった。
試しに、サバイバルナイフの刃で、渾天儀のフレームを軽くえぐってみる。けれど、真鍮のように見える素材の方に傷はなく、代わりにステンレス製のサバイバルナイフの刃の方がこぼれただけだった。
「傷がつけられない、素材……」
この渾天儀といい、ラヴェンダーを守った本と言い、どうも物理法則とはかけ離れたもののようだった。どうやらアーキファクトには、謎解きの道具という以外にも特別な要素がありそうだった。
それが何を意味するのか今は分からない。とりあえず、記憶に刻んでおくことにする。
ジェイはそれらのアーキファクトを手にすると、一度、神殿の出口の方、巨人の街の方へ視線をやった。
何か見極めるように目を細め、じっと眺めていたが、やがて身を翻すと、ラヴェンダーとグロウの後を追ったのだった。
閲覧ありがとうございます。
次回投稿は1月24日10時の予定です。




