不審な野良猫
空戦シーンは文章力が追いつかないので、どうしても「俺TUEEEEE‼︎」になってしまう
別に構やしないけど
アレッサンドロ海は、無法地帯な側面もあるが、人は穏やかで、陽気で、親切であるし、賊どもも、堅気には基本手を出さない。そのためか、奇妙なことに、無法地帯なクセにあまり危険な場所とは認識されておらず、アレッサンドロ海の美しさも相成って、世界中から観光客が訪れる。
最も観光客が訪れる季節は夏、ちょうど今頃で、その時期になると、アルゲアス本土からの観光艇が多く飛来するようになる。
そしてこの男、真っ黒に塗装された純正漂流機の一式戦闘機を駆る、賞金稼ぎのファルコ・ネーロは、アルゲアス王国観光省からの依頼で、アレッサンドロ海の空を巡回していた。もちろん、それなりの額で。
ファルコは、操縦桿を握ったまま器用に、先日助けた、ラタナコーシン王国第三皇女・ラウェーンワンラー殿下からの手紙を読んでいた。
「『……貴殿の安全を祈っております』……返事の手紙に困るぐれぇ達者な文章だなこりゃ」
ファルコの元には、ブン屋が変に自身を英雄扱いするせいか、よくファンレターが届く。しかし、この熱帯の皇女殿下の御手紙は、なんとわざわざラタナコーシン王国大使館の公使が届けに来るのだ。何が何でも返事の手紙を送らなければならない気になってしまう。
それで書いたら、またその返事が来る。
また書いたら、また来る。
もはや文通である。
「さて、と。そろそろ帰投するか」
ファルコは手紙を丁重に蔵うと、ぐっと操縦桿を傾け、旋回して本拠地の方角に方向転換した。
帰って整備し終わったら、港の酒場にでも行って飯食って、それから返事を書こう。
それが終わったら寝よう。
巡回は無駄に疲れる。ほぼ毎日出動して、ある程度飛び回ったら帰投して、燃料入れて飛んで、また帰投して燃料入れて飛んで、の繰り返し。朝から晩まで。休暇は無い。
クソブラックだ。
せめてもう一人、操縦士がいりゃあなぁ………。
ファルコは深い溜息をついた。
瞬間、隼の勘が殺気を感じた。
ファルコの表情は一転、猛禽類のような鋭い眼光を放つ、狩人の表情になった。
ぐるぐると辺りを見回すと、後方から太った機影が迫って来るのが見えた。
あの水瓶に翼を引っ付けたような機体、大きく口を開けた空冷型の機首、お世辞にも美しいとは言い難い全体像。
間違いない。
「(グラマンF4Fワイルドキャット? この辺じゃ見た事ねぇな。新参者か?)」
真っ黒に塗装したファルコの一式戦は目立つため、新参の空賊や賞金稼ぎによく狙われる。その都度撃退しているが、今のご時世不況続きなので、失業者が一攫千金を夢見て、このアレッサンドロ海にやって来ることは珍しいことではない。
しかし、ファルコの背後にいるF4F、ファルコと同高度で空戦を挑むつもりなら、よほどの間抜けか気狂いのどちらかである。
というのも、F4F、高高度もしくは高速域でファルコの一式戦に挑むのならいざ知らず、低空で、しかも低速で飛ぶ一式戦……、それも空戦の達人に格闘戦を仕掛けるのは、控えめに言って莫迦なことである。
激しい連射音が響き渡り、一式戦をかすめた。F4Fが警告なしに発砲したのだ。
「あらよっと」
ファルコはくるりと機体を上方にロールさせ、器用にF4Fの背後を取る。F4Fは右へ左へ、ジグザグに飛んで、ファルコを振り払おうとするが、動きがイマイチニブいため、中々ファルコを振り払えない。
完全に取ったファルコは、ある程度追いかけ回した後、何故か再びF4Fの前に躍り出て、発光信号で
『オキテ ヲ 覚エテ 出直シテ 来ヤガレ 今回 ハ 見逃シテ ヤル』
と伝えたが、F4Fは無視し、また発砲した。こういう輩は、一度痛い目に遭わないと理解しない。
「(射撃が下手糞で助かったぜ)」
ファルコは全く上下の動きを見せない不審なF4Fの背後に回り込むと、右翼に照準を合わせ、引き金に手をかけた。
刹那―――――
F4Fは何か好きになれないんだよな
F4Uは好きなんだけど。あの大胆な逆ガル翼が特に
はい、空戦シーンが莫迦みたいに素人なクソったれです
「手前、ニワカだな?」と思われた方、はいそうです。八日市飛行場跡と防大以外、まだ知覧にも呉にも行ったことない、鍾馗が好きな陸軍派の、クソニワカ野郎です
後々になって、「ロールして背後をとる」機動が「バレルロール」だったことに気付くほど、クソニワカ野郎です(追記)
まぁ、せいぜい精進しますよ