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孤児院の勇者  作者: ピッピ
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31章 温泉

何だか又ブックマークが増えてますね。応援ありがとう御座います。

目指せ、友達100人出来るかな計画発動です。

(ブックマークをくれた人は勝手に友達だと思う計画です)


町作りが順調に進み暇になった俺は趣味に生きることにした。前から気になっていた山際の煙の調査に来たのだ。因みに獣人チチとヒメは珍しくついて来なかった。卵の腐った様な匂いが苦手なのだそうだ。悪魔の匂いとか言ってた様な気もする。ただの硫黄の匂いなんだがな。


 「ここで、何をするつもりじゃ勇者?」


 チチとヒメは来なかったが、何故かノジャ秘書は付いてきた。まあ見てる分には凄い眼鏡美女だからうれしいのだが。


 「まあ見てろって。ここに3メートル程の穴を掘って。俺が苦労して作ったヒノキの様な湯船を埋めて。この管で湧き出ている温泉をいれると・・・・ふっ、ヒノキ風呂の完成だ。」

 「ヒノキ風呂?ただの風呂ではいかんのか?」

 「あ~もう、全然わかってねーな。お前人生の半分位分かってね~わ!」

 「何じゃと、そんなにか。」

 「昨日見せた、爺が世直しする話覚えてるか?あの中にも温泉に美人が入るシーンが有っただろう?正義の味方は温泉に入るという決まりがあるんだよね。」

 「お~あの〇〇が目にはいらんか~!と言うヤツじゃな。あんなもの目に入るわけないだろうに無茶をいうやつじゃ。」

 「そうそれだ。」

 「つまりワシが、脱げばよいのじゃな?」

 「良くわかってるじゃないか。ヒロインは脱いでなんぼなんだよ。」

 「ワシの裸体を見て昇天するが良いぞ。」


 そして女神と風呂に入ったが昇天しなかった、堂々と風呂に入る姿がオッサン臭かったから。幾らいい体をしていても、じゃぶじゃぶお湯を掛けて風呂に入る姿に、恥じらいとか隠すとかいう行動は一切なかった。隠すから見たくなるという事をノジャは全然分かってなかったのである。


 「おい、女神酒飲むか?」

 「うむ、ワシは日本酒が良いのじゃ。」

 「どうだ、温泉は?良いだろう。」

 「うむ、風呂に入りながら景色を眺めて酒を飲むとか、もはや文化じゃな。」

 「ふっ、わかって来たじゃねーか。」


 その後少し酔ったので、今晩はそこに泊まるようにした。チチやヒメが晩飯を待っていると悪いので無線で帰らない事を伝えたのだが。


 「いや、隠れてすき焼きとか食わないし。」

 「えっ、ノジャは一緒にいるけど何もしてないぞ!」


 チチとヒメが変な対抗意識を燃やして温泉にすっ飛んできた。


 「あ~生き返るな~。」

 「嫌な臭いを我慢する価値がありますわね。」


 ここにきて温泉を見つけたら直ぐに入って行った。堂々とした脱ぎっぷりにビックリである。


 「オッサン、腹減った!」

 「美味しいものが食べたいですわ。」


 それで俺は温泉と言えばこれだろうと言う料理を作ってる。天ぷらと刺身だ。


 「ふふ、尻にしかれておるの~」

 「尻に敷かれたふりしてるだけだから。全然しかれてね~からな。」

 

 美味しい晩御飯を食べて、温泉に入った二人は満足したのかそのまま泊まることになった。美人3人の抱き枕となった俺はサキュバス達が無性に恋しくなった。


 「勇者どの~・・・」

 「どうしたんです?枢機卿?」

 「ギターが、ワシのギタ吉君が大変な事に。」


 町に帰ってきた俺を迎えたのは枢機卿だった、俺のやったギターを抱きかかえて泣いていた。見たら弦が切れていた。


 「それ直ぐ直りますから。というか定期的に弦は交換するもんですからね。」

 「そんな事一言も言ってないじゃないですか!」

 「いやマジ切れされても困るんですが。」


 その後弦の交換方法とチューニングメーターの使い方を教えたら、枢機卿はご機嫌になった。


 「うひょ~、前より良い音がしますぞ!音の伸びが素晴らしい!」

 「ね、だから弦交換しないといけないんですよ。」

 「ほう、これは面白そうな事をしておるのう。」

 「これはこれは女神さま。分かりますか、この芸術が。」

 「とうぜんじゃ、我は神じゃぞ!」


 その後なにやら芸術とか文化とかで女神と枢機卿は盛り上がっていた。そしてうちの町のテーマソングに話は進み、女神に聖〇〇Ⅱのライブを見せたのが間違いの元だった。ノジャがバンドに食いついたのだ。このノジャ女神面白そうなことは全部やろうとするのだ。そして女神がやりだすとヒメとチチが対抗意識を持ってまねしだすのだ。


 「勇者よ、ストラトキャスターを出すのじゃ!」

 「じゃあ私はベースをお願いしますわ。」

 「じゃあ、ウチはドラムね。」

 「では、私はマイクを頼みます。」


 4人に言われるままに楽器を召喚し献上した。それから彼女らは猛特訓してエルドラドを絶叫することになる訳だ。

 そして彼女らが演奏するときは何故か俺が照明係なのだ。


 「なあ、なんで俺が照明係なんだ?」

 「オッサン楽器下手くそジャン!」

 「だよな~」


 教会のミサの終わりに彼女たちのエルドラドが絶叫され、教会は大変に盛り上がる事になるのだが、悪魔のメイクをした枢機卿が絶叫し、同じく悪魔のメイクの女神がギターを弾いてるのを見て、俺はなんかシュールなんだかカオスなんだか良くわからない感情をいだいた。

 どちらにしろ、悪魔の衣装で盛り上がってる壇上の4人の正体は教会のごく一部の人間しか知らなかった。そして照明係が勇者である事も関係者以外知らない事だった。


 「旦那、頼みがあるんだが」

 「なんだレビンか、どうしたんだ?」

 「旦那だったら、ミサでバンド組んでる人達知ってるんじゃないかなって思って。」

 「全員知ってるぞ。」

 「ギター弾いてるスタイル抜群のお姉さんのサインもらえね~かな?」

 「あれ、ノジャだぞ!」

 「えっ、嘘だ!そんなの嘘に決まってる。」

 「なんで俺が嘘つくんだよ。」

 「いやあんた、嘘ばっかり言ってるジャン。」

 「そう言えばそうだな。」

 「あっ、因みにベースがヒメで太鼓がチチだから。そんで真ん中で絶叫してるオヤジが枢機卿な!」

 「うえ~!聞かなきゃ良かったぜ!」


 こうしてレビンの夢だか憧れだかは木っ端微塵に砕け散った。

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